めざせ9枚目
手札からカードを出して会計を押し付けあうカードゲーム。ゲームマーケット2015秋で初出展のするめデイズが発表した3タイトルのうちの1つだ。1ゲーム終わるとついもう1ゲームやりたくなる、中毒性の高いゲームである。
自分の番には手札から料理カードを出して、山札から1枚補充する。「餃子、300円!」 次の人も同様にカードを出して、合計金額を足していく。「おさしみ900円、合わせて1200円!」
こうして順番に出していき、合計金額が2000円、3000円、4000円とキリ番にできたら、前に出した人が会計(それまで出たカードを全部引き取り)してくれる。「お酒800円、合わせて2000円、ゴチで~す!!」「まじかー!」
これだけだと、次の人の手札次第でおごるかおごらないかが決まってしまうが、「同じ料理はオーダーできない」というルールによって、絶対におごらなくてよいパターンが存在する。例えば1000円からビール(500円)を出して1500円にすれば、次の人はビールを出せないから2000円にはできない。このひねりによって、カードの選択に考えどころが生まれる。
そしてこの「同じ料理をオーダーできない」というルールのため、手番が回るごとにどんどん苦しくなっていく。出せるカードがないと、それまで出たカードを引きとらなくてはならない。「おあいそ!」 しかし、見事9枚目を出せると、このゲームのタイトルにもなっている「たのめナイン」が起こる。それは、これまで出たカードをほかのプレイヤーに等分で押し付けられるというものだ。「割り勘でお願いしまーす、俺抜きでな!」
ほかにも、パス、リバース、ツケといったピンチを回避するカードがあり、終盤にカードがたまってくるとゲームは否応なく盛り上がっていく。山札がなくなった後、誰かが引き取ったらゲーム終了。引き取ったカード枚数(金額ではない)の一番少ない人が勝つ。
1回出すと3ゲームくらい続けて遊びたくなるので、すでに10ゲームほど遊んでいるが、「居酒屋でおごってもらう」というテーマが入り込みやすく、ムキになるほど熱中する。リアルに飲みながら遊んでもOK。そして終わった後は、お腹が空いてくるのだ。「じゃあ、誰のおごりか、このゲームで決めよう!」
たのめナイン
dai&チカール/するめデイズ(2015年)
2~5人用/10歳以上/15分
すごろくや:たのめナイン