ゲームマーケット2025秋レポート(ゲーム編)

長机を並べ、細かく区切られた一般ブースの配置図

ゲームマーケット2025秋は2日間で1368団体が出展し、発表された新作は700タイトル以上にのぼると見られる。エッセン・シュピールの出展は今年948団体だったので、いかに多種多様な団体が出展したかがわかるだろう。その多くは長机を半分または全部使う個人または同人サークル。途中途中の立ち話を挟みながらではあるが、売り子さんの声がけも無視してチラシも受け取らず、出展物にのみ専念して、全部見て回るのに2日間で10時間を要した(それでも1ブースあたり30秒にも満たない)。

以下に管理人が注目した作品を紹介するが、これでも新作の5%に過ぎない。当サイトでは現在、恒例の新作評価アンケートを行っているので、面白いゲームがあったらぜひ回答して頂きたい。

ゴーアウト

『今日からウチの子』(ミスボドゲームズ)は数字のないゴーアウト。3種類の色が出たらフェイズが変わり出す枚数が増える。見た目に反してガチ
『13月32日』(ロクジゾー)は32の次が1で強さが循環するゴーアウト。最初に出されたカードを最弱とみなす
『ドディチトレ(Dodicitre)』(倦怠期)は「12」のカードを「1」「2」2枚分として出してもよいゴーアウト
『STORM IN A TEACUP』(ごみ国際)は紅茶・ミルク・レモンの3種類のカードだけで行うゴーアウト。出したカードの一部が戻ってくるため、先の先を考えてカードを選ばなければならない
『ピプラス』(くじらだま)は4・6・8面ダイスを使ったゴーアウト。カードの数字に足したり、カードの代わりに使ったりできる。ダイスも使い切ってあがれるが、先になくなると振り直しになってしまう

その他カードゲーム

『DORON – Ninja Trick taking –』(HEX EYE GAMES)はプレイ中にドロンして獲得トリック数を予想できるトリックテイキング。チップの枚数だけ修正できるので微調整して成功を目指す
『ウィザーズ・ショーダウン』(スパイラル)は上杉真人氏デザインによるポーカーライクなゲーム。手札と場札で役を作るが、得点(負ければ失点)は早いもの勝ちで取る

アクション&ギミック

『スノープ』(SzpiLAB)はリングをボード周縁から弾いて、リングの中に入った鈴を獲得するアクションゲーム。鈴の色を揃えたほうが得点が高い
『たぬきとわがしとししおどし』(アソビツクース)はビッドした数の木の玉を竹筒に入れ、誰かがバーストしたとき一番多く入れていた人が勝つ。ちょっと重めの大玉あり
『ダシヌケッ!』(カワサキファクトリー)は数字を合わせて早いもの勝ち箱に投げ込む多人数スピード。21年前の『ワイルドラッシュ』をリメイク
『ゆび感クレーンゲーム チャンピョンシップ』(てんつくゲームズ)は指定されたカード枚数だけ山札からつかむアクションゲーム。他プレイヤーは成果を予想して当たればゲット
『勉強』(TANSANFABRIK)は国社数理英の5教科を3分ずつ勉強してテストを受ける紙ペンゲーム。問題がそれっぽい封筒に入っている
『スープスクープ』(モノビーズ)はスプーンで指定された食材をすくうアクションゲーム。ビーズは失点だが、早さ優先なので混じっても仕方ない
『キャンディアベリー』(ノスゲム)新版。7万円、限定10個で当然のごとく完売

ユーロ

『プレマ・エト・ラボーラ – しぼり、はたらけ』(tete-a-tete×こぐま工房)はぶどうを収穫して圧搾機に入れ、樽に詰めて友達を増やすセットコレクション。ランダマイザーになっている圧搾機の細工がすごい
『Bluolino ブルオリノ』(Sui Works)は6つの地域をまわって建物を建て、都市を建設するワーカープレイスメントゲーム。アクションスペースはホイールの組み合わせで可変。資材は建設するエリアにおいておかないと使えない
『時空旅行の時代』(A.I.Lab.遊)はA.I.Lab.遊10周年記念作品で、過去作を周りながらワーカーを配置し、マジョリティを取るロンデル&ワーカープレイスメント&エリアマジョリティゲーム
Splentia -輝きの国-(K*)は袋から引いたチップで採掘を行い、指定された形に組み合わせて宝石細工を作るバッグビルド。次第に大きな宝石細工ができるようになる
『Leiden1637:チューリップマニアの終焉』(Spieldisorder)は『Leiden1593』の続編。手札と場札を交換してチューリップを植え、相場をコントロールして儲ける
『モンスター不動産』(パンパス)はどこからモンスター現れるかわからない土地の一角にある家を売る。モンスターが出る前に売るか、モンスターが出ないことを祈って待つか

パターン認識

『絶対ネオン感(ゼッタイネオンカン)』(こげこげ堂本舗&まどりや)はネオンの線の長さで並べるパターン認識ゲーム。裏に実際の長さが書いてある
『ハッピーフォト』(さとーふぁみりあ)は『ミクロマクロ』のような地図から、親の説明を聞いてカードに指示された場所を探す。カードにはNGワードも指示されており、その言葉を使ってはいけない
『うんこ探偵』(モザイクがかり)は9枚のタイルで生成されるウンコを裏向きのタイルから探し出す。形が似ている偽物タイルはウンコではない。即購入
『Parfait !! – パルフェ!! -』(よのび〜)は手探りで引いたコマを積み上げて果物マークを合わせ高得点を狙う協力ゲーム。コマもボックスも3Dプリンタで製作したという

コミュニケーション

『僅差線引屋』(角刈書店)はお題の「ギリ超えてない」「ギリ超えてる」を狙う大喜利系ゲーム。例題は「まだ食える一線 ギリ超えてない」
『エリンギ家族』(ヤマダさんち)はエリンギの写真を見て親が考えた「物語」から、どの写真だったかを当てる。そう言われてみればそう見えてくるものだ
『推しマンガを持ってきて遊ぶゲーム』(双葉社)は各自がマンガを持ち寄り、ランダムに栞を挟んでそのページをみんなで読み、次のページにどんな展開があるのかをカードで予想。ドロッセルマイヤーズ渡辺氏ディレクション

レース

『合体クロスゴーレムズ』(RMBC)は2枚のカードを組み合わせてコマを進め、財宝を集めるゲーム。ドラゴンに奪われた宝は価値が上がる。当サイトの注目の新作アンケートで最も票数が多かった作品
『You’ve GOAT mail (ユー・ゴート・メール)』(熊ノ手企画)はカードに指定された番地に手紙を届けるデリバリーゲーム。トリの上に乗ると水上も進める

バトル

『Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ』(KADOKAWA)は平成ガメラの怪獣たちいによる非対称バトルロイヤル。誰かが脱落するか、ラウンドが進んでマナがなくなるまで戦い、与えたダメージを競う
『PRISON BATTLE』(新ボードゲーム党 販売部)は佐藤雄介氏デザインによる、改造された囚人たちの勝ち抜き2人ゲーム。数字比べだが、オールユニークの囚人能力で思わぬ展開に

バッティング&バースト

『CRYPTID SPOT』(POLAR POND GAMES)は一斉出しでバッティングしないように未確認生物を探すが、プレイヤーの中にわざとバッティングさせてくる謎キャラが潜んでいる
『チートホッパー』(Studio Citrine)はじゃんけんカードの勝敗で進むレースゲーム。じゃんけんカードは同時ではなく順番に出すことと、グーで勝つと反対向きになることでわざと負ける展開も
『カケルくんのじゃんけんカードゲーム』(サイ企画xkurumari)は浅草の小善本店とコラボしたカードゲーム
『デンジャラスイーツ』(ぶれけけゲームズ)はスイーツカードをめくっていって辛いカードが出たら脱落のフリップゲーム。「美味しい」「辛い」がいろんな言語で書かれている

紙ペン

『FRAMLET!』(ワンモアゲーム!)はテトリス風に重力があるポリオミノで得点パターンを作るフリップ&ライトゲーム。最初にパターンができるとボーナス
『ローグライト』(フダコマゲームズ)は前半はロール&ライトでダンジョンを作り、後半は全員が作ったダンジョンを重ねて冒険者に探索させる。冒険者にダメージを与えるほど得点が高い

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