ニュルンベルク玩具見本市2008~ゲーム編(4)
キッズゲーム特集。
ココラッツィ|フラッデラダッチ|エヌーク|ヘーゼルナッツ仲間|ドラゴンの川|ベッポ2|恐竜探偵|早つかみ城
ココラッツィ(Coco Razzi / ? / セレクタ, 2008)
届くかなおサルさん
木の間を移動するおサルさんで果物を集める子どもゲーム。ダイスを振って、果物を載せた自分のコマを移動する。そして2本のヤシの木をダイスの目に従って移動。そしておサルさんを枝を伝って動かし、近くにある果物に磁石でくっつけば成功だ。
ヤシの木は2つのダイスの色で位置を決める。自分のコマを置いたところの近くにおサルさんを通過させられるかがポイントだ。見事に果物が吸い寄せられるとうれしい。
→株式会社ジョルダン「セレクタ社2008新商品のご紹介」
フラッデラダッチ(Fladderadatsch / J.ゼメ / ツォッホ, 2008)
踏んじゃった馬糞
ツォッホの新作子どもゲームも磁石を使っている。共通のコマを移動して道々にある飛ぶものを写真に収めていく。ところがタイルの下には馬糞が埋め込まれているものもあって、タイルを通り越してコマの下にある磁石でピタリ。馬糞を踏まないようにするにはどこに落ちているかよく覚えておくことが必要だ。
馬糞を避けるため、専用の踏み台もある。この上に乗っかれば磁力がタイルの下に及ばないので馬糞があっても踏まないですむというわけだ。いやな感じがしてタイルをめくってみると、馬糞がくっついているという事態は妙にリアル。ツォッホ社、『ロスマンフォス』に続いてスカトロ路線継続中。子どもはウンコネタが好きだものなぁ。
エヌーク(Enuk / S.ドーラ、M.ラインドル / クイーンゲームズ, 2008)
イヌイットの神経衰弱
クイーンゲームズ社は新たに「クイーンキッズ」シリーズを始めた。そのうちの一作。タイルをめくって同じペアが出たらゲットできる神経衰弱のバリアント。
タイルの中には氷の海に生きる動物や魚などが隠されている。問題は相性があることで、一緒になれない動物が右下に指示されている。これらに気をつけながらめくる動物を選ばないといけない。
ゲームの終了条件もタイルから。太陽が出るたびにコマを進めて、日が沈んだら終わり。シンプルながら、神経衰弱の難しさと楽しさを発展させたゲームだ。
ヘーゼルナッツ仲間(Haselnuss Bande / B.ヘーンレ / クイーンゲームズ, 2008)
ナッツはいきなり出てくる
クイーンゲームズの子ども向けレーベル「クイーンキッズ」のもう一作。こちらも磁石を使う。磁石というのは子どもゲームの基本要素のようだ。
森を歩き回るリスたち。ボードは回転式になっており、回るたびに穴の下から木の実が出てくる。リスの下には磁石が付いており、木の実が出てくればカチッとくっくいてゲット。これを巣まで持ち帰って確保となる。
中央にいるのが意地悪なイノシシ。こいつがやってくると木の実が集められない。うまくライバルのところに押しやってその間に木の実をせしめよう。
ドラゴンの川(Fluss der Drachen / I.ブラント、M.ブラント / コスモス, 2008)
水遊び
コスモスの新作子どもゲームは本物の水を入れて遊ぶ。曲がりくねった川になっており、船を浮かべてレッツゴー。船はふつうのストローで吹いて進め、ドラゴンのいるところまでたどりつけばカードをゲットできる。
川が曲がりくねっている上に幅が狭く、船はなかなか思うように進まない。でもコツをつかんでスイーっと進めば爽快だ。ゲームで本物の水をつかうというアイデアはこれまでになく、ほかのゲームに応用できそう。
ベッポ2(Beppo / K.ツォッホ / フッフ・フレンズ, 2008)
今度はダイスゲーム
昨年の年間キッズゲーム大賞を受賞した『ベッポ』の第2弾。ベッポ君と子どものコマは同じものを用い、今度は小さい箱になった。別にアニメでもなんでもないベッポにこうして続編が作られるのは、キッズゲーム大賞の影響力の大きさだろう。
目的はベッポ君を捕まえること。ダイスを振って子どものコマを移動し、止まったマスのタイルをめくるともう1回進むとかいろいろな指示が書いてある。あっちに行ったりこっちに来たり、ベッポ君のところに無事にたどり着くことはできるだろうか?
恐竜探偵(Dino Detektive / D.エルハルト / アミーゴ, 2008)
3人の連携で化石コレクション
発掘現場を3つのコマで回って化石を集めるボードゲーム。博士・助手・犬の3つを、カードを使って移動する。ダイスで出た目の現場に新しい化石タイルが置かれ、これを皆で手分けして集めるのだ。
集めたタイルは断片になっており、揃えてひとつの恐竜にすれば得点。恐竜は5種類あるから、いくつかに絞って集めたほうが集まりやすいだろう。
犬はほかの人の博士や助手を追い払うことができる。これでほしい化石をほかの人に取らせないことも大切だ。
このゲームの売り上げから1ユーロを、環境保護団体に寄付するという。
早つかみ城(Schnappburg / C.フィオーレ、K.ハッペル / ゴルトジーバー, 2008)
さりげなくいることもある
このところ少し元気がないゴルトジーバーでも、子どもゲームの新作が見られた。ボードゲーム業界では今、幼稚園や小学校での展開を狙っており、そこにうまく乗れば大人向けよりも大きな成果が見込まれるのだろう。
タイルをめくって、お城の絵の中にいないキャラクターのタイルをすばやく取るパターン認識ゲーム。お城をよく見ると、上の階の小さい窓のところに小さく描かれているキャラクターがあったりして判断はなかなか難しい。