山形自宅ゲーム会 08/03/29

山形自宅ゲーム会 08/03/29

午後から空いたので、新築した山形の家でゲームの受け渡しを兼ねた2回目のゲーム会。仙台から神尾さんご一行がいらっしゃって下さった。今週は水曜日の会、自宅ゲーム会、友人宅にゲームを持っていって布教とボードゲームウィークであった。お誘いした人の多くは年度末の忙しさで遊べず、その裏で楽しませてもらって申し訳ない限り。夕食休憩やゲーム談義を挟みつつ14時から23時まで。

アグリコラレース・フォー・ザ・ギャラクシーバベル5クロンダイク護民官ノミのサーカス

アグリコラ(Agricola / U.ローゼンベルク / ルックアウトゲームズ, 2007)

アグリコラカードが使えなくても戦える!

今回は3人で遊んだということもあったが、非常によいゲームとなった。これまでのゲームでは何かのアクションを選ぶたびにボーナスがもらえるカードを持っていた人が勝利していた。今回も神尾さんが「畑番」(小麦を取るたび畑がついてくる)を取り、さらに小麦を食料にできる体制を整えたのでこれはもう勝てないと思った。私の手札と言えば「ゲーム終了時に得点」とか「石の家にしたら特典」とか「職業3必要」というようなものばかりですぐ使えるカードがない。
 しかし展開はいつもと違っていた。神尾さんと野洲さんが進歩と職業を取り合う中、さっさと柵を囲ってだぶついた羊を確保し、大きい進歩でかまどを取って飢えから脱出。家畜は2匹以上残しておけば収穫のたびに増えるので畑より効率がよいのである。これで子孫を早めに増やし、家畜や資材を効率よく集められるようになる。
 一方の神尾さんは、折角手に入れた小麦を植えずにすぐ食べてしまうので休耕地だらけに。野洲さんは14枚の手札を11枚まで出すというカードプレイをしている間、農場がなかなか埋まらない。最後に特殊能力のコンボで一気に埋めたが、その間に家族を5人にした私が勝利。終盤になって「小作人」(空きマスがマイナスにならない)と「農場管理人」(部屋がなくても子どもができる)が活躍した。
 初プレイの2人相手ということもあるが、私にも悪手は結構あったので勝てたのは意外だった。3人だと畑派、牧場派、カードプレイ派と分かれ、競合が少なかったせいもあるだろう。でも「強いカードを持っていた人が勝つ」というゲームではないことが分かったのが今回の大きな収穫。これでまだまだ遊べそうだ。

レース・フォー・ザ・ギャラクシー(Race for the Galaxy / T.レーマン / リオグランデゲームズ, 2007)

フェイズ選択の戦略

今回の私の陣営は資源消費タイプになり、×2の消費でチップを稼いで1位。神尾さんがよく補充を選ぶので便乗できたというのも大きい。序盤は補充が重要だが、やがては陣営の中に「生産すると補充」「建設すると補充」というようなカードを作るか、高価な資源を売って手札を増やすのが望ましい。補充以外のフェイズ選択で受けられるメリット(特に消費と生産)は大きい。手札が少なくて苦しいときに補充の選択をできるだけ少なくして乗り切れるかも勝敗に大きく関わるようだ。もう少し慣れたら、ほかの人がどんなフェイズ選択をしてくるか読めるようになるのだろうか。そうなったらブラフなども出てきて面白くなるだろう。

バベル5(Babel 5 / 作者不明 / チームきりたんぽ(仮), 2006)

バベル5ありえない完成度

2006年のゲームマーケットで発売された同人ゲーム。初出展のメーカー、チームきりたんぽ(仮)はこのゲームで有名になり、翌年に購入者が殺到して新作が即売り切れという事態になった。
 3つのダイスを振ってそれぞれ対応する塔の上に積み、崩れたら失点というゲーム。ポイントは大小のダイスがあることと、塔によって面積が違うこと。1の塔は積むところが極めて狭く、2,3個積むのがやっとである。一方、5の塔は広くて結構たくさん積める。でも失点が大きいのも5のダイス。それぞれの塔で腕前の器用さを競う。
 上家の野洲さんがよく崩してくれるので安心して積めて1位。でも豪快な積み方をする野洲さんが成功するといきなり窮地に立たされる。まだ崩れていないが、もう斜めなのである。そんな窮地でも、別の塔に置くダイス目が出ればよいのである。見事回避して神尾さんにスルー。案の定、崩れてしまいましたとさ。
 崩れたダイスが別の塔にぶつかって連鎖するのもおかしい。単純なルールで緊張と笑いを生み出すのは、この作りこまれた塔と下に敷くタイルの完成度によるところも大きい。再販希望、というかドイツに売り込み希望。

クロンダイク(Klondike / S.ローナー、C.ウルフ / ハバ, 2001)

クロンダイク腕を見抜かれている

ゲーム内容はこちら。このゲームはアクションの腕前よりも、相手の腕前を読む力がものを言う。苦労して1個残しても、ほかの人がみんな1個に予想していたら赤字。それだったら最初から全部落としていたほうが得なのである。もっとも、いつも落としてばかりでは0個と予想されるから、時には頑張って腕前を見せておかなくてはならない。
 バリアントで導入される借用書によって、大人のゲームになる。神尾さんが負けたら倍のギャンブルを敢行。でも野洲さんが一枚上手だった。うまく裏をかいて逃げ切り勝利。神尾さんはすっからかん。私はちょっと真面目にやりすぎたかもしれない。それにしても出てきた玉を全部残すのは至難の業である。こういうのがやけにうまい子どもっているんだろうなあ。

護民官(Tribun / K.H.シュミール / ハイデルベルガー, 2007)

護民官第1ラウンドの支配が肝心

ゲーム内容はこちら。今回は「お金は匂わない」の勝利条件(30金以上が必須)で遊んだが、さっさと要職をとって有利に展開した私が3ラウンドという最短記録で勝利。また勝利条件を簡単にクリアしてしまう「0のヴェスタリン」が来た。
 ニュルンベルクで作者のシュミールに会ったので、女神の寵愛はほかの勝利条件より簡単なのではないかと聞いたところ、プレイヤーが皆簡単だと思って競合すれば難しくなるという答えだった。でも「0のヴェスタリン」が山から出てきたり、場札になったときに1番最初に選ぶ人だったらほかの人は競合のしようがない。
 なぜか日本では未発売だが昨年のエッセンの一番人気だったこの作品。ひとりが独走してしまう展開が多く、そうなると勝つほうも負けるほうもあまり楽しめない。第1ラウンドでほかの人とかち合わないように全員が満遍なく条件を揃えるくらい周りを見る必要がありそうだ。

ノミのサーカス(Floh Zirkus / J.ウィンスロー / F.X.シュミット, 1997)

ノミのサーカス一跳一跳に笑い

ゲーム内容はこちら。経験者と言えども、なかなかうまくいかないのが、ラウンドを重ねるにつれて少しずつ上達していくのが面白い。でも慣れた頃が油断のとき。ちびって箱まで飛ばなかったり、大ジャンプしてOBになったり。うまく入れば入ったで喝采、失敗したらしたで笑い。一回一回よく盛り上がるものだ。
 同じ部屋に入ったコマが同数の場合、赤いバーに近いほうが勝ちというルールも曲者で、それを狙って中央に池ポチャする例もよく見られた。1点差で並んだが、野洲さんが勝利。

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