自宅ゲーム会 03/07/05

自宅ゲーム会 03/07/12

 9月からインドに留学する都合で、つくばでの自宅ゲーム会はしばらくお休みとなる。そこでこれまで一緒に遊んでいただいた方をできる限りたくさん招待した。拡大版自宅ゲーム会である。茨城県内から米出さん、諸岡さん、Kuさん、白紙さん。県外から西山君、田中風太郎さん、かゆかゆさん、鷹村ナクトさん、さとーさん、りんちゅさん。外国からけがわさんと合計13人。部屋を別々にして3部屋・3卓が立つ。
 はじめにトランプを1枚ずつ引き、スートで卓分け。それぞれの卓に移ってからはメンバーの希望で好きなゲームを遊べる仕組み。遊びたいゲームを決めてから卓分けするという方法がよくあるが、絞り込まれなかったり遠慮しあって決まらなかったり、目玉ゲームを取り合ったり微妙な人間関係が入り込んだりと、時間がかかるものである。その時間を省くことができ、誰と一緒になるかお楽しみになった。2時間毎に分け直し、合計25ゲームが遊ばれた。

ククポラリティルーミダンテ地獄篇モンキーズ・オンザムーンデジットフレッシュフィッシュコロレット宝石商アルケミスト天使と悪魔と死神ドメモザップゼラップブレーキングアウェイインターアーバンビンバドブラフ移動ポートロイヤルクライネフィッシュアルハンブラプエブロバナナ共和国つぼの悪魔ナヌ?

クク(Cucco / Traditional / FGAME, 1997)

クク 1枚だけのカードで争う駆け引きとギャンブルのゲーム。ルール説明が簡単なのと、多人数でも遊べるので、ちょっとでも時間が空けばすぐに遊ぶことができます。
 ギャンブル性がこのゲームの核心で、それを理解できないとこのゲームの面白さが分からないということは、万人向けでないということかもしれません。実際、仲間内で数年前に遊んだときに「これ、どこが面白いの?」という話になりお蔵入りしていました。メビウスに行ったときに、ククはどうしてゲームになるのか店長に聞いていた人がいたのを思い出します。
 みんなほぼ時間通りに集まったので中断、勝ち負けなし。それでも過程を楽しめたようでした。

さとーさんの感想ボードゲームのおもちゃ箱

ポラリティ(Polarity / D.Seaton / Transmotion Technologies, 1986)

ポラリティ 磁力を利用してコマを斜めに浮かせていく2人用ゲーム。アメリカのゲームです。
 コマは「オセロ」のような表裏白黒のコマを使います。中には磁石が入っていますが、「オセロ」とは比べ物にならないくらいの強い磁力です。これを反発するように置いて、斜めに浮かせます。ちょっと油断すると裏返ってくっついてしまうので、熟練が必要かもしれません。
 この斜めの組み合わせを自分の色でできるだけたくさん作ることが目的ですが、磁力を利用してコマを動かし、相手の妨害をすることができます。こうしたいくつかのテクニックがあるためアクションゲームに見えて配置上の戦略性もあり、よくできたゲームになっています。
 けがわさんからルールを説明してもらっただけで実際のプレイはありませんでしたが、一同できのよさに唸っていました。絶版なのが残念です。ボードゲームギークにルールが公開されているようですが、何せこの強力な磁石の入ったコマがないと遊ぶことができません。

ルーミ(Rumis / S.Koegl / Murmel, 2001)

ルミ インカの石造建築を作り上げる立体パズルゲーム。今年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作。「Rumis」の「s」は読まないそうで、「ルーミ」としておきます。概略はこちら。いかに人の踏み台にされないかが重要です。
 今回遊ばれたのはシナリオ「壁」。90度に折れ曲がるポイントで、置けるブロックの選択肢が狭められます。経験の差が出たためか、かゆかゆさんの圧勝に終わったようです。

かゆかゆ りんちゅ 白紙 西山 13点(1位) 9点(2位) 6点(3位) 5点(4位)

白紙:2回目です。アブストラクトゲームの割には、そうと感じさせないシンプルでいいゲームです。でも勝てないんだなあ(笑)。

ダンテ地獄篇(Dante’s Inferno / T.&K.Breitenstein / Twilight Creations,2003)

ダンテ地獄篇 カタンのシステムを利用した迷宮探険ゲーム。地底深く潜り込んでいって、ルシファーを倒すのが目標です。今年アメリカから発売されたばかりの最新作。
 テーマ的にもシステム的にも注目されるゲームなのですが、1階ずつじっくり潜っていくという作者の意図通りにならず、最上階で力を蓄えて一気にゴールをめざすのが有効だということがわかってしまいました。

田中 米出 諸岡 Ku 1位 2位 2位 2位

米出:システムが機能してないです。同じモチーフでカタンのバリエーション作った方が面白い。

諸岡:雰囲気はいいのだけれど、サイコロ運のみのゲーム
 地獄の9階層を歩きながらカタンと同じくサイコロ目で資源を貯める。交渉もあり、資源で階層を進めたりパネルを増やす。悪魔が7で湧いて、戦って負けると1階戻されるので地道に潜ると狙われてしまう。 よって資源を9まで貯められるので貯めた後、最後の最終勝負に一気に行く人が有利。米出さんが地道に行って悪魔集中攻撃されて、でも無理して普通に1回アタック、次に私が行って2回アタックしてダメ、最後に溜め込んだ田中さんが一気に階を進めて攻めて成功。最終ボスはサイコロ2で10以上なので運で決まる。

モンキーズ・オンザムーン(Monkeys on the Moon / J.Doherty / Eight Foot Llama, 2002)

モンキーズ・オンザムーン サルの文明を発展させるカードゲーム。アメリカのゲームで、安田均氏が紹介したことで注目されたものです。競りあり、バカイベントありのにぎやかなゲームです。

西山 りんちゅ 白紙 かゆかゆ 23点(1位) 12点(2位) 12点(2位) 7点(4位)

白紙:随分前に入手したのですが、なかなか遊ぶ機会が無く、やっと遊べました。お馬鹿なテーマの割には結構しっかりとしたシステムです。他プレイヤーの動向で局面がころころ変わるので、それほど長考する事も無いです。

デジット(Digit / G.Kodys / Piatnik, 1987)

デジットカードに指示された図形を形作るゲーム。オーストリアのピアトニクからしばらく前に発売されていたものです。マッチ棒を1つ動かしてその図形ができれば、カードを出すことができます。

白紙 かゆかゆ りんちゅ 西山 0点(1位) 2点(2位) 3点(3位) 3点(3位)

白紙:これもシンプルですが、頭を使います。ただ、人数が増えるとちょっと苦しいかもしれません。
今回は、手番にカードをプレイできるとそのまま続けてできるヴァリアントを使用。人類はマッチ棒に勝利しました(ウソ)。

フレッシュフィッシュ(FrischFisch / F.Friese / 2F, 1997)

フレッシュフィッシュ 生活必需品をできるだけ近いところで仕入れるゲーム。「看板娘」のフリードマン・フリーゼのゲームで、やはり「F」で始まります。今年になってアメリカから再販されましたが、300部しか作らなかったというこのゲームはコンポーネントが比べ物にならないくらいすばらしく、まさにレア・アイテムと言えます。けがわさんがお持ちくださいました。
 4つの生活必需品、それは魚とガソリンと原子力とボードゲームです(何で?)。それぞれ供給されるセンターが1つずつあります。プレイヤーはこの周りに自分のお店を開きます。センターとお店の距離をできるだけ近くすることがゲームの目標です。
 はじめは場所を予約するキューブを置いていくところから始まります。将来的にはそこにお店を建てることになるので、センターの近くがよいでしょう。ある程度キューブを置いたら、今度は建物を建てていきます。建物タイルを引くと、お店か普通の建物が出てきます。お店の場合は競りを行い、一斉公開で一番多く握った人がお店を建てます(同額の場合は手番プレイヤーから近い方)。普通の建物は単なる邪魔タイルで、引いた人のところに建ちます。
 お店と建物を縫うように、道路が建設されていきます。道路は、ほかの道路から分断されないように自動的に作られていきます。そのためキューブを置いて予約している場所でも、道路になってしまうこともあります。この道路が曲者です。早いところ自分のお店を確保しておかないと、どんどん道路ができてしまってスペースがなくなります。しかし近いところにお店を建てたからといって安心もできません。普通の建物で分断されるととんでもない遠回りになったりするからです。
 こうして全部が埋まったとき、それぞれのお店からセンターまでの距離を道路タイルで計算し、そこから残りのお金を引いて一番少ない人の勝ちです。
 アメリカで1日に何度も遊んでいるというけがわさんが経験の利を生かし勝利。鷹村さんは近くに置いたお店がとんでもない遠回りを余儀なくされ、5位に沈みました。キューブを置くかタイルを引くかの選択、キューブをどこに置くかの選択、またお店が出たときに買いに出るか買い控えるかの選択、そうした選択がそれぞれ悩ましく、とても楽しいゲームです。アメリカ版ではコンポーネントがちゃちくなっていたり、ルールが曖昧になっていたりしますが、それでもこのゲームを遊ぶ価値は十分にあります。

けがわ おの さとー 恭 鷹村 -3点(1位) +1(2位) +6(3位) +8(4位) +30(5位)

けがわ:プレイする前までは、みんなに気に入ってもらえるのかどうか結構どきどきしていました。 インストもあまりうまくない部分があったと思います。どうもすみません。 でも、割と楽しんでもらえたようなので、はるばると持って帰ってきた甲斐がありました。 このゲームの魅力は、道路タイルが間接的に置かれていくところ、そして、だんだんと町が出来上がっていくところだと思います。

さとーさんの感想ボードゲームのおもちゃ箱

コロレット(Coloretto / M.Schacht / Abacus, 2003)

コロレットできるだけ同じ色を集めるカードゲーム。今年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作で、シャハトのブレイクを象徴する作品となっています。軽いながらも戦略あり、ギャンブルありで、往時のクニツィアを思い出させるような作りです。クニツィアがいまひとつになっている現在、クニツィアゲームのよさを求める人はシャハトを求めましょう。

田中 Ku 米出 諸岡 65点(1位) 65点(1位) 54点(3位) 44点(4位)

米出:最高です。ラーの競りのエッセンスを抽出したようなゲーム。買います。

諸岡:田中さんの下家になったところで負けを覚悟しました。
 ルールを聞いた時点で楽しそうと直感が言った。ラーと同じく数を集める作戦で行ったら完敗(ーー;)、無理して引いても自分の首を絞めるだけだった。でも引きたかったのだ。確かに枚数は一杯取れた。ダメである。
 もう一回と懇願して(涙目(;o;))プレイ。今度は数を絞って勝負。しばらくシビアな取引が続く、ミス手はなかなかでない。みな無理しないのだ。Kuさんがワイルドカードを引いて他の者が取らざるをえず、単独で又引いたので勝負は決まった。最終ラウンドはホームラン撃たれたようにきれいに決まった。1ポイント差で田中さんにも勝てなかった、残念。又やりたいが玄人向きなゲームである。

宝石商(Edel, Stein & Reich / R.Staupe / alea, 2003)

宝石商ほかの人とバッティングしないように宝石を集めてお金を儲けるゲーム。ボードゲーム「バザリ」のリメイクで、今年のドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされました。エッセンでのプロトタイプ発表ではあまりよい評判を得ませんでしたが、「バザリ」が好まれた日本での評価は上々です。アレアというブランドに対する信仰めいたものに加え、日本人はバッティングゲームが好きなのかもしれません。

諸岡 田中 西山 りんちゅ 88点(1位) 74点(2位) 63点(3位) 54点(4位)

諸岡:バッティングしないことが一番ではない。
 相手の意図を読んで普通にプレイ。取られたらやばいのを見抜いてそれを攻撃する事こそ大事に思える。それ以外はバッティングしないように、かわしのプレイだ。

アルケミスト(Der Alchimist / W.Kramer / Clemantoni, 2000)

アルケミスト 才能を顕示しあって錬金術師の名誉を得るゲーム。ビッグネームを擁するクレメントーニからクラマーが出していたものです。
 手番にはカードを出してコマを進めていきます。カードには知恵(青)、想像力(黄)、活力(赤)、ユーモア(緑)の4色があり、賢者の石が置かれている色のカードでないと進めません。賢者の石は、スペシャルカードやマスの指示で変更することができます。うまく色を変えながらカードを出して進んでいきます。めぐり合わせがよければ連鎖でどんどん進んでいくこともできます。カードを使い切れば、ボーナスがもらえます。ただしスペシャルカードには手札を比べあうという「チャレンジ」カードがあり、これが出たときは多く持っている方が有利になります。カード枚数のマネージメントが大切です。
 さて、ゲームのはじめに各プレイヤーは問題を1問与えられます。「人生の意味とは何か」「責任とは何か」「意識とは何か」「冷静さとはなにか」というような、一筋縄ではいかない問題ばかりです。ボードを進んでいくと、回答カードの山があります。これを全部とって、問題にふさわしい回答を集めます。この回答が、キルケゴールやニーチェの引用があるなど、全部哲学的なことが書いてあります。「民族の生活様式の全てにあるスタイルの統一」「神との完全な融合」といった感じで、何となくどの問題にも回答になりそうな感じがしてしまいます。取った回答カードは、ゲーム終了時にほかのプレイヤーから承認されれば点数になります。
 それから途中にある「創造」。ここではお題が与えられ、ダイスを振って、砂時計が落ちるまでにそのダイスから始まる単語を早い者勝ちで言い合います。「朝食」「黄色いもの」「丸いもの」などのお題が出てきます。ダイスはアルファベットですが、ローマ字で日本語を言ってもよいことにしました。
 最後にコマが進んだマスの点数と、それまでに貯めた点数、そして回答カードの点数を足して多い人の勝ちです。錬金術師に必要な才能を試されるということで、なるほどこういうのが錬金術師なのかと納得してしまいます。
 カードの周りがよくてコマをどんどん進めることができた私が1位。「創造」のタスクで活躍した米出さんは、回答カードがうまく集められず再開に沈みました。200枚以上あるカードに、ドイツ語が書いてあってそれがプレイアビリティーを下げていますが、内容はよくできていると思いました。今回はカードの日本語対照表をプリントアウトすらしていなかったので、パソコンで検索しながら遊ぶという具合の悪い内容。様子を見にきたりんちゅさんが、「giftigesって何だっけ」と調べているときに「毒があるとか…」と即答したのに驚きました。

おの さとー 白紙 米出 99点(1位) 72点(2点) 45点(3位) 44点(4位)

米出:カードにシールは必須です。悪くはないんだけど、もう1つミニゲームがあると楽しかったかも。
文字ダイスだけで遊んだ方が盛り上がるし・・・・

白紙:随分と哲学的なゲーム。今回は対訳表を使用していたのでプレイアビリティが悪かったです。
使用できるカードも制限があるので、ちょっときつかったです。面白いけどね。
タイトルは哲学者でもよかったんじゃないかな?

さとーさんの感想ボードゲームのおもちゃ箱

天使と悪魔と死神(Angel, Devil & Death / Hakushi / Toybox, 2003)

天使と悪魔と死神 死神に掻っ攫われないようにして天使と悪魔の勢力で魂を奪い合うカードゲーム。白紙さんのオリジナルゲームで、今年のゲームマーケットで発表されました。現在、「ボードゲームのおもちゃ箱」にてフリーダウンロードできます。
 手番プレイヤーから手札を1枚ずつ裏向きに出します。天使と悪魔のカードは、裏面も色分けされており、後から出すプレイヤーは前の人が出し色を見てから何を出すか考えることができます。
 全員が出したら一斉公開。天使と悪魔の勢力を比べて、多い方の勢力が勝ちます。同じ勢力が何人かいると、より小さい数字を出した方が勝ちます。位の高い天使(悪魔)は、力が弱いというわけです。数字は多くないと勝てないけれども、同じ勢力がいる場合には小さい方がよいという、ひとつのジレンマができています。
 カードには、もう1種類、死神があります。裏面の色は天使・悪魔と見分けがつきません。これを出されると、天使と悪魔の勢力によらず死神が勝ってしまいます。ただし死神が複数いてバッティングすると、再び天使と悪魔の勝負になります。この死神もいいスパイスです。
 そして奪い合う魂は10点から-6点まで。マイナスのカードも、強い者が取ってしまうので、またカードの出し方に悩みます。1枚ずつカードを出していくという簡単なルールながら、ジレンマだらけで悩みどころ満載です。何も考えないでランダムに1枚出せばいいかもと思いましたが、「ここは絶対勝負」という場面があり、考えないで出すことはできません。
 「はげたかのえじき」に近いものがありますが、これはぜひドイツに紹介してみたいカードゲームだと思いました。

米出 さとー 白紙 おの 17点(1位) 9位(2位) 7点(3位) -2点(4位)

米出:完成度の高い創作ゲームです。体裁がちゃんとしていたらそうとは思わなかったでしょう。

白紙:拙作。自分でいうのもアレですが、結構いい出来じゃないかと(^^;。
その割に勝てないのはだめですな(苦笑)。製作はさとーさんです。

ドメモ(Domemo / P.Halvah / Ravensburger, 1975)

ドメモ 裏返しにして持っている自分の手札を推理していくカードゲーム。「ピラミッドカード」で代用できます。
 カードは1が1枚、2が2枚、3が3枚…というように数字の数だけ枚数があります。これを同数配りますが、手札を見てはいけません。裏向きに持ちます。ほかのプレイヤーの手札は全部見えるけれども、自分のだけは見えないという状態です。4枚のカードは配らないで裏向きにしておきます。
 自分の番になったら、数字を言って、そのカードが自分の手札にあれば捨てられます。ほかの人の手札を見ながら自分の手札を推理しなければなりません。その推理にかかる時間や、視線などもヒントになります。裏向きになっている4枚のカードを推理することも大切です。
 ゲームは手札を一番早くなくした人の勝ち。「3」と言ってから全員3を1枚ずつ持っているのに気づき、「しくった!」と言ったところで気づかれてしまったり、超簡単なのに楽しめました。

米出 おの さとー 白紙 2回(1位) 0回(2位) 0回(2位) 0回(2位)

米出:ドメモ:IGAの国技だったので2連勝してしまいました。あしからず。

白紙:時間調整に手軽にできます。本当は4人の場合は、一人5枚+オープン4枚+クローズ4枚になりますが、今回は一人6枚+クローズ4枚で遊びました。この方がタイトで好きです。

さとーさんの感想ボードゲームのおもちゃ箱

ザップゼラップ(Zapp Zerapp / H.Meister & K.Zoch / Zoch, 2000)

ザップゼラップ魔法の樽を振って中身を当て、魔法使いの弟子を進めるスゴロクゲーム。2000年のドイツ年間ゲーム大賞最終ノミネート、ドイツ子供ゲーム賞受賞と、大人も子供も楽しめる感覚派のゲームとして異色の存在です。
 最後に樽を小さい順に並べてみようというイベントが行なわれていましたが、5か6あたりからずれていました。

諸岡 りんちゅ 田中 西山 1位 2位 2位 4位

諸岡:本当はタルの中で細工してあるんじゃない?音が違うぞ
 最初のうちはばしばしジャスト取れたのに、7と思ったら11、8と思ったら13。大きい物に限って判らなくなる。疑心暗鬼・・・絶対当てると意気込むと絶対あたらない気がしました。楽しかった、自分が信じられなくて。

ブレーキングアウェイ(Breaking Away / J.Harrington / Fiendish Games, 1991)

ブレーキングアウェイダイスもカードも使わない、風変わりなサイクルレースゲーム。各集団の位置取りによって進める数が決まり、それを生かしながらトップを狙います。先頭は風あたりが強くてなかなか進めません。後方で力をためて一気に進もうと思っていても、抜くタイミングが難しい。数字は完全公開なので、非常に頭を使うゲームです。

けがわ かゆかゆ 鷹村 恭 50点(1位) 41点(2位) 41点(2位) 24点(4位)

けがわ:フレッシュフィッシュの箱に一緒に入れてきた、自転車レースのゲームです。Fiendishという小さなイギリスの会社のゲームです。今でも直接ホームページから買うことができます。レースゲームの中では個人的にはかなり気に入っています。各自4台ある自転車をうまく進めて、途中2周あるスプリントと最後のゴールで上位8台までに得点がつきます。(10,8,6,5,4,3,2,1点です。ゴールでの点はその倍)
レースゲームなのに、カードもダイスも使いません。3-4種類ある移動力の数値からどれかを選び、全部の自転車が進んだ時点でそのポジションにより、新しい移動力の数値が得られます。大きなグループの後ろにいればいるほどその数値は高くなるようにできているので、適度に後ろに付いて、ここぞというときにスパートします。今まで、このゲームで勝ったことがなかったのですが、初めて勝てたので嬉しいです。

インターアーバン(InterUrban / M.Schacht / Winsome Games, 2003)

インターアーバン 価値の高い路線に大きな駅を建てて利権を争うゲーム。シャハトの最新作で、アメリカから発売されています。
 スタートの都心部(青いタイル)から線路を引いていきます。オープンになっているタイルから3つまで選んで、好きなところに配置します。このとき自分の色の駅も置いて、その路線の所有権を主張していきます。駅は隣接しない、自分の駅は連続しないなどのルールがあり、簡単には独占できないようになっています。
 線路を引き終わったら各路線の価値を計算して、駅の商業ポイントが多い順にその点数をもらいます。1位は全額、2位は半額、3位は四分の一、4位は八分の一(全て端数切り上げ)で、6つの路線全部について得点を計算し、点数の一番多い人が勝ちです。
 価値の高い路線は競争率が高かったり、途中まで協調して路線を育ててみたり、短いうちに路線を閉じて点数を独占したりと、さまざまな作戦が可能で、再生紙で作ったとしか思えないようなコンポーネントとは裏腹に、とても楽しめました。想像力を掻き立てられないのが難点で、ぜひ、ドイツのメーカーに美しいイラスト入りでリメイクしてもらいたいものです。

西山 おの さとー 鷹村 35点(1位) 32点(2位) 32点(2位) 30点(4位)

さとーさんの感想ボードゲームのおもちゃ箱

ビンバド(Binbado / Unknown / Haba)

ビンバド象の背中の上に棒を積み上げるバランスゲーム。手持ちの棒を全部積み上げられたら勝ちです。崩したら引き取ります。
 このゲームはシュピーレブルクで、店長・杉山さんがあまりに面白そうに説明するのにつられて購入したものです。子どもゲームですが、いやらしい置き方をすると大人のゲームに変身します。経験者有利?なのかもしれません。

りんちゅ かゆかゆ 諸岡 0本(1位) 10本(2位) ?(3位)

諸岡:行けると思ったんだ、でも・・私は建築家にはなれないな
 りんちゅさんが2本棒を建てるという離れ業をした、それを補強するように置こうとしたらちょっと滑って崩れた。最後2、3本の戦いだった。写真が間にあって良かったとは思う。(T_T)

ブラフ(Bluff / R.Borg / F.X.Schmid, 1994)

かゆかゆさん考案のダイスが増えていくというヴァリアント採用。

かゆかゆ 諸岡 りんちゅ 4つ(1位) 4つ(1位) 7つ(2位)

諸岡:外れても有利になるのが良い!
 通常のブラフと違い2個から初め、どんどん増えていく。6個を越えたら負け。みな4個になったあたりからが勝負といえる。和気藹々と4個ぐらいまで行った。最初の気楽な少数サイコロ当てがみなで楽しめる点が凄くいいと思う。通常は2たりぐらいでのシビアな決勝なので楽しめない。勝負自体はブラフを噛ました私にりんちゅさんが引っかかり、-3で勝負がついた。

移動(IDO / B.Weber / Goldsieber, 1998)

移動 枠を動かしながら自分のコマを反対側に渡らせるアブストラクトゲーム。日本語のタイトルですが、ドイツのゴルトジーバーから発売されたもので、日本語のルールは付いていません。JAGAの小田さん宅にあったのを写真で見たことから、ほしくなって輸入しました。
 自分の色のコマを4つ、同じ色のマスからスタートして反対側のマスまで移動させることが目的です。コマは立方体と直方体の2種類があり、同じ形のマスにしか進めません。そのため枠を動かしてマスのかたちを変え、少しずつ自分のコマを進めていきます。進める数は、場に出ているコマの総数で、あまり投入しすぎるとほかのプレイヤーを利することになってしまいます。また、端のほうにいると枠が動いたときにはみだしてしまい、スタートに戻ることになってしまいます。
 みんな真剣に考えればガチガチになったのでしょうが、今回は気軽にほいほいと進めました。西山君が動かした枠でさとーさんが最後の1個を渡らせて終了。コマをたくさん進めている人の邪魔をするうちに全員がリーチになり、そこから真剣勝負が始まるというのがパターンなのかもしれません。

さとー おの 西山 鷹村 上がり(1位) 2位 2位 2位

さとーさんの感想ボードゲームのおもちゃ箱

ポートロイヤル(Port Royal / W.Panning / Queen Games, 2000)

ポートロイヤル積荷を調節しながら集めていくトリックテイキングゲーム。トリックテイキング好きの田中さんが前々から遊びたいと思っていたものです。「ノイエ」で紹介されていた時から、トリックテイキングをある程度やりこんでいないと分かりにくいだろうと言われていましたが、全くその通りで、機微を楽しむには経験が必要です。

けがわ 白紙 米出 田中 71点(1位) 59点(2位) 59点(2位) 43点(3位)

米出:評価が低いので先入観がありましたが、悪くは無かったです。ただ、メイフォローのトリックテイキングってメリハリがないので、その辺が理解できないと難しいゲームかと思います。

けがわ:メイフォローのトリックテイクを軸にした、セットコレクションゲームです。 トリックテイクに使うカードは4スート1-8と特種札2枚の34枚で、スカートデッキから派生したのでは?と思わせられます。 集めるほうのカードも4種類あるのですが、合計が18を超えてはいけないという厳しい制限と多数の特種カードがあり、ジレンマはたくさんあるのですが、それがうまく働いてないように思いました。まあ、何度かやらないとよさのわからないゲームだと思います。悪くはないのですが、スパイスに欠けるというか、そんな感じです。

白紙:トリックテイキングを知らないとまったく楽しくない(というかゲームができない)です。
そのあたり、ドイツと日本の文化の違いでしょうね。ゲームは思っていたほど悪く無かっ
たです。
メイフォローのトリックテイキングで胃が痛くなりそうでした(笑)。

クライネフィッシュ(Kleine Fische / P.Neugebauer / Goldsieber, 1997)

クライネフィッシュ度胸でカードめくって魚を集めていくバースト系のカードゲーム。ルールは簡単なので間があいたときにちょっと遊ぶことができます。カードをめくるときや、ダイスを振るときに気合を入れることが楽しく遊ぶコツといえるでしょう。淡々とやっていけません。

諸岡:タコによる争奪が激しかった
 今回は4の大きい魚が捕れたと思ったらタコに奪われることが頻発した。みな真面目にやっていなかったので何とも。真面目にやったら面白い気がする。

アルハンブラ(Alhambra / D.Henn / Queen Games, 2003)

アルハンブラ4つの通貨を使ってアルハンブラ宮殿を広げていく建設ゲーム。今年のドイツ年間ゲーム大賞作品ですが、予想もしないゲームの受賞で注文が殺到し、昨年のヴィラパレッティのような品薄が続いています。ソロプレイ感が指摘されていますが、ほかのプレイヤーが建てているものに十分注意を払って建てるものを考えたいものです。

諸岡 かゆかゆ りんちゅ 恭 111点(1位) 107点(2位) 97点(3位) 74点(4位)

諸岡:ジャストで買うともう一度がいい、色なんて見てられない。
 コメントと違い、建物の色を意識的に集めないと勝てない。ただジャストで金を取っておかないと差が付かないのも確か。どこまで我慢するか見極める必要がある。奥さんがタワーを揃えて強そうに思えたが致命的なほど建物スペースがない、かゆかゆさんは2ラウンドで13壁を作成、しかも建物スペースは余裕、りんちゅさんはタワーの2位、グリーン、オレンジと揃えている。私は2ラウンドで取った白、茶を盤石にした。壁で15ぐらいにしようかと狙っていたが無理してグリーン2個を取りグリーン1位も揃えた。壁は繋がらないし建物スペースもない、金もない、がトータル1位となる。楽しいゲームだが、相手との絡みがなく、運のゲームだと思う。

プエブロ(Pueblo / W.Kramer & M.Kiesling / Ravensburger, 2002)

プエブロ 色が外側に見えないようにしてブロックを積み上げていく建設ゲーム。田中さんの推薦で、手番を競りで決めるというバリアントを採用しました。後手不利を解消するもので、何度か遊んだことがある人は取り入れた方がよいでしょう。

田中 米出 けがわ 白紙 1位 2位 3位 4位

けがわ:かなり期待していたアブストラクト系のゲームです。初めてだとコツがつかめてないのでつらいですね。真ん中辺りで高く積んでしまうか、あるいは外側でも良いから低くいくかなど、考えることはたくさんあります。何度か繰り返してやりたくなるゲームですね。

白紙:今回は順番の競りを行うヴァリアントを導入。後手の不利がちょっと解消されます。
しかしルーミ(ス)もそうですが、この手のゲームは弱いですな~。

バナナ共和国(Banana Republic / D.Matthaus & F.Nestel / Doris & Frank, 1993)

バナナ共和国「フンタ」をテーマにした、選挙人を買収して大統領になるカードゲーム。ドリス・フランクのカードゲームで、マテウスのイラストがとても楽しいです。
 裏返しになった選挙人に、裏向きにカードをプレイしていきます。手番に1回、選挙人かカードの中身を見ることができます。見たという印にキューブを置いていきます。最後に表向きにして、一番お金を積んでいたプレイヤーがその選挙人を買収したことになり、大統領票を獲得します。ジャーナリストがいると、外貨のドルは無効になってしまいます。暗殺者は選挙人を殺してしまいますが、複数いると殺されません。ボディーガードは暗殺者1人を無効にします。
 手札はみんな同じですが、はじめに左の人に2枚、カードを捨てさせられます。この2枚がランダムなので、全員の手札構成が読めません。また左の人だけは、何を捨てられたかわかっています。
 ゲーム終了は、全員手札が1枚になったときです。最後の1枚は使わないまま終わるので、選択を考えなければいけません。
 記憶ゲームの要素がありますが、裏取引で行なわれる買収工作がよく描かれていると思います。1ゲームは10分ほど。本当は何ゲームかやって先に200票獲得するのが目的です。

おの さとー 鷹村 西山 36票(1位) 36票(1位) 36票(1位) 24票(2位)


つぼの悪魔(Flaschenteufel / G.Cornett / Bambus, 1993)

「カフナ」のコルネットが10年前に作ったカードゲーム。今年のエッセンで再販される予定だと、作者が言っていました。

けがわ:時間つぶしに4人でプレイ。3人のほうが多分良いと思います。ポートロイヤルの後では少し単純に感じるのですが、どきどきする感覚はこっちが上だと思います。

ナヌ(Nanu!? / H.Meister / Ravensburger, 1989)

ナヌ 皿の下に隠れたタイルの絵を記憶して当てるゲーム。かのハインツ・マイスターの作品なのですが、対象年齢が4~12才までと、上限が定められています。大人が遊んだらどうなるのでしょうか?
 はじめ図を確認しながら1枚ずつお皿をのせていきます。そしてダイスを振って、その色のお皿の下に何の絵があったか当てっこします。当たったらタイルをもらって、お皿を別の図の上に移し、ゲームを続行します。
 最後に全員でやったのですが実は大人でも、記憶が難しいところがあってなかなか盛り上がりました。盛り上がりどころが少しずれていたような気がするのですが…。

全体について:かゆかゆさんのレポートかゆかゆの雑記帳)、りんちゅさんのレポートボードゲームのおもちゃ箱

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