アメリカのゲーム嗜好

アメリカのゲーム嗜好は,ドイツや日本と比べてどうなっているでしょうか.米アバウト・コムで2001年9月に80年代以降のゲームトップ10が調査されました.インターネット人気投票で集計された結果と,ボードゲームフリークが選んだ結果,そして実際の売れ行きによる結果と3つがでました.
人気,実力,売筋のうち2つ以上で10位以内に入ったのは,チグリス・ユーフラテス,パス・オブ・グローリー,エル・グランデ,フィレンツェの匠,カタンの航海者の5作品です.これらは特にアメリカで受けているということになります.
また全体的な特徴として,ほとんどが1995年以降の発表であること(例外,モダンアート,エルフの玉座,UpFront)が挙げられます.1995年以降は発売されたゲーム総数も多いため,そのような結果になるのでしょうが,カタンの開拓者にはじまるドイツゲームの興隆が世界的な影響を及ぼしたことがわかります.またドイツゲームが圧倒的です.中にはパス・オブ・グローリー,やアップ・フロント,アップル・トゥー・アップルといったアメリカゲームも見られますが,ほとんどがドイツゲームになってしまいました.
人気投票はドイツゲーム賞入賞作品や,日本で以前に行われたテーブルゲームグランプリと重なっています.ドイツゲームのボーダーレス化は思ったよりも早く進んでいるのかもしれません.

人気投票(Aaron Fuegi’s Internet Top 100 Games List)
1.チグリス・ユーフラテス(1997年,クニツィア)
2.カタンの開拓者(1995年,トイバー)
3.エルグランデ(1995年,クラマー&ウルリヒ)
4.フィレンツェの匠(2000年,クラマー&ウルリヒ)
5.パス・オブ・グローリー(1999年,レーサー)
6.操り人形(2000年,ファイドゥッティ)
7.砂漠を越えて(1998年,クニツィア)
8.タージマハル(2000年,クニツィア)
9.モダンアート(1992年,クニツィア)
10.カタンの航海者(1997年,トイバー) フリークの選択(BoardGameGeek)
1.パス・オブ・グローリー(1999年,レーサー)
2.ディ・マッヒャー(1997年,シュミール)
3.チグリス・ユーフラテス(1997年,クニツィア)
4.フィレンツェの匠(2000年,クラマー&ウルリヒ)
5.エルグランデ(1995年,クラマー&ウルリヒ)
6.ゼヘツ(2000年,ブルム)
7.アップ・フロント(1983年,アーレン)
8.カタンの航海者(1997年,トイバー)
9.エルフの玉座(1992年,ムーン)
10.エルグランデ(1995年,クラマー&ウルリヒ) 売れ筋(Funagain Games)
1.ボーナンザ(1997年,ローゼンベルク)
2.レージ(2000年,?)
3.ロストシティー(1999年,クニツィア)
4.カタンの開拓者(1995年,トイバー)
5.ティカル(1999年,クラマー&キースリンク)
6.カルカソンヌ(2000年,ヴレーデ)
7.トーレス(1999年,クラマー&キースリンク)
8.アップル・トゥー・アップル(1999年,キルビー&オスターハウス)
9.指輪物語(2000年,クニツィア)
10.カエサルとクレオパトラ(1999年,リュトケ)