近くに勤めているKさん、白紙さんをお招きして平日の夜ゲーム会。ゲームに集中する休日の会と違って、ゲームにがつがつせず、のんびりと団欒も楽しむ。7時くらいに夕食をとり、8時くらいから3時間弱。「氷河期」がお目当てだったので数多くは遊べないだろうと思っていたら結局5タイトルをこなしてしまう。その「氷河期」はルールを間違っていたらしい。再プレイ希望。
キングルイ|氷河期|コロレット|スルっとKANSAI NORINORI|おっぱい神経衰弱
キングルイ(King Lui/A.R.Moon & A.Weissblum/Abacus, 2003)
「軽いですね…」「すごく軽い」
王様よりも食べ過ぎないようにしながら、できるだけたくさんの料理を食べるカードゲーム。今年相当数発表したAAコンビのカードゲームです。
プレイ人数×2の場札をめくって、スタートプレイヤーから好きな料理を取っていきます。取る料理は1回につき1種類。同じ種類の料理が何枚か出ていれば全部取ります。1周して残った料理が王様へ。王様に残飯なんかあげちゃっていいのかな…。
スタートプレイヤーが交替してまた場札をめくる。とる。めくる。とる。こうして場札がなくなるまで続けてから決算。
各種類について王様が何枚食べたかを調べます。そして王様より多く食べていたら0点。王様はお怒りです。ぜんぶ吐き出してください。王様と同数かそれ以下ならば得点。王様が食べたのが1枚なら1枚1点、2枚なら1枚2点、3枚なら3点というように増えていきます。王様が5枚食べた料理を、同じく5枚食べていたら何と25点。点数の一番多い人の勝ち。
先にたくさん食べて王様が同じ枚数食べてくれるのを一か八か待つか、手堅く王様が食べたとおりに食べていくか。でもこちらがたくさん食べれば王様が食べる数は減ってしまうから、先にあまり食べ過ぎるのも危険。そのうえ、王様のペットのドラゴン・エメラルド君が王様の料理を食べてしまいます。王様と同数なので安心していたら、エメラルド君が1枚食べたせいで枚数オーバーなんてことも。エメラルド君をうまく使ってほかのプレイヤーの点数を削りながら、ぎりぎりまでたらふく食べましょう。
エメラルド君が序盤に出てしまったので終盤はみんな手がために入る地味な展開。先の先までは到底読めないので、直感的にその場その場を選んでいきます。たまたまぴったり食べられた料理が多かった私が勝利。シンプルなシステムでプレイ時間は15分もかかりません。非常に軽いゲームです。
氷河期(Eiszeit/A.R.Moon & A. Weissblum/Alea, 2003)
氷河にどんどん覆われていく中、はかない民族の生き残りをかけて争う陣取りゲーム。これまたAAコンビ。
それぞれのマスには定員があり、定員を超えると少数の民族から淘汰されてしまいます。得点を得ることができるのは生き残った民族だけです。
というわけで激しいサバイバルが始まるわけですが、ゲームは2種類のカードをプレイしていくことで進みます。新たなコマの投入など自分に有利になるカードは書かれている金額を払ってプレイ。ほかのプレイヤーに好きなコマを取り除かせるなど自分に不利になりそうなカードは、逆に書かれている金額だけ収入があります。これらのカードを5枚の手札から選んでプレイ。できるだけ自分が狙われないように気をつけながら収入を得、効果的なところでそれを使いましょう。
何周かして銀行にお金がなくなると、今度は淘汰が始まります。実はこの時点まで、それぞれのマスの定員は明らかにされていません。ここで表向きにする焚き火チップと、マンモスコマによって定員が増えたりします。そして定員オーバーしたマスでは、コマの少ない人から自動的に除去。定員におさまるまで淘汰が進みます。
そして生き残ったコマだけが、そのマスから得点を得ます。マンモスのいるマスは定員が増えるだけでなく、点数も増えます。点数マーカーはボード周囲にあり、順位は一目瞭然。1位の人は確実に次のラウンドで叩かれるでしょう。このゲームは、直接攻撃がモロにできるゲームなのです。
ラウンドの最後に、ビリのプレイヤーが氷河で1マスつぶせます。当然トップのプレイヤーが大儲けしていたマスがつぶされるわけで、終盤までいかにうまく1位をとらないようにして次点にぴったりつけるかというのが目標になりそうです。全力で戦っちゃいけませんぜダンナ。4ラウンドで終了。
今回は、各ラウンドにカードを1枚ずつしかプレイしないという致命的なミスでわずか25分で終了。「こ、これ、おかしいんじゃない」…というわけで今回は評価なし。思えばプエルトリコもそうでしたが、アレアのゲームはいろいろな人と遊んで自分の覚えたルールが正しいか検証する必要がありそうです。
コロレット(Coloretto/M.Schacht/Abacus, 2003)
「これも軽い」「けど悩ましいね。いいゲームだ」
7色のカードから3色だけ集めることをめざすゲーム。このところ評判がいいシャハトのカードゲームです。
手番にはカードを1枚めくって場札に並べるか、その場札を取って抜けるかします。同色をたくさん集めるほど点数が高くなりますが、プラスになるのは3色だけで、あとは全部マイナスになります。誰でも3色だけシコタマ集めて、ほかの色は取らないようにしたいもの。しかし、場札がそれを許してくれません。
場札は何列かあって組になっています。赤いカードだけほしくても青いカードがその組に入っていれば、一緒に取らなければいけません。しかもその組はプレイヤーがカードを並べて作ります。当然、ほかのプレイヤーがほしくないカードを取らせるように仕組むでしょう。この「抱き合わせ商法」のおかげで悩ましくなりいます。カードには何色にでもなるジョーカーと、無条件で2点もらえる点数カードが入っていて、それをどの組に入れるかも考えどころです。
いらないカードを付けられる前に場札を取って抜けるという方法もあるでしょう。枚数が少なくても場札は取れます。しかし残ったプレイヤーが残った場札をやりたい放題成長させてしまう可能性もあるのです。かといって最後まで残っていると、残りものを強制的に取らされます。どこで降りるか、ちょっとした心理戦があります。
最終ラウンドを示すエンドカードは下のほうに入っていて、いつ出るかわかりませんからカウンティングできないようになっています。最後は引き勝負に出るか、安全に収めるかという選択。「お願いだ!俺が集めている色が出てくれ~!」
同じ作者の「モーグル」と雰囲気が似ており、しかも往年のクニツィアゲームのようなジレンマが感じられます。難点を挙げるとすれば、ほかのプレイヤーが何色を集めているかチェックしなければいけないので目が疲れることくらいでしょうか。5人まで遊べますが、その点で3~4人くらいがちょうどいいようです。
場札が増えないうちに早めに取るという手堅いプレイで白紙さんが勝ちました。点数カードばかり集めたKuさんはその分くらったマイナスがたたって及ばず。
スルっとKANSAI NORINORI(Through Out Kansai Nori Nori/Unknown/Through OutKansai, 2003)
「ウノ系?」「いえ、ウノです。」
関西私鉄・バスを乗り継ぎながら、手札をいち早くなくすカードゲーム。関西の鉄道会社から発売されたもので、かゆかゆさん情報をきいてKuさんが手に入れたそうです。関西出身の白紙さんは探したがすでに売り切れていたとのこと。もしかしてレアなんでしょうか?
手番には1枚、場にあるカードから乗り継げるカードを出します。リーチになったら「スルっと」と言わなければなりません(恥ずかしい…)。関西人でもわからないようなマイナーな私鉄もありますが、どのカードから乗り継げるかはカードに番号で書いてあるので安心です。
何も知らない私がわかったことは、「関西には派手な電車がある」「阪急バスは便利」ということくらいでした。関西の交通事情に詳しい関西人でやったら、駅名が出てきたりして盛り上がるんでしょう。きっと。
ウノ以外にも、役を作ってポーカーができるそうです。関西人でやったら(以下略)。ちなみに関東の私鉄でやったらどうなるんでしょうか?「やったあ、京王稲田堤から南武線だ!」(※南武線はJRです)
おっぱい神経衰弱(Busenmemo/Unknown/Inkognito)
「おのさんちに行ったとき、他言しないでくれと言われてこのゲームを見せてもらった」(鷹村氏)
やっちゃいけなかったかもしれない禁断のゲーム。タイトルそのまんま、右と左に分かれたおっぱいの写真をあわせるゲームです。ドイツからひそかに取り寄せました。
同じものは1つとしてありません。垂れ乳、爆乳、ボンテージ、セピアカラー、点描、油絵…違いがほとんどないものが多く、たいへんでした。終盤はめくりっぱなしでやりましたがそれでもなかなか合いません。
「網!網!」「それは乳首が違う」などの爆笑名セリフが出る中、第1回おっぱい星人決定戦は私の勝利。いやはや面目ありません。たいへん失礼をいたしました。
※今回のレポートの文体がいつもより軽めなのは、某ゲーム書籍のレビューを書いていたためです。