シュピール’21:アミーゴ
今年のエッセン・シュピールは10月14~17日、新型コロナウィルス感染対策を取って対面で開催される予定となっている。そこで発表される予定の新作を出版社別に紹介。邦題は直訳で、国内販売されるときに変更される可能性がある。
ゲームデザイン・U.ローゼンベルク、イラスト・R.フライレ、1~4人用、8歳以上、30分。
ローゼンベルクが『ボーナンザ』シリーズ以外でアミーゴ社から出すのは11年ぶりとなる。各プレイヤーは自分の畑を持ち、最初のチューリップタイルを置く。手番にはダイス(最初は4個)を3回まで振り、自分の畑でダイス目に合う空きマスに新しいチューリップタイルを配置する。縦横斜めの列が揃うと追加ダイスが得られ、2×3か3×2の長方形がうまるとボーナスタイルを置ける。ボーナスタイルは1つの出目を固定する。横一列が埋まるか、最下段の隣接3マスが埋まるか、最下段の4マスが埋まったら勝利となる。最下段はダイス5個を揃えなければならず、さまざまな効果を組み合わせないと達成は難しい。
ゲームデザイン・H.J.クーク、イラスト・S.ジュー&A.キアマン、3~5人用、8歳以上、25分。
タイトル通り、トリックテイキングとレースを合わせたゲーム。トリックテイキングをして、1トリックごとに勝者が自分の車を進めるが、進むマス数は、そのトリックで出た一番小さい数字。その間ほかのプレイヤーはボードを回し、次にトリックで勝った時に追加で進める。勝たないトリックが増えるほど一気に進めるので、あえて勝たないでポイントを貯めるという選択肢もある。コースを先に2周したプレイヤーが勝者。
ゲームデザイン・R.シュタウペ、イラスト・O.フロイデンライヒ、4~10人用、16歳以上、45分。
2004年に発売され、日本語版も出ているアダルトパーティーゲームの新版。新しい質問を100問加えた。「大人のおもちゃを定期的に使っている」「一夫一妻制は退屈だ」などの質問にイエスかノーで答え、全員の中でイエスが何人いたかを予想する。回答はキューブで袋に入れるので、誰がどちらだったかは伏せられる。
ゲームデザイン・C.シュテーア&D.シュテーア、イラスト・フィオーレ社、2~5人用、8歳以上、3分。
『ピクチャーズ』デザイナーの協力ダイスゲーム。各自1つの課題カードをもち、順番に6個のダイスプールからダイスを好きなだけ取って振り直し、誰でも自分の課題カードに書かれた出目になったら達成。達成したら次のカードを取る。砂時計が落ちるまでの3分間で達成した課題カードの点数が成績になる。自分の課題カードについては見せることも内容を話すこともできない。時間を延長したり、難易度を上げたりするバリアント付き。
ゲームデザイン・K.ヴァンデンブルック、イラスト・C.ホフマイヤー、3~5人用、8歳以上、20分。
道連れのある洗面器系カードゲーム。各プレイヤーは4枚の手札を持ち、最初のプレイヤーが手持ちの中で最も低い数字のカードを出す。時計回りに、前のプレイヤーよりも大きい数字カードかスペシャルカードを出さなければならない。出せなければ上家のプレイヤーにヘルプを頼み、ヘルプできれば代わりに1枚を出す。ヘルプできなければ2人とも脱落し、他の全員が1点獲得する。カードが6枚出たらリセットされ、また小さい数字からスタート。スペシャルカードにはジョーカー、カード交換、カード除去、ヘルプ拒否がある。3点先取で勝利。
ゲームデザイン・J.P.シュリーマン&B.ヴェーバー、イラスト・A.ノラカラ、1~4人用、5歳以上、15分。
ビー玉を転がすキッズ向け協力ゲーム。袋からビー玉を取り出し、斜めになったボードの上の6ヶ所からひとつを選んで転がす。ボード上には魔法使いの見習いと魔女がおり、どちらに当たってもそのビー玉の色の次のマスに進む。こうして魔法使いの見習い4人が先にゴールすれば全員の勝利。その前に魔女3人が先にゴールすれば敗北となる。どのコースから転がせば魔女ではなく魔法使いの見習いに当たるかよく相談しよう。
ゲームデザイン・H.シャフィール、イラスト・M.ズロチン、2~4人用、5歳以上、20分。
自分の前に裏向きに並んだ8枚のカードをめくって1~8の昇順に並べることを目指す。手番にはカードを引き、数字カードなら対応する場所のカードと交換。そのカードも数字ならさらに対応する場所のカードと交換できる。カエルカードは好きな場所に置くことができるが、ゴミカードなら即手番終了。全部が表になり、数字が対応する場所にあれば上がりだが、上がるためにはカエルカードが入っていなくてはならない。
ゲームデザイン・H.シャフィール、2~6人用、6歳以上、15分。
ドイツのテレビ番組がテーマのハリガリ。果物ではなく、バクダンやラケットやロケットなどの数を数える。
刻一刻と変わるルールで生き残れ『レッド7』日本語版、9月3日発売
オリジナルは2014年、アスマディゲームズ(アメリカ)から発売された作品。デザイナーは『イノベーション』『ユークロニア』のチャデクと、『テストプレイなんてしてないよ』シリーズのシェスリク。虹の7色、1~7まで49枚のカードを使った生き残りゲームで、2014年のゴールデンギーク賞で4部門(イノベーティブ、パーティーゲーム、ファミリーゲーム、カードゲーム)にノミネートされている。
各自7枚の手札と1枚の場札をセットしてスタート。手番には手札のうち1枚を場札に加えて、「現在のルール」でほかのプレイヤーに勝っているようにする。最初のルールは「赤」で、全員の中で自分の場札の数値が最大(複数ある場合はより強い色)でなければならない。
勝てない時は、中央にカードを出してルールを変更する。「同じ数字のカード枚数」「同じ色のカード枚数」「偶数のカード枚数」「色の数」「連番の枚数」「3以下の枚数」があり、中央に出してかつ、自分の場札に加えてもよい。どうやっても勝てなければ即脱落となり、最後まで残ったプレイヤーが勝者となる。
発展ルールでは得点計算があり、累積で目標点を目指すほか、場札に置いたカードによって効果が発動する選択ルールもある。
ゲーム中、ルールは刻一刻と変化し、さっきまで強かったカードが紙クズ同然になることも。手札をやりくりし、手番に誰よりも多くのカードがルールを満たすようにしよう。短時間で遊べ、ユニークでやみつきになるカードゲームだ。