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幻冬舎からマーダーミステリー2タイトル、12月16日発売

幻冬舎は12月16日、『体感型推理ゲーム マーダーミステリー 5人の銀行強盗』『体感型推理ゲーム マーダーミステリー キャンプ場の殺人鬼』を発売する。ゲームデザイン・秋口ぎぐる、4~5人用(司会者不要)、15歳以上、60分/75分、各1980円(税込)。

ゲームマーケット2021秋では合同ブースで70タイトル、会場全体で100タイトル以上が発売され、アナログゲームシーンの一大トレンドとなっているマーダーミステリーに幻冬舎が参戦。『九頭竜館の殺人』『死体と温泉』を手掛けた秋口ぎぐる氏のデザインで2タイトルを一挙に発売する。

参加プレイヤーはまず配役にそったキャラクターブックを読み、自己紹介を行う。そしてカードが数枚ずつ公開される中で何回かに分けて議論を行い、最後に真犯人に投票し、結末と勝敗を判定する。結末がわかってしまうため一度しか遊べないが、全員が主人公であり、容疑者でもある没入感が味わえる。

『5人の銀行強盗』は未経験者・初心者向け。銀行強盗の真っ最中に、銃声とおぼしき破裂音が聞こえてきた。強盗団のメンバーが駆けつけてみると、金庫室の中にはミスター・ホワイトの死体が!銀行突入からわずか4分後の出来事だった。考えられる容疑者は、建物内を自由に動くことができた強盗団員のイエローボーイ、ミス・ピンク、ミス・レッド、ミスター・グリーン、ミスター・ブルーの5人のみ。犯人は一体だれなのか!?

内容物:ルールブック 1冊、キャラクターブック 5冊、マップ 1枚、エンディングブック 1冊、情報カード 15枚、調査カード 7枚、ノンプレイヤーキャラクターカード 1枚、注意カード 1枚

『キャンプ場の殺人鬼』は経験者向け。栗樽高校2年の十数名は湖畔のキャンプ場を訪れていた。各自のロッジで夜を過ごしていたそのとき、ホッケーマスクをかぶった殺人鬼が現れ、クラスメイトたちを次々と殺害した!生き延びた数名はやっとのことで管理棟へ逃げ込み、これで一安心……と思いきや、建物の近くから殺人鬼が身につけていたホッケーマスクとレインコートが発見される。「後から逃げてきた5人の中に殺人鬼がいるのでは……?」。猛スピードで次々と殺害した殺人鬼の正体は!?

内容物:ルールブック 1冊、キャラクターブック 5冊、マップ 1枚、エンディングブック 1冊、情報カード 20枚、ノンプレイヤーキャラクターカード 1枚、注意カード 1枚

数時間かかるものもある中で、今回の2作品はどちらも約1時間で遊べるところが特徴。書店でも取り扱われるため、広い層へのアプローチが期待される。

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フクロウがいる村(In Windes Eule)

「何となく」でもスピード重視

魔法の世界を舞台に、森、港、山、4つの村に手札の動物をリアルタイムで出して得点を競うスピーディなゲーム。『ゲームオブトレイン』『ネイティブ』のロシア人デザイナーチーム「トレーグラニック」が制作し、今年ツォッホ社(ドイツ)から発売された。

中央に場所を並べ、各自自分の色のカードを混ぜて山札にしてスタート。手番順なしで自由に、自分の山札からカードをめくっては好きなところに置いていく。誰かが置き終わって声を上げると他の人はもう置けなくなるので急いだほうがよい。

得点方法は場所ごとに異なる。

  • お城は動物の種類に関係なくカード枚数比べ。多く置いたプレイヤーから3,2,1点。
  • 港は動物の種類ごとに一番最初に出したプレイヤーだけが1点ずつ。
  • 森はプレイヤーごとに1枚だけ出している動物が得点
  • 村は全プレイヤーの合計で最も多い種類の動物が1枚1点。

ただし村では猫とネズミのチェックを行う。猫がネズミの数以上いれば猫にボーナスが入り、ネズミのほうが多ければその村での得点計算は行わない。

このルールを聴くと記憶力が重要そうだが、リアルタイムのため確認して覚えて出すというスピードでは到底間に合わない。「この村には何となく〇〇が多いから出しておこう」「この村はネズミでつぶそう」「ネズミが出てきたからネコで退治しよう」というようなことを何となく考えながらプレイするには、一瞬の判断力と感覚が試される。

3ラウンドの合計で勝負。ラウンドが進むにつれてコツがわかってきて、素早く確実に得点できるようになっていく上達曲線が心地よい。

In Windes Eule
ゲームデザイン・A.コノフ&A.パルツェフ&A.シクリャロフ
イラスト・A.ユング/ツォッホ出版(ドイツ, 2021)
2~4人用/8才以上/10分
メビウスゲームズ:フクロウがいる村