ピラミッドを中心とした街づくり『ファウンダーズ・オブ・テオティワカン』日本語版、4月9日発売
『テオティワカン:シティオブゴッズ』を取り扱うボード&ダイス社(ポーランド)から今年発売される新作で、契約解除となったタッシーニ氏に代わり、ボード&ダイス社の共同オーナーでもあるグロワーツ氏がデザインした。メキシコにある巨大な宗教都市のピラミッド建設をテーマにした中量級ゲーム。
手番にはアクションスペースにアクションディスクを配置し、資源を支払ってさまざまな形のタイルを獲得する。獲得したタイルは自分のボードに配置し、街並みとピラミッドを建設。アクションディスクは1~3枚を配置するが、他のプレイヤーがすでに実行したアクションスペースにも置くことができ、すでに置かれているディスクの数が多いほど、アクションのパワーが上がる仕組み。
タイルは街並みを表し、建築家のいるエリアに配置して、ボードの中心に置かれるピラミッドタイルとの位置関係によって得点になる。また配置されたタイルの周囲から資源が産出される。建築家はアクションが終わるたびに移動し、タイルを配置できる場所もか移り変わっていく。日食が来たらゲーム終了で、最も多くのポイントを獲得したプレイヤーが「テオティワカンの創始者」となる。
他のプレイヤーの動向によって、どのタイミングでどのアクションを実行するかという駆け引きが生まれ、また得点と資源算出の両方を睨んだタイルの配置パズルが楽しめる。
テンデイズゲームズ:ファウンダーズ・オブ・テオティワカン 日本語版
ピクチャーズ+オレンジ拡張(Pictures: Orange)
それ自体がアート
16枚のアクリルタイルは幾何学模様が施されており、4×4のサイズの額縁に並べる。向きも個数も自由にしてよいルールと、4×4でぴっちり並べるルールがあるが、後者でプレイした。要らない模様は裏返しにするとブランクになるので、わりと表現しやすい。
オレンジ色のフェルトと洗濯ばさみも、自由に並べるルールと、洗濯ばさみはフェルトや他の洗濯ばさみを挟んで使うルールがあるが、後者でプレイ。こちらもフェルトに曲線が含まれているので表現しやすかった。
基本セットは上級者ルールで。一番難しいのはカードで、これだけピクチャライズではなくイメージ連想になっているため、誤解が生まれやすく、6人中1人でも正解できたら御の字というくらい。逆にほかの表現方法は、上級者ルールでも基本的に全員正解できた。
6人プレイで90分。オレンジの2セットを入れて、基本セットから靴ひも抜き。全員の作品を鑑賞して写真を見比べるので時間はかかるが、ピクチャーズ脳になってしまた私たちにとってはもはや(カード以外)当てて当然で、各作品の美術的な出来栄えを褒め称え合うのが楽しかった。
Pictures: Orange
ゲームデザイン:D.シュテーア&C.シュテーア/アートワーク:D.マイヤー
PD出版(2021年)
3~6人用/14歳以上/30分