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バックハンダー(Backhander)

書き換えまくった末に押し付け合い

リードスートではなく、予め場に並んだスートをフォローしなければならないトリックテイキングゲーム。符亀からゲームマーケット2021秋に発表されたもので、『インヴァージョン』に続く2タイトル目の「レーンフォロー」ゲームだという。テーマはカジノで、スートはスロットやルーレットを表しており、マフィアはどのカジノだと勝てるか知っているという設定になっている。

今回のゲームでフォローしなければならないスートは、ゲームの最初に場に並べられている。スタートプレイヤーからマストフォローでカードを1枚ずつ出し、数字の大きいプレイヤーが場にある今回のカードを獲得する。次のトリックは場にある次のカードにフォロー。場に一部のカードが並んでいることで、カウンティングがある程度できる。

こうして最後までプレイして、獲得したカードの枚数で勝負をするが、最多勝は荒稼ぎしすぎて警察に捕まったということで負けてしまう。2位を狙って、お互いに取りすぎないよう、にらみ合いの展開と成る。

タイトル「賄賂」にあるように、レーンをゲーム中に書き換えられるところがポイント。トリックの勝者は、獲得したトリックの中から1枚を選んで、この先のレーンの上に置く。他プレイヤーの獲得状況や自分の手札を見て、今後勝てるように(あるいは負けるように)調整しなければならない。しかも上書きされたトリックはカード枚数が増えるので、逆転勝利(敗北)の引き金となる。上書きに上書きが重ねられ、たんまり溜まったジャックポットは、もはや誰も引き取りたがらないため、低いカードの出し合いになるのも楽しい。

バックハンダー
ゲームデザイン・符亀/イラスト・Crocotile
符亀(2021年)
3~5人用/13歳以上/10~25分
通販:BEEP

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『ミステリーラミー ケース2:ジキル&ハイド』日本語版、2月25日発売

グループSNEとcosaicは2月25日、『ミステリーラミー ケース2:ジキル&ハイド(Mystery Rummy: Jekyll & Hyde)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・M.フィッツジェラルド、イラスト・V.ポシュカス&C.コンラート、2人用、10歳以上、30分、2200円(税込)。

オリジナルは2001年、ミステリーラミーシリーズ第3弾(日本語版では第2弾『モルグ街の殺人事件』がスキップされている)としてU.S.ゲームズシステムズ(アメリカ)から発売された。テーマは多重人格を描いた小説『ジキルとハイド』で、2人専用ゲームとなっている。

手番にはドロー&プレイを行い、同色3枚以上の証拠カードを「メルド」として自分の前に出すことでポイントを獲得する。善悪の象徴であるジキル博士とハイド氏を1枚の「人格カード」で表し、上を向いている面の人格のメルドしか出せない。さらにゲーム終了時、「人格カード」で上になっている面の人格はポイント2倍になるため、勝敗の行方は最後までわからない。しかも自分の前のカードを1つの人格でそろえることで、相手を「シャットアウト」することもできる。

自分でも相手でもメルドの人格を変える「変身カード」の使い方が鍵を握る。どちらかのプレイヤーの手札がなくなったとき、自分の前に出したカードのポイントを計算し、手札は失点になって得点計算。何ラウンドか行って、得点の合計が100点になったプレイヤーの勝利。

ジキルとハイドのどちらになるのが得なのか、スリリングな対戦が待っている。