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ゲスクラブ(Guess Club)

お互いの書きそうなことを予想するクラブ
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お題に対してほかの人と同じ答えを書く台湾のコミュニケーションゲーム。昨年、当サイトの日本語版リリース記事で最もアクセス数の多かった作品である。
写真のお題は「頭にくること」。お題が発表されたら自分のミニホワイトボードに6つ答えを書く。自分が頭にくることではなく、このメンバーなら誰かは書きそうな頭にくることを選ばなければならない。これが結構難しい。
書き終わったら発表。ほかに同じ答えを書いたプレイヤーがいれば賞金を獲得できるが、自分しかいないと罰金を支払わなければならない。また、同じ答えを先に言われてしまうと賞金がもらえないので、どの答えから行くかも考えどころだ。
さらに、このラウンド中に何回、答えがかぶるかを予想することができる。予想は各回先着限定で、当たればボーナスが入るが、1回休んで予想するため、賞金を獲得するチャンスを逃しかねない。
このように、一見すると紙ペンゲーム『フラッシュ』のように見えるが、発表の駆け引きがあるために最後まで興奮の波が下がらない。最後の1枚がマッチして一手差で賞金が手に入ったりすると嬉しさと悔しさが交差する。
とはいえ一番の面白さは答えのすれ違い。お互いを読みすぎて答えがかぶらず、「これを書くと思ったのに!」「いやそれは思いつかなかった」と、答えが一つ一つ出るたびに出てくるコメントが楽しい。ジャックポットになっている中央のコイン入れもグッド。
Guess Club
ゲームデザイン・S.ファン、アートワーク・ミスクァイ
モジゲームズ(台湾、2017年)+cosaic(2019年)
2~8人用、8歳以上、20~30分、3500円(税別)

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ニュルンベルク’20:ニュルンベルガー・シュピールカルテン出版

ニュルンベルク・シュピールヴァーレン(玩具)・メッセが1月29日から5日間に渡って行われる。ドイツ市場では、エッセン・シュピールと共にボードゲームの新作が発表される二大イベントとなっている。ここで発表される予定の新作を、出版社別に紹介しよう。
コンタクト(Contact)
ゲームデザイン・S.ベンドルフ、2~5人用、8歳以上、10分。
宇宙冒険をテーマにした協力ゲーム。内容もどこから来たかも分からない信号をもとに、ある惑星に向かう。そこで受信できるのは空間座標ではなく、宇宙船の飛行指示だけ。本当に目標とする惑星を見分けることはできるだろうか? そして到着したとき、何を発見するだろうか? 変更可能なセッティングと、新しい情報伝達方法によって、これまでにない協力ゲームの経験が楽しめる。
テーブル上に惑星チップをランダムに配置し、指示役のプレイヤーに今回の目標惑星がカードで指示される。指示役はテーブルに手を置き、テーブルからちょっと離して、再び手を置く。この離している時間が飛行時間ということになり、この時間をもとにほかのプレイヤーはどの惑星に向かっているかを推理する。直線でしか移動できないため、いくつかの惑星を経由することもある。当たれば次の惑星へ。外れれば燃料を失う。こうして燃料が切れる前に12の惑星をめぐることができれば全員の勝利となる。
間合いを見極める『ザ・マインド』に続く静かで熱い伝達ゲームだ。

ザ・ゲーム:クイック&イージー(The Game – Quick and Easy)
ゲームデザイン・S.ベンドルフ、2~5人用、8歳以上、10分。
カードを昇順・降順に置いて置ききることを目指す協力ゲームのシリーズ最新作。今度は1~10の数字しかなく、色が5色ある。順番に手札から1~2枚のカードを出し、手札が2枚になるように補充する。1つの場は10から降順、もう1つの場は1から昇順に出していかなければならないが、同じ色のカードは数字を無視して出すことができ、これで巻き戻すことができる。タイトルとは裏腹に、ゲームに勝つのは決して容易ではない。

ぼくたちロボット(Wir sind die Roboter)
ゲームデザイン・R.シュラウペ、2~6人用、5歳以上、15分。
ロボットがどこまで進んだかを、ブザー音で伝えるゲーム。1人のプレイヤーが、今回のロボットの速さと、目的地をカードで指示され、ブザー音を口で言ってスタートから頭の中でロボットを動かし、目的地に着いたら再びブザー音で知らせる。この2つのブザー音の間隔から、ほかのプレイヤーはどこまで進んだかを推理する。正解すればチップ3枚、隣なら2枚、2つ隣なら1枚を受け取り、11ラウンドで成績を競う。個人戦ルールもあり。