リソースマネージメントで村を発展『ハラータウ』日本語版、12月下旬発売
ローゼンベルクがデザインし、ルックアウトシュピーレ(ドイツ)が今秋発売した新作。同社のローゼンベルク作品は『ヌースフィヨルド』以来3年ぶりとなる。ドイツ最大のホップ生産地であるハラータウ地方を舞台に、農作物の栽培と羊の飼育で村を発展させるワーカープレイスメントゲーム。
労働者を20あるアクションスペースに配置してアクションを実行することでゲームは進行する。すでに使われたアクションスペースも使えるが、そのためには労働者を多く置かなければならない。『炭鉱讃歌』に見られたソフトブロッキングを採用している。
アクションでは畑を入手し、ホップ・大麦・亜麻・ライ麦を植え、羊を育てて羊毛・ミルク・肉・毛皮を手に入れ、これらのセットコレクションで5つの作業所を発展させる。作業所が全てスライドすると村の公民館もあわせてスライドし、ワーカーが増えたり勝利点が入ったりする仕組みだ。
作業所の前には漂石が立ちはだかっており、工具を使ってずらさなければならない。また羊には寿命があり、延命しないと途中で死んでしまう。畑はニ圃式農業をモチーフにしており、栽培すると収穫量が落ち、休ませると回復する。
最大の特徴は、さまざまな効果を持つ300枚超のカードから毎ゲーム135枚が使われ、手番中であってもなくてもいつでもプレイできるというところだ。リソースを別のリソースや勝利点に変換したり、ある状況を満たしていればボーナスがもらえたりする。手札のカードを見てコンボを考え、クリエイティブなプレイができる。
ゲームは6ラウンドにわたってプレイされ、最も村を発展させたプレイヤーが勝者となる。さまざまな得点手段があり、カードデッキの組み合わせによって展開も大きく変わる作品。ローゼンベルグの「今」が楽しめる。
内容物:アクションボード 1枚、畑タイル 28枚、工具チップ 40枚、スタートプレイヤーマーカー 1枚、得点計算用紙 1冊、カード 336枚、労働者キューブ 80個、羊コマ 30個、木製の品物マーカー 144個、公民館ボード 4枚、公民館タイル 4枚、作業場タイル 20枚、漂石チップ 40枚、厩舎ボード 4枚、畑ボード 4枚、宝石箱タイル 4枚、宝飾品マーカー 4枚、概要タイル 4枚、付録付きルールブック 24ページ1冊
(写真は英語版)
『AERA with Kids』でボードゲーム特集(3)
『AERA with Kids』は年末年始に家族や友人とゆったり過ごすための提案として絵本・児童書のほかにボードゲームをフルカラー6ページ。紹介者は昨年に引き続きクレーブラットの畑直樹氏と、埼玉のボードゲームカフェ「さいころテーブル」の小野法師丸こと貴弘氏と、東京のボードゲームショップ「クリプトメリア」(閉店)の金生展子氏である。
畑氏は「今年は言葉遊びのゲームに注目!」、小野氏は「遊びで問題解決力が鍛えられるよ!」、金子氏は「パズルで見通す力をつけよう!」としてそれぞれ9タイトルずつ、アドバイスも添えて紹介。キッズゲームよりも対象年齢が高いファミリーゲーム寄りのラインナップとなっており、国産ゲームが過半数を占めているところも特徴的だ。
昨年はこの時期にボードゲーム特集を掲載していた『プレジデントFamily』は今回掲載されていない。