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連想ヒントゲーム『死者の日の祝祭』日本語版、7月4日発売

ケンビルは7月4日、『死者の日の祝祭(Fiesta de los Muertos)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.ボカラ、イラスト・M.ルナール&M.ヴェルドゥ、4~8人用、12歳以上、15分、3520円(税別)。6月10日まで先行販売予約受付中。

オリジナルはオールドチャップ出版(フランス)から2019年に発売された作品で、2020年のフランス年間ゲーム大賞にノミネートされ、8言語で発売されている。プレイヤー間で次々と書き換えられる連想ヒントをもとに、もとのお題を当てる協力コミュニケーションゲーム。

各自、カードで与えられたお題の人物(故人)名を蓋付きのホワイトボードに記入し、その人物から連想されるヒントを書く。これをそれぞれ隣の人に渡し、お題が見えない状態でヒントを見て、そのヒントから連想される言葉を上書きする。

こうしてホワイトボードを回し、次々とヒントを上書きしていって、最後のヒントから、それぞれ元のお題が何だったかを当てる。正解した人数だけ印をつけ、一定数正解するとその人物は蘇ったことになり、全員でできるだけ多くの人物を蘇らせることを目指す。

上級ルールではヒントに物や場所、文字数や最初の文字などの制約が加わり、達成を難しくする。日本語版ならではの人物も入り、広く楽しめる多人数ゲームだ。

ケンビル:死者の日の祝祭 日本語版 先行販売予約

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アーティチョークなんて大キライ!(Abandon All Artichokes)

嫌いな野菜らしいので

アーティチョークといわれても、日本ではあまりピンとこない人も多いだろう。ゲームをしながらアーティチョークについてあれこれ話したが、このゲームに出てくる他の野菜と比べて圧倒的にマイナーである。「そら豆に似たような味で、独特の苦みと甘みがある」というが、そんなに嫌われる野菜なのだろうか。アメリカのある調査で嫌いな野菜ランキングは1位カブ、2位ビーツ、3位ラディッシュ、4位芽キャベツで、アーティチョークは5位だった(日本での1位はゴーヤかセロリ)。

味についてもう少しイメージが湧くといいのかもしれないが、このゲームでは手札からアーティチョークカードを根絶すれば勝ちとなる。10枚のカードから5枚を手札にしてゲームを始めるが、最初は100%アーティチョーク。味はわからないが、顔もロゴもムカつくのは確かだ。

アーティチョークを消す方法は、『ドミニオン』における「デッキ圧縮」である。毎回、場からほかの野菜カードを(無料で)手に入れ、それを使ってゴミ箱に入れる(デッキから除外する)。10枚全部を廃棄する必要はなく、毎回引く5枚の手札にアーティチョークが1枚もなければ勝利となる。

どの野菜カードを手に入れ、コンボを作っていくかがゲームの中心。手札にアーティチョークが3枚以上あれば1枚ゴミ箱に入れられるブロッコリーは、序盤に重宝する。指名した相手とランダムに1枚ずつ手札を公開し、どちらもアーティチョークならゴミ箱へ、そうでなければ交換できるビーツも序盤に有効だが、自分が先行していると要らぬアーティチョークを受け取る羽目になるかもしれない。誰かの山札をめくって、ほしいカードなら奪える長ネギも逆転のきっかけになるだろう。

使った野菜カードは捨て札となった後再び手札に戻ってくるので、少しずつアーティチョークよりも多くなってくる。1手番には野菜カードを何枚でも使うことができ、コンボができあがると、ずっと俺のターン状態になる。

出遅れていても5枚の手札に入っていなければ勝てるので、運の要素もある。プレイ時間は20分。初めは10種類ある野菜カードの効果を覚えるまで手間取るが、イラストだけで何をするか皆わかるようになれば早い。「これがあれば『ドミニオン』は要らない」というのはさすがに言い過ぎだが、短時間で濃厚なデッキビルドが楽しめる。毎回展開が変わるので、「どの野菜が強いか」などと話しながら延々と遊んでいられる。

アーティチョークなんて大キライ!
ゲームデザイン・E.ラーキンズ、イラスト・B.パン
ゲームライト(2020年)+アークライトゲームズ(2021年)
2~4人用/10歳以上/20分