Posted in  は行 国産

パフューマリー(Perfumery)

香水の製造過程をグレードアップ

4つのエッセンスから指定の香水を作るワーカープレイスメント&セットコレクション&エンジンビルドゲーム。ゲームマーケット2020秋にタクティカルゲームズから発表された。欲張りなメカニクスをすっきり纏め、ゲームが進むにつれてどんどん増えていくエッセンスをどう整理して捌くか、頭をひねる。

毎ラウンド、スタートプレイヤーから「調香師」コマ(最初は2つ)を置いてアクションを行う。1列を選んでカードを獲得し、手札の中から「ノート」(エッセンスの工場みたいなところ)にレシピカードを出すというのが基本的なアクションの流れ。ほかにもレシピを並べ替えたり、エッセンスを追加で購入したり、「調香師」を増やしたり、スタートプレイヤーを取ったりするアクションが用意されている。

全員のアクションが終わったらいよいよ調香だ。3つ並んだノートをそれぞれ下側から稼働させて、エッセンスを増やしたり、交換して高級エッセンスを獲得したりする。これらのエッセンスを指定されただけ支払うと、手札のパフュームカードを出して香水を製造できる。

3つのノートはトップ、ミドル、ベースに分けられ、例えば「トップにフローラル2個、ミドルにグリーン1個、ベースにアニマル1個」などと場所まで指定される。そのため、手札のパフュームカードと、目の前のノートを見比べて、それぞれのノートでどのエッセンスを作るべきか考えることになるが、いろいろなパフュームカードをまとめて対応するのは容易なことではない。

しかしできあがったパフュームカードは、余ったエッセンスの保管場所になる。高級エッセンスの保管場所を作れば、より柔軟に高得点のパフュームカードを狙えるようになるだろう。ゲーム終盤に登場するレベルIIIのパフュームカードを複数枚達成できるかどうかが勝敗の鍵となる。

調香と製造は同時進行できるため、考えることの多さに比してプレイ時間は短い。しかし終盤は大量のエッセンスが調香される上に、エッセンス1つで高得点をゲットできるかどうかが分かれ、非常に頭をひねる。とても遊びごたえのあるゲームだ。

パフューマリー
ゲームデザイン・戸塚中央/ビジュアルデザイン・鈴木ヨウタ
タクティカルゲームズ(2020年)
2~4人用/14歳以上/40~60分

Posted in 国産新作ゲーム

ユニットを組んで発展『マグノリア』3月11日発売

アークライトゲームズは3月11日、スイッチゲームズのレーベルでカードゲーム『マグノリア』を発売する。ゲームデザイン・上杉真人(I was game)、イラスト・長谷川登鯉、2~5人用、10歳以上、10~20分、3500円(税別)。

3×3の領地に手札のカードを配置し、能力を駆使して国を発展させる。『ヴォーパルス』(2011年)『ペーパーテイルズ』(2017年)の後継作となる作品。プレイ時間を3分の1ほどに短縮し、スピーディでスマートな展開が楽しめる。

各自5枚の手札を持ってスタート。自分の前には3×3枚のカードがおける領地があり、ドワーフ、エルフ、ゴブリン、ゴーレムなどさまざまなな生き物カードを手札から配置してユニットを組む。カードにはそれ自体の効果と、隣接カードによる効果があり、組み合わせ方にはパズル的な要素もある。これを同時進行で行い、財産を得て、技術や信仰を高めると共に、ほかのプレイヤーと戦力を比べて勝利点が入る。

カードの補充も同時進行で、好きな枚数だけ捨てて5枚まで補充する。このため、何人で遊んでも時間がかからず、繰り返し遊べる作品となっている。

内容物:王国カード 102枚、VPボード 1枚、戦力ボード 1枚、プレイヤーシート 5枚、サマリーシート 5枚、プレイヤーマーカー 20個、お金チップ 46枚、追加目標カード 12枚、遊び方説明書 1冊(※カードサイズ:63×88mm)