バッグビルドで豊かなジャングルを『ライフ・オブ・ジ・アマゾニア』日本語版、12月19日発売
熱帯雨林の環境再生をテーマとするバッグビルド&パターンビルドゲームで、バッドコメット社(韓国)がキックスターターを経て2023年に発売し、ストローマンゲームズのドイツ語を始め各国語版で展開されている。さまざまな動物・昆虫・植物を組み合わせて、独自のジャングルを作り上げる。
各自バッグから引いた資源を使って適した地形を配置し、樹木や水生花を植えたり、希少な動物を呼び寄せたりして環境を整える。今後の展開のためにより強力なトークンを購入したり、使わないトークンを除去したりして、自分のバッグを強化していく。最終的に動物ごとの得点方法や植物の配置状況に応じて、最も勝利点を獲得したプレイヤーの勝利となる。
シルクスクリーン印刷の動物トークン、滝を模した得点ボード、立体的な樹木のコマなど、熱帯雨林の雰囲気を生み出す豪華なコンポーネントも特徴。動物ごとに4パターンから得点方法を変えて繰り返し遊ぶことができる。短時間ルールや、難易度の選べる1人用ルールも用意されている。
内容物:オオカワウソ 5個、コンゴウインコ 6個、カイマン 6個、ジャガー 5個、タマリン 12個、キツツキ 12個、アマガエル 12個、オオハシ 8個、マーカー 16個、ツメバケイ 1個、イグアナ 1個、アマゾンカワイルカ 1個、アナコンダ 1個、モンキヨコクビガメ 1個、アリクイ 1個、アルマジロ 1個、ナマケモノ 1個、スコアシート 1冊、基本動物カード 16枚(※1)、希少動物カード 8枚(※1)、自然カード 90枚(※2)、最終プレイヤーボーナスマーカー 1個、オートマカード 1枚(※1)、早見表カード 4枚(※1)、地形タイル 40枚、特殊地形タイル 21枚、生命の滝 1基、資源トークン 180個、資源トレイ 2個、布袋 4枚、樹木 42個、水生花 42個、種子 16個、コンプリートトークン 5個、オートマトークン 8個、ボート 4個、ルール説明書 1冊(カードサイズ ※1 70×120mm/※2 44×68mm)

(写真は英語版)
ゲームマーケット2025秋レポート(会場編)
11月22日・23日と2日間にかけて、千葉市の「幕張メッセ」にて、ゲームマーケット2025秋が開催された。11月下旬とはいえ最低気温10度を下回らない小春日和の中、会場は愛好者の熱気に包まれた。公式発表によると来場者は1日目17000人、2日目13000人で過去最高の30000人。
ゲームマーケットが幕張メッセで開催されるのは昨年秋・今年春に続いて3回目。京葉線と武蔵野線の相互乗り入れにも慣れ、最寄りの海浜幕張駅から10分ほどの歩きも気にならなくなってきた(たくさんのボードゲームを買った帰り道はツライ)。会場近くのホテルは少なくて高いため、千葉や船橋で取るという話も聞いた。
1日目の入場は早期入場チケットを購入した2700人が11時からで、それ以外は12時から。早期入場チケットを買い求めてもなお、ポールポジションを取るために早朝から何時間も並ぶ。今年は天気が良く、気温も温かくてよかった。開場のアナウンスで拍手が起こり、腕のリストバンドを見せながら会場に入っていく。
今回最もにぎわったのはEngamesだろう。ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『ボムバスターズ』の大賞ロゴ入り再版を大量に用意した。他にもエッセン・シュピールで好評だった『ゴーストリフト』も凱旋。杉木代表によると最も多いときには350人が並んだという。それでも『ボムバスターズ』が売り切れたのは日曜日になってからだったので、どれだけ大量だったことか。
3番ホールで頑張っていたのはオインクゲームズ。目立つ装飾だけでなく、エッセンで出展された新作をもちこんで注目を集めた。来月発売『ポケモンごいた』の発表の場となった「ポケモンボドゲくらぶ」も大人気で、大人から子どもまでピカチュウのキャップをかぶった姿があちこちで見られた。
毎回恒例の「本当に面白いユーロゲームの世界」ブースでは、国内10社が提供した定番ボードゲーム(中軽量級)をルール説明付きで遊べる。筆者も日曜日の午後に手伝いに入って4時間、親子連れ、カップル、同性グループなどにいろんなゲームを説明した。最もよく遊ばれたのは『ストライク』だったと思うが、Engamesで『ボムバスターズ』を買い逃して一度遊ぼうというお客さんも結構いた。気に入ったらお隣のイエローサブマリンブースで購入もできるという親切設計。新作リリース数の増加に伴い、ロングセラーの定番を遊ぶ機会が減っている昨今、こういった場で名作に触れてもらいたいと思う。
1日中歩き回っていると小腹も空いてくるというもの。幕張メッセ内にはコンビニやレストランもあるが、会場内にいい匂いが漂ってくるとキッチンカーに向かってしまう。今回はキッチンカーが3番と6番ホールの角に3台ずつ配置されており、比較的空いていた3番ホールで「焦がし醤油のキノコハンバーガー」を購入。
エリアブースは一般ブースを取り囲むように配置されており、思い思いにディスプレイされていた。エッセン・シュピールでも出展したSaashi&Saashiとitten、エッセン・シュピールで仕入れた新作を用意したゲームストア・バネストのほか、ゲームマーケットでおなじみのところ、一般ブースから格上げしたところ、海外パブリッシャーを含む新規参入までバラエティがより豊かになってきている。参加者も海外の方を多く見かけるようになり、出展者が英語で頑張ってゲーム説明している姿も。海外パブリッシャーが独自に作ってくる日本語版については、流通も含め謎が多いので今後情報を集めていきたい。
一般ブースも出展者の急増に伴い、二極化と分散化が進んでいる。今回だけで700タイトルほどのインディーズボードゲームが発表されたと見られ、フォアシュピールなどの事前イベント、ボードゲームYoutuberによる紹介、Xポスト、当日のチラシ配布など八方手を尽くしても注目を集めるのは用意ではない。当サイトでチェックした作品については後日レポートしたい。
今回の出展ではゾーニングが話題となった。もとよりゲームマーケットではR18作品の販売が禁止されているが、「性的描写をテーマとする、もしくは性的描写を強調している作品」についてはゾーニングエリアが設けられた。しかしそのゾーニングエリアが他ブースと隔離できず、子どもも含む一般参加者が通行できるところにあったため、装飾も展示もできないことに(客に言われたら奥から出して売る方式)。今回は合わせて4ブースがこの対象になったが、エリア出展で性的描写を強調した作品がもっとあったように思う。
購入した大量のゲームは会場から発送できる。段ボール箱をキープできる一時預かりもあり、ピット・インするように荷物を詰め込んでいた。買ったゲームを遊び終えるまでがゲームマーケットだが、これだけの数を果たして次のゲームマーケットまでに遊び切ることはできるだろうか。次回のゲームマーケット2026春は2026年5月23・24日で、次々回のゲームマーケット2026秋は10月17・18日、いずれも幕張メッセにて。
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