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肛門で語る人生(Life Told through the Anus)

2桁数字のオークション

「肛門にまつわる経験」をほどほどに語って、お供え物を集めるオークションゲーム。パッケージやタイトルからするとシモネタのコミュニケーションゲームだと思うが、「肛門にまつわる経験」を語ることはなく、配られた手札で2桁の数字を作って競りをするというシステマチックな作品だ。

5枚の手札には0~5の数字があり、このうち2枚を組み合わせて、順番に2桁の数字を作り(肛門にまつわる経験談を表す)公開する。一番大きい数字を作った人がこのラウンドの「お供え物」(得点)をゲットする。6ラウンドで得点の合計を競うが、その前に各ラウンドの2桁の数字と、残り手札による3桁の数字を合計して、一番多かった人(経験談を多くしすぎた人を表す)は脱落となる。

0のカードには「下僕」と「もんこう様」がおり、下僕だけなら下僕勝ち、下僕ともんこう様がいればもんこう勝ち、もんこう様だけならもんこう負けになるという逆転要素もある。

40以上は危険なので35くらいで競り落としたいところだが、手札はそんなにうまくいかない。また1、2、3を多用していると4,5が残り最後の3桁がきつくなる。そんなマネージメントも後半楽しめる。

肛門にまつわる経験を実際に語りあって、一番インパクトのある話をした人がお菓子をもらうゲームだとしたら、インパクトの強すぎる話をすると、恥ずかしいレッテルを貼られる恐れがあるので、できるだけ小出しにするんだろうなと推察する次第である。

肛門で語る人生
ゲームデザイン:蜂須賀敏浩/イラスト:ササリヒノエ
トイドロップ(2021年)
3~5人用/8歳以上/15分
通販

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ボードゲームダイエット

ボードゲーム会があった日は、ゲーム中に結構お菓子など食べて、なおかつ夕食をがっつり食べても体重が減っているということはないだろうか。体重65kgの私の場合でだいたい1kg減る。ほかにこれだけ減るのは、汗をかくくらいの運動を2時間したときぐらいだ。これは一体なぜなのか?

真っ先に考えたのは「頭を使うから」という理由だったが、脳のエネルギー消費で体重が減るというのは迷信らしい。フル回転させてもぼーっとしていても、脳のエネルギー消費量は変わらないという。プロ棋士が1回の対局で1~2kg減るというのは立ったり座ったり歩き回ったりするためだとか。

将棋や囲碁で脳を使うと体重が減るという話は本当なのか?(科学的知見に基づいた世界)

ボードゲーム会でも卓の移動やトイレ休憩ぐらいはあるが、運動したという感覚はほとんどなく、立ったり座ったり歩き回ったりで体重が減るとは考えにくい。『ラッセーラ ゲーム NEBUTA BEAT』、『3秒トライ!』、『ウィ・ウィル・ロック・ユー』など体を動かすゲームもあるが、そんなに頻繁にプレイするものではない。座ったまま動かないでいるのが常だ。

昼食の時間がもったいなくて軽くなりがちというのはどうだろうか。午前スタートでも午後スタートでも、たっぷりランチを取ってからということは少なく、コンビニやファーストフードの軽食か、お菓子をもって昼食に代えてしまうこともある。

しかし昼食を簡単に済ませることはボードゲーム会がないときでもよくある話で、夕食をまるごと抜かない限り、体重が減るほどではない。ボードゲーム会はよく空腹感を覚えるが、その分がっつり食べている。

そこにぽちょむきんすたーさんから、ずっと喋りっぱなしが原因かもしれないという指摘。それだ!と思った。将棋や囲碁の対局と違ってボードゲーム会では、大きな声でインストするし、ゲーム中もよくしゃべるし、笑うことも多い。

多人数でのインストや会話は声が大きくなる。そうすると腹筋などさまざまな筋肉を使い、呼吸が深くなり、酸素を多く消費する。また笑いについては、アメリカの大学で心拍数、消費エネルギーの関係を調べたところ、笑うと心拍数が上がり、消費カロリーも高まることがわかったという。

たくさん笑うだけでやせるって本当?(マイナビニュース)

METs(運動強度、安静時における酸素摂取量を1とした場合の数値)で「ボードゲーム」「カードゲーム」は1.5。決して激しい運動ではないが、何時間も続けられるのでカロリー消費量もそれなりに多くなるのだろう(METs換算で65kgの人が体重を1kg減らすには、1日6時間×週3回×1ヶ月かかることになってしまうけれども)。

カードゲーム、チェス、ボードゲームのカロリー計算(プチモンテ)

ほかにもストレスや孤独感の解消もあり、ボードゲームはWHOの定義する健康「身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態」をもたらしてくれている。