MOW(モウ)発売
タイトルの「モウ」とは牛の鳴き声のこと。プレイヤーは農夫になり、野原にいる牛たちを集めて、厩舎に入れる牛の群れを作る。しかし、牛の中にはハエがたかっているものがあり、その牛はみんなから嫌われてしまう。
各プレイヤーは5枚の手札からスタート。手番には、手札の牛カード1枚を場に出して、カード1枚を引くだけ。カードは、場札よりも数の大きいカードの場合はそのカードの右側へ、小さいカードの場合は左側へ置く。手番が進むにつれ、出せるカードの選択肢は狭まり、自分の手番でカードを置けなくなったプレイヤーは、その群れ全部を引き取らなければならない。
さらに「リバース」「カードとカードの間に置ける」「これ以上置けなくなる」などの特殊カードがスパイスになっており、予想外の展開も。最終的に、自分が引き取ったカードに記載されているハエの数が最も少ないプレイヤーが勝つ。
出せるカードがどんどんなくなって苦しくなっていく。さあ、我慢しきれないのは誰か? ルールは超簡単、ノリのよさで楽しめる、クリスマスにもってこいのパーティゲームである。
・Dream News:フランスの鬼才ゲームデザイナー=ブルーノ・カタラがデザインした、大人から子供まで楽しめる牛追いカードゲームが日本上陸!!『MOW(モウ)』インターナショナル版12月5日発売〜ホビージャパン〜
・TGWプレイレポート:モー
ロボットマスター(Robot Master)
5×5列のクニツィアジレンマ
今年はドイツゲーム賞に全く入らなかったクニツィア。すでに4年前のインタビューで「全ての人々に合うものを作ることは決してできません。」と述べているが、マニアや批評家に背を向けてでも一般の愛好者を増やす意志は現在も貫かれているようだ。
フランスのカクテルゲームズから発売されたこのカードゲームも、きわめてシンプルに作られており、一般の愛好者をターゲットにしていることが分かる。2人または2チームで、カードを5×5に並べ、縦の列VS横の列で得点を競う。それだけなのに(それだけだから)、クニツィアジレンマがたっぷり味わえる。
自分の番には手札から1枚、場に置く。前のカードに隣接していればどこに置いてもよい。そして手札は補充しない。だんだん選択肢が減ってきて悩ましくなるという寸法だ。25枚全部並んだら得点計算。縦横別に1列ずつ計算する。
1列5枚のうち、同じ数字が2枚あれば数字×10倍、3枚あれば数字に関わらず100点。それ以外は額面どおりの点数である。自分の列は揃うように、そして同時に相手の列は揃わないように置く難しさ。3枚揃えないと全く得点にならない0点のカードが攻防の鍵になるだろう。
2チームの場合は対面で座り、持ち札について相談してはいけない。置き方によって以心伝心、でもどんどんカードが少なくなってきて、泣く泣く利敵行為も。勝負の行方は、最後の1枚まで分からない。
Robot Master
R.クニツィア/カクテルゲームズ(2009)
2〜4人用/15歳以上