点線をなぞってお絵かき
点線に沿ってお題の絵を描く協力ゲーム。2020年からボードゲームを制作しているドイツの書籍出版社が発売したもので、デザイナーはドイツの7人デザイナーグループ。『ボムバスターズ』『フリップ7』と並んでドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた。ドイツ人作品・ドイツの出版社オリジナルのノミネートは、『ドーフロマンティック』以来2年ぶりである。
各自1枚ずつボードを取り、お題カードを1枚引いて2分以内にその絵を描く。描き終わったらお題カードを集め、ダミーのお題カードを混ぜてオープン。ダミーだと思うものを順番に取り除いていき、ダミーでなかったものを取ると失点になる。
お絵かきボードに点線が入っており、そこしか描けないのがこのゲーム最大のポイント。そのため四角形や円を描くことが難しい。絵の上手さではなく、特徴を捉えてシンプルに伝えられるかが問われるのは『ぽんこつペイント』を彷彿とさせる。
ゲームが進むにつれて「画力」がみんな上達したが、どうやら描く前に点線を見て、どの部分を使えそうか構想を練ると良さそうだ。ボードは1枚1枚違う点線になっており、眺めているうちにインスピレーションが湧いてくると画家になった気分がする。
『クラケル・オラケル』では、絵が上手である必要はありません。代わりに、アイデアを形にすることが求められます。落書きは気分を明るくします。点線だらけの混乱の中から、創造性は自然と湧き上がります。自分のスケッチに自信をもち、他者の作品にも敬意を表すようになり、これが人々を結びつけます。ギャラリーが成功したらみんなで喜び合いましょう。(ドイツ年間ゲーム大賞審査員コメント)
Krakel Orakel
ゲームデザイン:7バツィス/アートワーク:?
フレッヒ出版(2024年)
2~8人用/10歳以上/30分