アンケート:ゲームマーケットの注目ジャンル
Q96:ゲームマーケットで最も注目しているものは?
A.輸入新作ゲーム 59票(39%) | |
B.同人ゲーム 60票(40%) | |
C.中古ゲーム 32票(21%) |
昨日当サイトで発表した国産新作評価アンケート結果では、投票者数が2014年の春(289名)から20票ほど減少していました。Googleフォームを導入したことでGoogleアカウントが必要になり、投票しにくくなったことが主原因と考えられますが、この減少を同人ゲームへの関心が下がったのではないかと見る方もいらっしゃいました。
アンケートでは、輸入新作ゲーム:同人ゲーム:中古ゲームの関心はおおよそ、2:2:1となっています。3年前の春に同じアンケートを行いましたが、そのときは同人ゲームが輸入新作ゲームを7ポイント上回っており、確かにわずかながら輸入新作ゲームに関心が移っている状況です。とはいえ、大きな変化ではありません。欧米で発売され、日本にもたらされるゲームと同じくらいの注目が、同人ゲームに集まっているわけです。
先日のエッセイ「ゲームマーケットのジレンマ」で書いたように、ゲームマーケット限定発売でないゲームが増えています。そのためレア度というバイアスなしに、同人を含む国産ゲームが輸入ゲームと比肩し、何かにつけて比較されるようになりました。同じ土俵に立ったこれからが正念場といえるでしょう。
6月のアンケートは、ドイツ年間ゲーム大賞の予想です。先月発表された3タイトルのノミネートの中から、7月6日に大賞が発表されます。国産の『街コロ』が選ばれるのかどうか期待がかかるところですが、日本人の期待は一旦わきにおいて、審査委員になったつもりで、最も大賞を取りそうなものをお選びください。
ドイツ年間キッズゲーム大賞2015に『スピンデレラ』
ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は8日、ハンブルクにてドイツ年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)の発表と授賞式を行った。先月ノミネートされていた3タイトルの中から、『スピンデレラ(Spinderella)』が大賞に選ばれた。日本国内ではメビウスゲームズからまもなく一般発売される予定。
クモに捕まらないように、アリたちがゴールを目指すゲーム。フランス人デザイナーのR.フラガの作品で、今年ツォッホ社から発売された。自分の3匹のアリをゴールに向かって進める一方、2匹のクモの兄弟であるロベルトとクラウスが、上で待ち構えており、妹のシンデレラを糸にぶら下げて森に下ろし、アリを捕まえにくる。シンデレラには磁石がついており、その下にいたアリが捕まってしまう。切り株を上手に使ってクモがこないようにしたいが、切り株はコースを邪魔するものにもなる。
審査委員会は、二段になったボードのメカニズムと磁力で、古典的なすごろくゲームに新たな地平を開いたと評価し、ほかのプレイヤーを邪魔するか、ゴールを目指すかという選択肢に、素晴らしいコンポーネントがマッチしており、ギミックだけではないとしている。ツォッホ社が受賞するのは2011年の『カラフルミミズ』以来4年ぶり2回目。R.フラガは『マーレ・ポラーレ(Mare Polare、2004)』『言うとおり描いて!(Gesagt – getan!、2007)』の2回のノミネートを経て初の大賞受賞となった。このゲームは、ベッドで寝ているときに上からクモが降りてきてひらめいたという。
本賞とエキスパートゲーム賞の発表と授賞式は7月6日、ベルリンで行われる。
・Spiel des Jahres:”Spinderella” ist das Kinderspiel des Jahres 2015
・ふうかのボードゲーム日記:スピンデレラ
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— Spiel des Jahres (@SpieldesJahres) 2015, 6月 8