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『スプラッシュ!』日本語版、3月上旬発売

ホビージャパンは3月上旬、ロシアのバランスアクションゲーム『スプラッシュ!(Splash!)』日本語版を発売する。ウィルフリード&マリー・フォート作、2~6人用、6歳以上、10~20分、2,000円(税別)。

ヨーロッパのボードゲームのロシア語版を手がけるライフスタイル・ボードゲームズから2014年発売された作品で、小さな木のブロックを積み上げるバランスゲーム。

順番に塔を崩さないようにブロックを1個ずつ積み上げていくが、積み上げることができるのは右どなりのプレイヤーから渡される下のブロックと色か形のどちらかが同じものだけ。積んだときに塔を崩してしまうと、そのブロックを渡したプレイヤーの得点になり、自分の手持ちのブロックが増えてしまう。相手が嫌がるブロックを選択する戦略と、抜群のバランス感覚でブロックを乗せる手先の器用さが勝敗のカギとなる。

持ち運びに便利なコンパクトなブリキの箱に入ったパッケージと、簡単に覚えられるルール。アクション要素と戦略要素を兼ね備えた手に汗握る展開のパーティゲームだ。

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幻影探偵団(Phantom Detectives)

2,3択からの絞り込みに推理センス
幻影探偵団
大正時代に起こった猟奇殺人事件の犯人を、情報を絞り込んで推理していくボードゲーム。ほかの人に悟られないよう、自分だけの情報をうまく隠して、真相を探り出そう。しかし時間は限られており、囚われている令嬢の命が危ない! 江戸川乱歩的な世界観と、美しいアートワークで臨場感たっぷりに遊ぶことができる。
容疑者は12人おり、館の1階と2階にちらばっている。この中に各プレイヤーの団長1人、団員が2人(3人プレイ時は3人)おり、その正体はお互い分からないようになっている。そして誰の団長でも団員でもない人物が、この事件の犯人である「髑髏王」なのだ。ゲームの中で、ほかのプレイヤーの団長と団員を特定し、消去法で髑髏王を見つけなくてはならない。
手番は基本的に「尋問」を行うことで容疑者を特定していく。ほかのプレイヤーを指名し、館のどちらかの階で部屋を区切り、そのエリアにいる何人かの容疑者のうち、そのプレイヤーの団員や団長がいるかを尋ねる。この回答は、全員が聞いており、各自専用の推理シートに情報を記入していく。
「尋問」のほかに、アクションカードを使ってより踏み込んだ質問をしていくこともできる。自分だけが回答を教えてもらえる「解読」、1階/2階、東西、男女から選択して何人いるか聞ける「黒名簿」。相手が質問を回避したりできるアクションカードを出してくることもある。
質問にはウソをつけないが、唯一ウソをついてよい「影男」というキャラクターが誰かの団長の中に隠れており、捜査を撹乱させるので、それも踏まえて考えていく必要がある。
そして手番が終わるたびに歯車のコマが進み、5マス進むごとに歯車が動く。これは囚われた令嬢にノコギリが近づいていることを示す。5マス目に進めてしまったプレイヤーは、宝石チップ(得点になるが2枚で団員が1名死亡、4枚で団長が死亡してしまう)と、アクションカードを受け取る。歯車が進んで、ノコギリが令嬢のところに辿り着いたらゲーム終了。その前に髑髏王が分かったら、真相解明を宣言してゲーム終了にしてもよい。
ゲーム終了になったら、推理シートにそれぞれの団長・団員・髑髏王が誰かを記入し、答え合わせをする。髑髏王を当てれば4ポイント、団長2ポイント、団員1ポイント。そのほかに宝石などのボーナス・減点を行ってポイントの多い人が勝利。
4人プレイで1時間ほど。「影男」は私のところに来たので、辻褄が合うようなウソをつかなくてはならない。しかし絞りこまれていくうちに炙りだされ、結局2人にバレてしまった。髑髏王を当てたbashiさんが1位。私は最後まで特定できない情報が多くて最下位。
推理ゲームはひとつのミスがそれ以降の推理を全部破綻させてしまうので息が詰まるものだが、要素は複雑ではなく、尋問でどのエリアを指定するかという絞り込み方を考えるのに集中できるのがよい。ほかの人の尋問の仕方や、その尋問を見てのほかの人の反応もヒントになるので、最後まで熱中できる。
幻影探偵団
福島了/Happy Games(2014年)
3~4人用/12歳以上/60分
ゲームマーケット2015大阪で再販予定(通販あり