ゲット・ラッキー(Get Lucky)
チャンスは寝て待て
そんな終わらないところを改良して作られたのがこのカードゲームだ。手札を補充しないので、次第に妨害することができなくなり、そのうち必ず誰かの殺害が成功するようになっている。日本語版がグループSNE/cosaicから今年3月、日本語版が発売された。
ラッキー博士の殺害を目論むキャラクターが15人おり、そのうち2枚ずつ各プレイヤーが担当する。自分の番には(手札がある限り)カードを引くか、カードを1枚、自分のキャラクターに付けるか(攻撃力が上がる)していき、タイミングを見計らって殺害を試みる。
殺害はいつでも試みてよいわけではない。キャラクターには番号が振ってあり、「ラッキー博士コマ」が、1人が手番を終えるごとに次の番号に移っていく。このラッキー博士コマが自分のキャラクターの上に乗っていないと、殺害を宣言できない。自分の手番にラッキー博士が来るよう、キャラクターを交換したりしてタイミングを調整しよう。
殺害を宣言しても、ほかのプレイヤーがカードを出して邪魔をしてくる。1周する間に、攻撃力を上回るカードが全員から出されれば殺害は失敗。カードを出しすぎれば後が苦しく、かといって出し惜しみしすぎれば殺害が成功してしまうというジレンマ。特に後手のプレイヤーへのプレッシャーがすごい。
5人プレイで30分ほど。序盤に殺害を宣言して次々と失敗していく中で、徐々に成功するチャンスが上がってくる。終盤はキャラクターを交換して、できるだけ早く殺害を宣言できないか、みんなが狙う展開となった。千載一遇のチャンスを最後の1枚で阻止した神尾さんが、次の手番に殺害を宣言し、誰も止められずに勝利。序盤、ほかの人にカードを出させていたのが奏功した。
どのタイミングでカードを出すか、ゲームの序盤、中盤、終盤で駆け引きが変わってくるのが面白い。それと、キャラクターカードには殺害の動機が、各カードには凶器や動機が事細かく書かれており、ラッキー博士がどうしてこんなに付け狙われるのか、ストーリー部分も楽しむことができる。
Get Lucky
J.アーネスト/チーパスゲームズ(2014年)、cosaic(2015年)
2~6人用/12歳以上/20分
グループSNE、オリジナルゲームを募集
グループSNEは現在、オリジナルボードゲーム・カードゲームの募集を行っている。6月30日まで。優秀作は2016年中にグループSNE/cosaicから製品化される。
近年、海外ゲームの日本語版とともに、『ゴーストハンター13 タイルゲーム』『コクーン・ワールド ザ・ボードゲーム』といったオリジナル作品を発表しているグループSNEとcosaicが、ついに一般公募をスタートさせた。条件は、内容物とルールブックがあってプレイ可能な状態であること、未発表であること、そして「これまでの分野作品風ではなく、斬新なもの」。
製品化された場合の報酬・印税は、完成度によって販売価格の3~10%または、30万円以上とのこと。アイデアを温めている作品があれば、この機会に応募してみてはいかが。
これと同時に、デザイン、DTP、翻訳、営業・物流に携わる社員募集も行われている。詳しくは下記のリンクにて。
公募から製品化されたボードゲームとして、今年話題の『枯山水』がある。『枯山水』は、テンデイズゲームズとニューゲームズオーダーが主催する東京ドイツゲーム賞で大賞に選ばれ、ブレイクした(TGiWニュース)。すぐれたボードゲームデザイナーが日本国内に生まれてきている今日、今回の公募からどのような作品が生まれるか、大いに期待される。
・グループSNE:オリジナルボード/カードゲーム大募集! ゲーム制作・流通の即戦力も急募!