『5本のキュウリ』日本語版、4月25日発売
スカンジナビアの伝統ゲーム『アグルカ』を、現代版にアレンジした作品。『電力会社』や『ロビンソン漂流記』などの作品があるF.フリーゼがルールをアレンジして、2013年に2Fシュピーレから発売された。手軽に楽しめるカードゲームとして、輸入版が日本でも人気を博している。
1~15の数字が書かれたカードを7枚ずつ配り、順番に1枚ずつ出し、1周して最も大きい数字のカードを出した人が次の1周で最初にカードを出す。こうしてカードを全部使いきるまで出していくが、最後に勝ってしまうと、キュウリを受け取らなくてはならないというのがこのゲームのポイント。6本以上のキュウリを受け取ったプレイヤーは「お漬物」と呼ばれ、そのゲームから脱落してしまう。つまり、できるだけ数字の低いカードを残して、勝たないようにするゲームなのだ。
最後のトリックで勝たないようにするためには、そこに至るまでのカードの運用がポイントとなる。うまく手札を使って、漬物にならないよう気をつけよう。
・TGiWレポート:5本のキュウリ
・アークライトゲームズ:5本のキュウリ完全日本語版
ペンタメローネ講演会
3月15日、東京・立川のカフェ「ペンタメローネ」にて、第10回「ボードゲームのいろはにほへと」という講演会に出演してきた。頂いたお題は「ボードゲームジャーナリストからみた日本ボードゲームのこれから」。
ペンタメローネでは店内で定期的にゲーム会が開かれており、ボードゲーム書籍『みんなのインスト(TGiWレビュー)』もここから生まれた(店内に在庫あり)。「ボードゲームのいろはにほへと」は2014年6月から定期的に行われている講演会で、これまでボードゲーム業界の著名人が次々と登場している。そのトリを飾らせて頂いたのはたいへん光栄なことであった。
立川ペンタメローネ ボードゲームのいろはにほへと
第1回:「ボードゲームの歴史―古代から近世まで―」草場 純
第2回:「ボードゲームの歴史―近代から現代まで―」沢田 大樹
第3回:「ボードゲーム制作の発想法について」カナイ セイジ
第4回:「実践的なゲームシステム設計」カワサキ工場長
第5回:「ゲーム作りを通して感じた創作で大事なこと+ゲームアイデア発想法」樫尾 忠英
第6回:「日本のボードゲームを取り巻く世界の環境」健部 伸明
第7回:「ボードゲームクリエイターのための企画塾」渡辺 範明
第8回:「印刷所からみたボードゲーム」作道 昌弘
第9回:「創作ボードゲームのアートワーク経験談」長谷川 登鯉
第10回:「ボードゲームジャーナリストからみた日本ボードゲームのこれから」小野 卓也
前日の奥野かるた店シンポジウム(TGiWレポート)から、懇親会、二次会と盛り上がって立川に着いたのは24時。しかしホテルの予約ミスがあって無宿となり、結局ネットカフェで一夜を過ごした。十分な疲れが抜けないままの参加になってしまったのが申し訳ないところである。
ペンタメローネは、とても明るい雰囲気のカフェで、店長さんも柔和な方だった。立川のゆるキャラ「ウドラ」を題材にしたボードゲームが置いてあって興味を惹かれる。そのうちお客さんが次々と現れてあれこれおしゃべり。前日のシンポジウムでご一緒した草場さん、イエローサブマリン秋葉原でボードゲームコーナーの充実を図っている蕪木Pさんほか。
今回の私の講演は、アスモデグループの急速な拡大と日本への影響について、世界のボードゲーム賞に見る選考方法のメリットとデメリットについて、最後にプレイスタイルの多様化についてという3部構成。USTREAMで録画されているので、今でも見ることができる。約90分の長丁場であるが興味がある方はどうぞ。
この連続講演会は同時に録音されており、文字に起こして書籍にまとめるという。出演者によっては2時間近くになったこともあるといい、どれだけ大部になるか分からないが、楽しみにしているところだ。
・ペンタメローネ
Broadcast live streaming video on Ustream