ボードゲームデザイナー名鑑
生まれ年順。今何歳なのか、同年代は誰か、誕生日はいつなのかなどが分かります。
アメリカ・シカゴ生まれ。ゲリー、インディアナ、フィラデルフィア、ペンシルバニアを経て、ニューヨークに移住。一男一女で孫も2人いた。1943年から建築エンジニアの職に就くが、3年後の1946年からゲームを発表し始める。1962年には、8才のときから温めていたという名作「アクワイア」で一躍有名になる。1970年よりフルタイムのゲーム作家として精力的に活動を始め、100タイトル以上の作品と、『A Gamut of Games(シド・サクソンのゲーム大全)』などのゲーム関係の著作を世に出す。晩年は趣味のダンスなどを嗜みながら、ゲームにも愛情を注いでいたが、アルツハイマー病で施設に入り、82歳で世を去った。
ドイツ年間ゲーム大賞:フォーカス
その他代表作:アクワイア、キャントストップ
アメリカ生まれ。大学では哲学を専攻、兵役では通信部門に入った。1961年よりゲーム作家として仕事を始める。1961年より1968年まで日本に住み、将棋有段者となる。加藤一二三九段との親交もある。2004年ヴェネツィアで逝去。
ドイツ年間ゲーム大賞:ザーガランド
その他代表作:はげたかのえじき、ガイスター、ツィクスト
ドイツ・シュトゥットガルト出身。コーンタル(Korntal)在住。経営学を修め、大企業シーメンスのデータ開発チーフを経て、1989年からドイツ初のフリーランスゲームデザイナーになる。理想は「全く新しいタイプのゲームを開発すること(einen ganz neuen Typus von Spiel zu entwickeln)」。友人であるミヒャエル・キースリングやリヒャルト・ウルリッヒとのコンビで数々の人気ゲームを生み出す。
ドイツ年間ゲーム大賞:アンダーカバー、アウフアクセ、エルグランデ、ティカル、トーレス
ドイツゲーム賞:ニムト、エルグランデ、ティカル、トーレス
オーストリア・グラーツ出身。ミュンヘンで社会学を学んだ後、83年にハンス・イム・グリュック社を設立。多数の傑作を生み出す。編集者として活躍してきたが、関係者の名前をもじった仮名「ミヒャエル・トゥメルホファー」で『サンクトペテルブルク』を発表し、デザイナーとしても名声を高めた。
代表作:サンクトペテルブルク、ストーンエイジ
イスラエル・ハイファ出身。テルアビブ在住。1980年台からボードゲームを発表し始め、1990年発売の『ハリガリ』が大ヒット。キッズゲームからライトで繰り返し遊べるカードゲームまで数多く発表している。
代表作:ハリガリ、スピードカップ
イギリス・サウスハンプトン生まれ。子供の頃から『リスク』に親しむ。16歳でカナダに移住、さらに18歳の時にアメリカへ。ほどなくしてベトナム戦争に駆り出された。帰国後ゲーム誌のライターをする傍ら、ゲームを考案。やがてドイツに共同出資でホワイトウィンド社を設立し、90年ごろからゲームを発表し始める。これが好評を博し、ドイツの大手メーカーから声がかかるようになった。2004年2月に結婚。
ドイツ年間ゲーム大賞:エルフェンランド、チケットトゥライド
その他代表作:インカの黄金
ドイツ・ヘッセン州生まれ。歯科技工士の傍らヒット作を連発し、TMシュピーレ(1993年)、ゴルトジーバー(1995年)設立にも関わっていたが、『カタン』のヒットで1999年から専業ボードゲームデザイナーとなる。2002年に息子のグイド・トイバーと共に有限会社カタンを設立し、カタンのライセンス管理やデジタル化を行っているほか、もうひとりの息子であるベンヤミン・トイバーと親子で新作を制作している。
ドイツ年間ゲーム大賞:バルバロッサ、貴族の務め、ドルンター・ドリューバー、カタン
ドイツゲーム賞:貴族の務め、さまよえるオランダ人、カタン、レーベンヘルツ
オーストリアゲーム賞2018に『イスタンブール:ダイスゲーム』
ウィーン・ボードゲーム・アカデミー(D.デ・カサン代表)は25日、今年のオーストリアゲーム賞「シュピール・デア・シュピーレ」(Spiel der Spiele)を発表し、『イスタンブール:ダイスゲーム(Istanbul – Das Würfelspiel)』が大賞に選ばれた。このほか、キッズ・ファミリー・フレンド・フリークの4つの部門でヒットゲームが発表されている。
"Istanbul the Dice Game" Wins Spiel der Spiele 2018. Big Brother Istanbul is proud. pic.twitter.com/KOU0yo31pu
— Boardgames Herald (@BoardgameHerald) 2018年6月25日
オーストリアゲーム賞は、選考委員が予め候補作を絞り込み、最終的にゲーム経験の少ない人に遊んでもらってその評価で決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ドイツ語圏のショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで影響力の大きい賞とされる。
このほか、キッズ、ファミリー、フレンド、エキスパートの4部門で「ヒットゲーム」が3~4タイトル挙げられている。また大賞のほかにお薦めの特別賞として、スマホやタブレットの指示でクイズやミニゲームに挑戦する『インタラクション』が選ばれた。
【オーストリアゲーム賞2018】
大賞「シュピール・デア・シュピーレ」
イスタンブール:ダイスゲーム(Istanbul – Das Würfelspiel / R.ドーン / ペガサスシュピーレ)
キッズ部門ヒット
シュララフィアのサル(Schlaraffen Affen / シュミットシュピーレ)
スピードカラーズ(Speed Colors / ゲームファクトリー)
サンゴ礁の深海(Tief im Riff / アミーゴ)
ファミリー部門ヒット
アズール(Azul / ペガサス)
サラマンバ(Salamamba / ピアトニク)
ウッドランド(Woodlands / ラベンスバーガー)
フレンド部門ヒット
5ミニットダンジョン(5 Minute Dungeon / コスモス)
バニーキングダム(Bunny Kingdom / イエロ)
クアックザルバー(Die Quacksalber von Quedlinburg / シュミット)
フリーク部門ヒット
テラミスティカ・ガイアプロジェクト(Gaia Project / フォイアーラント)
ヘブン&エール(Heaven & Ale / エッガートシュピーレ)
パルサー2849(Pulsar 2849 / チェコゲームズ出版)
特別賞
インタラクション(Interaktion / ルディゲームズ)
・Brettspielbox: 18. Österreichischer Spielepreis