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ボードゲーム棚の地震対策

先日の大阪北部地震では、ボードゲーム愛好者から自宅のボードゲーム棚の悲惨な状況がツイッターで報告された。


地震はどこでも起こるもの。そしてボードゲームは滑りやすく、棚から簡単に飛び出してしまう。明日は我が身と考えて、どのような対策ができるだろうか。
今回助かったというのがギチギチに詰めるという方法。


特に天井までギチギチに詰めておくと、ボードゲームが突っ張り棒の役目を果たして棚の転倒を防ぐことができるかもしれない。
東日本大震災のときは、ワイヤーネットを結束バンドで固定するという方法が紹介された。材料は100円ショップで調達できるものばかり。

しかしギチギチに詰める方法も、ワイヤーネットをかける方法も、普段遊ぶときにボードゲームを出しにくくなるという欠点がある。普段出しやすく地震も想定した収納方法は、
1.縦置きで収納する
横置きはボードゲームの自重が広い面積に分散し、その分滑り落ちやすくなる。縦置きすることで圧力が高くなってすべりにくくなる。
2.バンドで箱をとめる
縦置きにするとどうしても起こるのが、コンポーネントが下の方に寄って箱が半開きになってしまうこと。そこでゴムバンド(モビロンバンド、べんりーベルト、ランチベルト)でとめるとよい。棚から滑り落ちても中身が飛び散るのを防ぐことができる。
3.棚に滑り止めテープを貼る
棚の手前に滑り止めテープを貼ることで、摩擦係数をあげ、棚から滑り落ちにくくする。透明テープを棚の一番手前に貼るだけなので、ボードゲームをいちいち取り出さなくてよく、見た目にも変わらない。横置きでは一番下のボードゲームにしか効かないため、縦置きが前提となる。
縦置き&バンドの使用は、東中野の「ディアシュピール」などいくつかのボードゲームカフェ・プレイスペースで行われている。大きさを揃えて並べれば見た目もよい。

今回の大阪北部地震では、本棚の下敷きになって亡くなった方がいた。ボードゲームは本ほど重くないが、コンポーネントの多い重量級ゲームが上から直撃してきたら怪我は免れないだろう。少なくともボードゲーム棚の下で寝るのは(ボードゲームに埋もれて死ぬのが本望だとしても)避けるべきである。棚の置き場所も重要なポイントである。

Posted in 日本語版リリース

『ピラミッドのつくりかた』日本語版、7月中旬発売

pyramidsJ.jpgホビージャパンは7月中旬、『ピラミッドのつくりかた(Pyramids)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・M.ダンスタン&B.ギルバート、イラスト・C.ショシィ&M.メンツェル、2~5人用、10歳以上、30分、3000円(税別)。
オリジナルは2017年にイエロ(フランス)から発売された作品。ドイツ年間エキスパートゲーム大賞ノミネート作品『エリジウム』のデザイナーコンビが手がけたカード配置ゲームで、建設カードをドラフトしてピラミッドの完成度を競う。神々を称え、最高の石を手に入れ、権威あるネクロポリスを造り上げよう。
プレイヤーはそれぞれ古代エジプトの王朝を率い、自分の王朝が何世代にもわたって栄え続けるよう神々に祈りを捧げ、名誉をかけて「ネクロポリス(永遠の眠りと栄光の都)」を建設する。ネクロポリスはピラミッド、オベリクス、王家の墓で構成される。採石場から最も良い組み合わせの石を選択し、設計を最適化して、最も有名なネクロポリスを作り上げる。
毎手番、プレイヤーは最初に「神」を選択し、それによって建設する順番と、建設できる建造物が決まる。この「神」の示す順に、テーブル上に並んだ建設カード(建設に必要な石が記載)2枚のペアをドラフトし、「神」の指示のある建造物にカードを配置していく。ピラミッド、オベリスク、王家の墓はカードの配置方法が異なり、配置した石のつながりにより勝利点が得られる。10ラウンドでゲームは終了となり、自分の3つの建造物の勝利点合計が最も多いプレイヤーが勝者となる。
エジプト神の効果はユニークで、カードドラフトの駆け引きと、ネクロポリス完成への戦略を豊かにするライトストラテジーゲームだ。
内容物:建設カード105枚、神タイル5枚、早見表カード5枚、先手プレイヤートークン1個、スコアシート1冊、ルールブック1部