三部作その2『西フランク王国の聖騎士』日本語版、6月12日発売
昨年秋に日本語版が発売された『西フランク王国の建築家』に続く、ガーフィルゲームズ(ニュージーランド)の西フランク王国三部作の第2弾(拡張セットではなく、単体でプレイできる)。オリジナルは昨秋に発売され、ゴールデンギーク賞で3部門(年間大賞、ボードゲーム、アートワーク)にノミネートされ、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞では推薦リストに入っている。
900年頃の西フランク王国を舞台に、貴族となって労働者を集め、聖騎士たちの力を借りて街を外敵から守り、信仰を広めて名声を競う。
システムは7ラウンドのワーカープレイスメントだが、主に自分の個人ボードに配置するところと、ワーカーが6種類もあってアクションによって組み合わせが変わるところがポイント。ワーカーは酒場で集めるが、ほしい人材が集められるとは限らない。
また、アクションに必要な能力値も変動していき、またお金や食料も必要となるため、さまざまなアクションをバランス良く回していかなければならない。力が貯まったら中央ボードで早い者勝ちのアクションも待っている。
毎ラウンド選べる聖騎士カードで追加のワーカーや能力値に加え、指定されたアクションが有利になる。聖騎士をうまく使いこなすか、振り回されて戦略がちぐはぐになるかはプレイヤーの腕次第。『西フランク王国の建築家』からプレイ時間は5割増し、さまざまな要素が絡み合うゲーマーズゲームだ。
カードを交換して推理『探偵稼業』5月24日発売
2016年に開催された第2回東京ドイツゲーム賞でニューゲームズオーダー特別賞を受賞した作品がようやく発売された。デザインは第1回東京ドイツゲーム賞でも同特別賞を受賞した『曼荼羅』の麻生忠嗣氏。他のプレイヤーとカードを交換して捜し物を探し当てる記憶と推理のカードゲームだ。
各自3枚の情報カードを受け取り、専用のカード立てに立ててスタート。情報カードには表面に6種類の捜し物、裏面に8種類の場所が描かれてあり、合わせて48通りの組み合わせがある。
手番には山札からカードを引いてカード立てに立ててから、ほかのプレイヤーとカードを1枚交換する。自分の手札も含め、いずれかの捜し物のありかが分かってきたら、「依頼者への報告」を行う。1枚ずつカードを指定していって、当たっている限り続けられる。
こうして4種類の捜し物がそれぞれ5枚以上当てられたら1周してゲーム終了。捜し物別に多く当てた順に得点が入り、ゲーム中の得点を足して合計の多い人が勝つ。
自分が分かったときは、ほかの人も分かったときかもしれない。自分の知っている情報をうまく分散させ、消去法も駆使して、ときには一か八かも恐れずに、ライバルより先行しよう。1人3台あるカード立てにカードがずらりと並ぶ壮観なカードゲームだ。
・New Games Order:探偵稼業