自分で預けて自分で奪う『なんちゃって銀行強盗』日本語版、1月15日発売
オリジナルは2006年、ピアトニク社(オーストリア)から発売された作品。翌年にトワイライトクリエーションズ(アメリカ)が『グレイブディガー』というタイトルで英語版を発売したことがある。小さな町の銀行員たちが自分たちの銀行強盗を企てるが、銀行には警備員やならず者が潜んでいて……。
手番には7枚のアクションタイルから1枚をめくって指示されたアクションを行う。アクションは銀行に手札(お金か4種類のキャラクター)から1枚を5ヶ所の銀行のいずれか置く、カードを盗み見する、カードをめくる、銀行強盗を発生させるの4種類。
銀行強盗が起こったら、そこに置かれたお金の分配を巡って握り競りを行い、少ない額を握った人から銀行のお金を獲得していく。なくなり次第終了なので、欲張ると分け前がなくなるかもしれない。
しかしカードを公開してキャラクターがいたら順番にアクションを行う。まずレディがいるとほかのキャラクターは全滅だが、レディが2人いると効果が消える。次に警備員がいると強盗は失敗。警備員も2人いると効果が消える。レディも警備員も効果がなかったとき、共犯者が多ければ分配方法が握った額が多い人からになり、ならず者が多ければ分配はなくなる。
盗み見たりめくったりしつつ置いていくことで情報が断片的にわかり、それによってプレイヤーの行動も変わる。カードがたくさん並んだ銀行をキャラクターカードでめちゃめちゃにするか、自分だけの銀行を育てて手堅く稼ぐか。しかし本当のところは……開けてみてのお楽しみ。
橋(Hashi)
あちら架ければこちら架からぬ
雑誌『ニコリ』発のパズル「橋をかけろ」を元にしたドイツのフリップ&ライトゲーム。カードをめくって出てきた数字と橋をマイボードに書き込む。都合が悪いなら数字か橋、またはその両方をスキップしてもよい。ルールは「橋をかけろ」と同じで、
- 島同士を線(橋)で結ぶ
- 線は水平・垂直方向のみで、他の線と交差しない
- どの島の間にも2本までしか橋は引けない
- 数字はその島から引かれる橋の数を表す
パズルではなくゲームになっているのは、指定された島(赤い旗、青い旗、6つの島)の完成が早い順にボーナスがあるところ。最後に完成した島とボーナスの合計で勝敗を競う。
最初のうちはどこにでも書けるので気楽だが、だんだん真綿で首を締められるように選択肢が絞られ、あきらめざるを得ない島が出てくる。「こっちに書いておけばよかった!」と思っても後の祭り。まだ出ていないカードの順番で運の要素はあるものの、中盤ぐらいから「あちら立てればこちら立たず」があちこちで発生し、非常に頭を悩ませる。早い者勝ちのボーナスなど考える余裕もないくらいだった。
ゲームデザイン・J.D.アラース/アートワーク・不明
ニュルンベルガー・シュピールカルテン出版(ドイツ, 2021)
1~4人用/8才以上/20分