第6回東北ボードゲームフリーマーケットを終えて
ゲームマーケット2021秋の2日後、山形県長井市で第6回東北ボードゲームフリーマーケットが開催された。330品の中古・創作ボードゲームが出品され、生憎の雨の中120人の参加者が訪れた。
昨年は中止になった親イベント「ぼくらの文楽」が復活。午前中はコンサート、午後はトークショーがあり、ほかにもお菓子、アクセサリー、地元野菜果物などのお店も出た。フリーマーケットを目当てに来た方も食べ物やお菓子を買ったり、ワークショップでやってきた親子連れもフリーマーケットを訪れたりと、相乗効果があった。
単独イベントだった昨年、参加者は東北6県と新潟県在住者に限定し、滞在時間を短くするため予め出品リストを公表したりしていたが、今回はどこからでも参加でき(一番遠くは都内から)、おおよそジャンル別(入口近くから奥に行くにつれてキッズ、パーティー、ファミリ-、ゲーマー)に分類だけしたゲームを自由に選んでもらった。一列入場のため、開場前に並んでいた40人くらいの後ろの方ではしばらくお待ち頂くことになったが、密にならずお買い物ができたと思う。
精算は例年通りで、出品者がゲーム1つ1つに出品票をメンディングテープで貼り付け、レジで剥がして一括で支払う。終了後、出品票をもとに売上を配分し、出品者に渡す仕組み。計算係を2人置いて確認したことで、精算時のズレもほとんどなかった。
1時間ほど経ってお客様がほとんどいなると、今度は値引きタイム。出品票の価格を訂正して、全館放送で案内してもらい、再びお客様に足を運んで頂いた。これが効果的で売れ行きが回復したのは、親イベントのおかげである(単独開催ならば、もう帰るしかない)。今回は前年ながらボードゲームを遊ぶコーナーは設けられなかったが、もっと収束すれば可能になるだろう。
参加者の中には知り合いも多くおり、久しぶりの再会も喜ぶことができた。終わってからはスタッフできりたんぽ鍋パーティー。親イベントの来年の開催は未定だが、東北ボードゲームフリーマーケットは来年もぜひ開催したい。
第1回東北ボードゲームフリーマーケットを終えて
第2回東北ボードゲームフリーマーケットを終えて
第3回東北ボードゲームフリーマーケットを終えて
第4回東北ボードゲームフリーマーケットを終えて
第5回東北ボードゲームフリーマーケットを終えて
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ゲームマーケット2021秋:2日目レポート
11月20・21日にわたって東京ビッグサイトで開かれたゲームマーケット2021秋の2日目。2日開催になってから2日目である日曜日の参加者は苦戦してきたが、今回は土曜日に続き客足の回復が十分に感じられた。主催発表によると、1日目の来場者は10000人、2日目は8000人で合計18000人が訪れたという。
2日目は早期入場券がなく、開場前の待機列は約1000人。前日はビッグサイトに入る段階で手続きが滞り、国際展示場駅前まで行列ができてしまったが、本日はスムーズな入場となった。ゲームマーケット会場への入場も、前日は1列ずつだったが本日は4列になってさすがに早い。
2日目は一般ブースが多少少なくなったものの、2日目用に在庫を残してあるサークルが多く、1日目と変わらない賑わい。エリアブースも、昨年の2020秋は広さがかえって仇になるような閑古鳥だったが、今年はどこも満遍なく多くの人が訪れていた。
2日目は最初から品薄のところが多かったが、2日目の来場者用に確保していたものもほどなく売り切れ。買おうと思っていたものがどこも売り切れだったという声をよく聞く。会場でしか買えない創作同人ゲームだけでなく、すごろくや、engames、サニーバードなど、一般流通もあるのに売り切れたところも少なくない。コロナ前のゲームマーケット2019秋から2年。その間、遊ぶことも買うこともままならなかったフラストレーションを解消するかのようだ。
このフラストレーションは制作者側にも当てはまるだろう。今まで年に2~3回、定期的に発表できていたのが中止や規模縮小で出展できなくなり、結果として制作期間が長くなり、メカニクス・アートワーク共に高品質の作品が多く生み出されたと思う。制作者側にも購入者側にも濃縮された思いがあり、それがここにきて爆発したかのようだ。
ゲームマーケットはコロナ禍の来場者急減により、出展料を値上げせざるを得なくなっている。コロナ前最後の2020秋は一般ブースが1日1万7600円、エリアブースが2日16万1700円だったのに対し、今回は一般ブースが1日2万2000円、エリアブースが2日22万円。3割近くの値上げである。このため、これまでエリアブースで出展していた団体のいくつかが、一般ブースにグレードダウンしていた。一般ブースでは試遊ができないだけでなく、コンポーネントを陳列することもままならない。中身も見ずに口頭の説明だけで買うには、相当な下調べが必要となる。
下調べではゲームマーケットの公式サイトのほか、Twitterが大きな役割を果たした。制作者は事前にコンポーネント写真入りで紹介し、面白そうなものを愛好者が拡散する。ゲームマーケット来場者はこの情報を集め、予算の中で購入予定品を決める。このような動きは以前からあったが、昨年のゲームマーケット中止以後、より活発になったようだ。
今回のトレンドを分析すると、「2人用」「紙ペン」「トリックテイキング」の3つが挙げられる。2人用と紙ペンはコロナ禍でも遊べる需要を受けてのことだとわかるが、トリックテイキングがここまで多いのはなぜかよくわからない。日本がドイツ以上にトリックテイキングゲーム大国となっているのだろうか。具体的な作品についてはまた後日紹介したい。
帰りに会場前のフードコートに寄ると、いくつかのテーブルで買ったばかりのボードゲームをグループで遊ぶ姿が見られた。多くの人にとって、久しぶりにボードゲームにどっぷり浸れる1日になったようだ。次回のゲームマーケットはインテックス大阪で2月6日(日)、東京での開催は4月23~24日(土・日)に東京ビッグサイトにて。実はそれぞれもう3ヶ月弱、5ヶ月しかない。感染が収まったまま迎えられることを祈る。
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