メドウ(Meadow)
美しい自然を目の前に
野山を巡って珍しい動植物を見つけ、美しい風景を作るポーランドのカードゲーム。180枚のカードはユニークで美しい絵柄が描き込まれている。
手番には3×4に並んだ場札に小道トークンを差し込んでカードを獲得し、自分の前にプレイする。小道トークンは配置した列の何枚目が取れるか指示されており、他のプレイヤーがほしそうなカードも加味してどの順番で取るか考えなければならない。
カードにはアイコンが付いており、草地や湿地をベースにして、その地形で育つ植物、その植物を食べる動物、さらにその動物を捕食する動物という順に重ねて出していく。必要なアイコンが多いものほど揃えるのが難しく、その分得点が高い。また家や柵などの人工物もあり、これらを揃えると風景カードを置くこともできる。必要なアイコンを揃えるとボーナスもある。
こうしてカードを並べていくだけでなく、手番には小道トークンをキャンプファイアボードに配置して特殊アクションを行うこともできる。特殊アクションは場から好きなカードを取る、風景カードに必要な道路タイルを獲得する、山札から3枚引いて1枚取る、手札から2枚プレイするの4種類で、展開に変化をもたせる。
全員が小道トークンを使い切ったらラウンド終了で、規定ラウンドで終了。自分の前に並んだカードの勝利点とボーナスを合計して勝敗を決める。
いろいろな動物に対応するためには地形を幅広く揃えておきたいところだが、地形を広くしすぎるとその分、高得点の肉食動物まで手が回らなくなる。地形をしぼってアイコンを揃え、狙った肉食動物が置けたときは嬉しい。カードのイラストが本当に美しいので、終わってから自分のディスプレイを見て満悦できる作品。
ゲームデザイン・K.カリツキ/イラスト・J.キヤク&K.フィービガー
レベルスタジオ(ポーランド, 2021)
1~4人用/10歳以上/60~90分
幻冬舎からマーダーミステリー2タイトル、12月16日発売
ゲームマーケット2021秋では合同ブースで70タイトル、会場全体で100タイトル以上が発売され、アナログゲームシーンの一大トレンドとなっているマーダーミステリーに幻冬舎が参戦。『九頭竜館の殺人』『死体と温泉』を手掛けた秋口ぎぐる氏のデザインで2タイトルを一挙に発売する。
参加プレイヤーはまず配役にそったキャラクターブックを読み、自己紹介を行う。そしてカードが数枚ずつ公開される中で何回かに分けて議論を行い、最後に真犯人に投票し、結末と勝敗を判定する。結末がわかってしまうため一度しか遊べないが、全員が主人公であり、容疑者でもある没入感が味わえる。
『5人の銀行強盗』は未経験者・初心者向け。銀行強盗の真っ最中に、銃声とおぼしき破裂音が聞こえてきた。強盗団のメンバーが駆けつけてみると、金庫室の中にはミスター・ホワイトの死体が!銀行突入からわずか4分後の出来事だった。考えられる容疑者は、建物内を自由に動くことができた強盗団員のイエローボーイ、ミス・ピンク、ミス・レッド、ミスター・グリーン、ミスター・ブルーの5人のみ。犯人は一体だれなのか!?
内容物:ルールブック 1冊、キャラクターブック 5冊、マップ 1枚、エンディングブック 1冊、情報カード 15枚、調査カード 7枚、ノンプレイヤーキャラクターカード 1枚、注意カード 1枚
『キャンプ場の殺人鬼』は経験者向け。栗樽高校2年の十数名は湖畔のキャンプ場を訪れていた。各自のロッジで夜を過ごしていたそのとき、ホッケーマスクをかぶった殺人鬼が現れ、クラスメイトたちを次々と殺害した!生き延びた数名はやっとのことで管理棟へ逃げ込み、これで一安心……と思いきや、建物の近くから殺人鬼が身につけていたホッケーマスクとレインコートが発見される。「後から逃げてきた5人の中に殺人鬼がいるのでは……?」。猛スピードで次々と殺害した殺人鬼の正体は!?
内容物:ルールブック 1冊、キャラクターブック 5冊、マップ 1枚、エンディングブック 1冊、情報カード 20枚、ノンプレイヤーキャラクターカード 1枚、注意カード 1枚
数時間かかるものもある中で、今回の2作品はどちらも約1時間で遊べるところが特徴。書店でも取り扱われるため、広い層へのアプローチが期待される。
5人の銀行強盗(秋口ぎぐる / 幻冬舎, 2021)
銀行強盗中に強盗団のリーダーが殺され、強盗団の中にいる犯人を見つけるマーダーミステリー。毎ラウンド1枚の状況証拠と2枚の登場人物情報が明らかになり、その情報をもとにして5分間×6ラウンド議論する。真相にはたどり着けなかったが非常に楽しめた pic.twitter.com/BODVG8Ulgo— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) July 26, 2022