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『アローン』拡張『ディープ・エクスパンション』『アヴァター・エクスパンション』日本語版、2月上旬発売

ホビージャパンは2月上旬、『アローン』拡張『ディープ・エクスパンション(Alone: Deep Expansion)』『アヴァター・エクスパンション(Alone: Avatar Expansion)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.クレスピ&L.シルバ、イラスト・S.ハミルトン、2~4人用、14歳以上、90~120分、各3960円(税込)。プレイするためには『アローン』基本セットが必要。

とある惑星に不時着したヒーローが、そこに潜む異星生物たちをかいくぐって脱出することを目指すイタリアの1対多ゲームの拡張セット第2・3弾。『アローン:ディープ・エクスパンション』は、「特殊クリーチャー・モジュール」と「特別な〈部屋アクション〉モジュール」がある。「特殊クリーチャー・モジュール」は、ヒーロー3体、ボスクリーチャー4体のミニチュアが入っており、ヒーローに新たな脅威を与える特別な変異種をエネミー側に投入できる。「特別な〈部屋アクション〉モジュール」はヒーローの助けとなる追加の能力を各部屋に与える。

内容物:キャラクターミニチュア 7体、新キャラクターカード 3枚、新ミッション・カード 6枚、特殊クリーチャーカード 5枚、特殊クリーチャートークン 5個、特別な部屋アクション早見表カード 1枚


(写真はドイツ語版)

『アローン:アヴァター・エクスパンション』では、ヒーロー2体とアバター5体のミニチュアが入っており、新たに「エネミー」側が操るユニークキャラクターが追加される。使用するデッキに対応したアヴァターは異星生物側のプレイヤーがマップ上で動かし、さまざまな方法でヒーローを捕まえようとする。しかしアバターが襲来するたびにヒーローもより強力になっていく。

内容物:キャラクターミニチュア 7体、アヴァターカード 5枚、アヴァタートークン 5枚、新キャラクターカード 2枚、ヒーロー・パワーカード 1枚


(写真はドイツ語版)

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スタンピード(Stampede)

支払額にビックリーオークション

「最高入札者が支払う額は、2番目に高い入札額」という2位入札オークション(ヴィックリーオークション)はこれまで、ボードゲームで用いられることはほとんどなかった(『ゲームメカニクス大全』)。そこにダイスという不確実性を加えることで、「実際には安く手に入るだろう」という期待をもちつつ強気に入札するという心理を生み出し、結果としてインフレの高揚感を誘導している。

競り落とすのは切手カードで、種類ごとに一番多く持っている人が得点できるもの、逆に一番多く持っていると捨てなければいけないもの、単独で得点になるもの、マジョリティを取れそうにないなどの理由で獲得時に裏返してアルファベット連番にするものがある。手番プレイヤーは山札から切手カードを4枚までめくってオークションを開始する。4枚までめくると入札価格が高騰しやすいので、自分がほしいカードが来たらそこで止めるのも一手である。

それから全員、好きな個数のダイスを握り、一斉に振る。各プレイヤーのダイスは21個もあり、出し惜しみしていては落札できない。出目の運はあるが、個数が多いほど有利なのは確かだ。出た目を合計し、一番大きかった人が落札。二番目に大きかった額を支払うが、支払いに使うのは手持ちのダイスで、1個6金として扱う。たくさんダイスを振ると計算が手間取るが、全員の結果が出るまでワクワクして楽しめる。

切手カードの山札から終了カードが出たら即終了(誰かがダイスを使い果たして破産しても終了)。獲得した切手カードと、残ったダイスの勝利点の合計で勝敗を決める。

切手カードの効果で、全員の使ったダイスが再配分されるイベントもあり、振るダイス個数の相場はどんどん上昇する。理想を言えば自分だけたくさんダイスを振って、ほかの人が少なければ支払いが減ってお得なのだが、皆が同じことを考えている。お祭り騒ぎのようにダイス個数が増える中盤、そしてゲーム終了間際で破産を回避しつつ僅差のマジョリティ争いを繰り広げる終盤と、どの時点で勝負をかけるかも悩ましい。落札できるのは嬉しいことだが、僅差で2位になっても1位に一泡吹かせた嬉しさがある。そして何より、手から溢れんばかりのダイスを振ること自体が楽しい。

Stampede
ゲームデザイン&アートワーク:mor!(森晋太郎)
四等星(2021年)
3~4人用/10歳以上/40~60分