乱高下する相場で採掘『ティナーズ・トレイル』日本語版、6月17日発売
オリジナルは2008年、ウォレス氏のプライベートブランドであるウォーフロッグゲームズから発売された作品。『ブリキ工の小径』という邦題もある。今回の日本語版はアレーキャットゲームズ(イギリス)がキックスターターを経て再版した2021年版に基づく。イングランド南西部のコーンウォール州を舞台に、鉱山で銅とスズを採掘して富を築く。
鉱山を競り落とし、タイムトラックのメカニクスで採掘して収入や勝利点を得、地域を開発して採掘の効率を上げる。鉱山の競りでは手番プレイヤーのみが鉱山の中身を知っているためブラフの要素が加えられ、採掘した銅とスズの売却では収益を好きなだけ勝利点に変えられるため、次のラウンドに向けていくら資金を残すかが悩ましい。
ダイスで決まる銅とスズの相場に翻弄されつつ、人夫、船、ポンプ、トンネル、鉄道でじっくり開発し、利益を確保していく戦略性も問われる作品。拡張モジュール「ヒ素」と「海外移住」、1人ルール、2人ルールが加わり、楽しみ方の幅も広がっている。
・ケンビル:ティナーズ・トレイル 日本語版(先行販売予約、5月29日まで)
ARで部屋に浮かび上がる調度品『アメリアの秘密』日本語版、6月10日発売
アニメーション映画やモーションデザインを手掛けるXDプロダクション(フランス)が製作したAR(拡張現実)ゲーム。スマートフォンで家中の床や壁を映して浮き出る遺品を調べ、洋館の謎を解く。
時計や暖炉の絵が描かれたマーカーシートを、シートごとに指定された高さの壁や机の上などに貼り付け、専用のアプリケーションを入れたスマートフォンで映すと、棚、時計、タイプライター、マネキンの腕といった呪われた洋館の調度品が浮かび上がる。これらは画面上でタップすることにより、引き出しを開けたり、ボタンを押せたり、実際に操作ができるようになっており、近づいたり回り込んだりしてより詳しく観察もできる。
これらの品々に隠された不思議な模様を組み合わせて暗号を解いたり、見つけたアイテムを組み合わせて鍵を開けたりして物語が進んでいく。洋館に隠された全ての謎を解き明かすことができればゲームクリアとなる。
チュートリアルモード、短時間でシンプルな謎解きが楽しめる初級モード、本格的な謎解きに挑戦する本編モードがあり、それぞれ別の謎が隠されている。スマホ画面の中に古ぼけた暖炉や扉が実際にそこにあるかのように出現し、いつもの見慣れた部屋や廊下が呪われた洋館のアトラクションへと様変わりする新感覚ゲーム。アプリの懐中電灯機能を活用し、部屋を薄暗くして遊べば、恐しい洋館の雰囲気を味わえるだろう。