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企業経営も慈善活動も『カーネギー』日本語版、5月24日発売

数寄ゲームズは5月24日、『カーネギー(Carnegie)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:X.ジョルジュ、イラスト:I.オトゥール、1~4人用、12歳以上、120分、リテール版8800円、キックスターター版13250円(共に税込)。

スコットランド生まれのアメリカの実業家で「鉄鋼王」と呼ばれたアンドリュー・カーネギー(1835-1919)の人生にインスパイアされたボードゲーム。『トロワ』『銀杏都市』のジョルジュがデザインし、クワインドゲームズ(オランダ)から今春発売された。19世紀を舞台に、従業員の採用とマネージメント、不動産投資、商品の生産と販売、米国全土での輸送経路の構築を行って事業を拡大し、企業の名声を競う。

毎ラウンド、リードプレイヤーが4つのアクション(人材、管理、建設、研究開発)から1つを選択し、対応する部署でアクションを行う。部署は最初に5つあり、人材を振り分けてリソースやお金を獲得し、部署を増やしたり、アメリカ各都市で事業を始めたり、事業効率を上げたりする。

他のプレイヤーもリードプレイヤーが選んだアクションをフォローして自分の部署のアクションを行い、リードプレイヤーを交替して次のラウンドに移る。20ラウンドでゲーム終了となり、事業を行った都市の接続、部署や事業などが勝利点となり、最も多いプレイヤーが勝者になる。

慈善家でもあったカーネギーにならい、教育・人権・福祉・健康の4分野に寄付できるところが特徴。ボード上に寄付トラックがあり、お金をたくさん支払うほど得点源が増える仕組みになっている。

新設する部署の選択によって得意とするアクションがプレイヤーによって変わるため、他のプレイヤーの状況も見据えたアクションを選ばなければならない。また各アクションは有機的につながっており、順番やタイミングも重要となる。戦略的な経営で最も名声の高い企業に成長させることができるのは誰だろうか?

キックスターター版ではインサート、専用ボード、ミニ拡張「新たな始まり」を追加し、トークン類が金属製やスクリーン印刷など豪華なものになっている。

数寄ゲームズ:カーネギー:リテール版キックスターター版

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コネクト37(Connect 37)

あのタイルさえ来てくれれば……!

配置したタイルにチップを置いて、そのタイルが連番で4枚以上繋がったら得点というタイル配置ゲーム。カワサキファクトリーからゲームマーケット2022春に発表された。パズルチックな作品に見えるが、数字は繋がりやすく、それゆえにあえて繋がないという選択肢でインタラクションをもたせている。

ボードの中央に1枚タイルを置き、各自2枚の手札をもってスタート。手番にはまずタイルを引き、手札3枚の中から1枚をボード上に置く。すでにあるタイルと隣接する必要はない。その後に手持ちのチップを今置いたタイルの上に置くか、手持ちのチップを重ねてダブルチップを作る。ダブルチップは後の手番で、タイルに置くことができ、得点が2倍になる。

山札がなくなり、全員手札を使い切ったらゲーム終了で、その時点で連番で4枚以上一筆書きのようにつながっている「コネクト状態」のタイルに載っているチップだけが得点になる。

最初から数枚のタイルが抜かれているので絶対出て来ないタイルがあるが、それでもみんなで協力すれば連番で繋ぐのは容易だ。しかしみんなで協力しても全員同じ得点になってしまうわけで、どこかで裏切ったり出し抜いたりしなければならない。コネクト間近になっているエリアに続く番号を引いた場合、素直に置いて相乗りを狙うか、あえて遠くにおいて妨害するか悩ましい。

逆に自分だけ得するような置き方をすると、肝心のタイルを離れたところに置かれてしまう。そこでコネクト状態になるタイルがあっても、あえてチップを置かずに取っておくという作戦もある。「来ない来ないと思ってたら、それ持ってたんですか~!」。一方、「嵌張ズッポリ」もあって、運の要素も楽しめる。

別府さい氏のアートワークも美しく、ドイツの出版社から出ていると言われても驚かないぐらいの素晴らしい出来栄えだ。

コネクト37
ゲームデザイン:川崎晋/イラスト:別府さい
カワサキファクトリー(2022年)
2~4人用/8歳以上/15分
通販:JELLY JELLY STOREボドゲーマ