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ラングフィンガー(Langfinger)

ゴールドフィンガー

道具を集めて金庫を破り、盗品を換金するゲーム。2009年から流行中のワーカープレイスメントを、たった20〜30分で遊べるようにした作品として評判になった(ワーカープレイスメントゲームは、『ケイラス』や『アグリコラ』のように、2時間超のゲームが少なくない)。
デザイナーはゴルトシーバー社で作品を発表し続けていたコンビ。2005年から今年まで8タイトル発表しているものの、どれも今ひとつといったところで(『ヴェネツィアの柱』がドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト、『お金は匂わない』がアラカルトカードゲーム賞4位のみ)、日本にもほとんど入ってきていない。ところがゴルトシーバー社以外で発表したこの作品と『ネズミのパティシエ(コスモス)』は評判がよく、各メーカーの編集者の差を歴然と物語る。
手番には各自3つのコマを順番に1つずつ、ボード上の5箇所に置く。そして1箇所ずつ、自分のコマを置いた人がコマを置いた順にカードを手に入れたり、交換したり、点数に変えたりする。
まずは道具の入手。ハンマー、カギ、ペンチなどがあり、金庫・ショーケースによって必要な道具が違う。また、プレイヤーごとに特殊能力として道具を1つ、毎回無料で使うことができる。いろいろな金庫・ショーケースに対応するために各種揃えておきたいが、もちろん道具を集めることが目的ではない。
金品を盗む場所は2箇所。ここにあるカードに指示された道具カードの組み合わせを捨てることで、そのカードを手に入れられる。すぐに現金(得点)になる金庫と、換金所でお金にしなければならないショーケースがある。
盗む場所2箇所の間に挟まるかたちで、道具カードを交換できる場がある。ここでは何枚捨てて何枚山札から引くかを、コマを置いて決める。次の盗みに備えたい。
そして最後に換金所。ここにもカードがあり、指定された盗品しか換金できない。また換金レートが高い品物もある。たくさん盗品を持っていても、換金しないと宝の持ち腐れである。
序盤から積極的に交換・換金をして先行したが、品物を貯めこんだほかの人がどんどん追い上げてくる。ワンチャンス、一か八かで道具交換したものの、望んだ道具が手に入らず足踏み。その間にPsy+さんが逆転して優勝。
コマを置いても、順番が遅いと欲しいカードが手に入るか分からない。カードの組み合わせと、他の人がほしそうなものをよく考えて、コマを置く優先順位を考える。ワーカープレイスメントの醍醐味が短時間で楽しめるよいゲームである。
Langfinger
C.フィオーレ、K.ハッペル/ペガサスシュピーレ(2009年)
2〜5人用/8歳以上/20分
Amazon.co.jp:ラングフィンガー

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『ガイスター』日本語版発売

メビウスゲームズは今月、『ガイスター』日本語版を発売した。2人用、6歳以上、20分、2800円。
故アレックス・ランドルフのデザインで、1980年に発売された2人用ゲームの定番。1982年にドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされている。
4つの悪いオバケと4つの良いオバケ計8個を自陣に配置する。相手からはどっちのオバケか分からない。そして順番に自分のオバケを前後左右に1マスずつ移動させる。移動先に相手のオバケがいたら、そのオバケを取る。相手の良いオバケをすべて捕まえるか、悪いオバケをすべて捕まえさせるか、相手の陣地の隅から良いオバケを脱出させれば勝ち。
相手の反応や行動を読んで、どのオバケが良いのか、悪いのかを考えながら進めるが、ブラフかもしれない。子供から大人まで楽しめるゲームで、カップルで遊ぶのもよい。
今回の日本語版はドイツのドライマギア社によるもので、同社では絶版を決定しているためなくなり次第終了となる。何度も再販を繰り返してきた作品なので、また再版される可能性があるものの、日本語パッケージで出るかも不明なので、入手はお早めに。
メビウスおやじ:最後のガイスター???