ピックス(PIX)
絵心でなくてセンス、センスがなければ工夫
できるだけ少ないドット絵でお題を当ててもらうお絵かき系ゲーム。昨年のエッセンでゲームワークス社(スイス)から発売され、再版に合わせて日本語版が作られた。ドット絵を作るおもちゃ「.s(ドッツ、2005年~)」などに心惹かれたファミコン世代を直撃する。
2~3人ずつのグループに分かれ、それぞれ別々のお題を確認。一斉にマグネット式のドットパーツを並べて、そのお題を表す絵を作る。1つだけ使える赤いパーツと、赤い矢印を効果的に使うのがポイントだ。
最初にできあがった人は、砂時計を返す。そこから30秒で全員終了。グループごとに、ドット数の少ない人から、別のグループの人に作品を見せて当ててもらう。これも制限時間は砂時計。
見事当たれば、当てた人と当ててもらった人が得点。当たらなかったら次の人に回り、誰の作品でも当てられなかったら、カードに書いてあるヒントを出して当ててもらう(当たった人だけ得点)。
2問行った後、グループを1つずつずらして次のお題に取り組む。規定ラウンドで得点の多い人が勝ち。
相当難易度の高いお題も入っており、最後まで当てられないということもしばしば。かと思えば、1人目の極少ないドット絵でぴんとひらめいて当たってしまうこともある。「心の目で見るんだ!」とか言いながら目を細めたりしているのがおかしい。同じグループだと「この絵でなんで分からないの?」と思っても、ノーヒントでは全く分からないものである。
絵を描くのではないから絵の得意不得意は関係ないわけだが、センスの良し悪しは確実に反映される。センスのなさは、工夫でカバー。『ぽんこつペイント』のように、フレームを使うという手もある。なかなか当たらなくて(当ててもらえなくて)ジリジリする時間は何ともいえないが、ひらめきが見事当たったり、会心の作品ができたりすると気持ちいい。
PIX
L.エスコフィア、D.フランク/ゲームワークス(2012年)、ホビージャパン(2013年)
4~9人用/8歳以上/30分
『ルーム25』多言語版、8月中旬発売
今からほんの少しだけ未来。とある国のTV番組「ルーム25」はやらせなしの内容で他局の番組を圧倒し、歴代最高視聴率を叩き出していた。その内容とは、5部屋×5部屋で構成された迷路の中から、唯一脱出できる部屋である「ルーム25」を囚人たちが協力して時間制限までに探し出すというもの。部屋にはそれぞれ恐ろしい危険が待ち構えており、協力してその危険を乗り越えていかなければ、刑が執行され命を落とすことになる。しかも、収録週によっては、囚人に紛れてTV局側が用意した「ガード」が成功を邪魔する場合もある。
シンプルなルールの協力型脱出ゲームに、スパイが紛れ込むという推理物の要素が加わって、息詰まる緊張感が楽しめる。3人対3人のチーム戦や、ペア3チームによるチーム戦、1人用シナリオなど、さまざまな番組内容を再現した5種類のモードでも遊べるところが特徴だ。
昨年のエッセン・シュピールに合わせてマタゴー社(フランス)から発売され、ホビージャパンが輸入版を取り扱っていたが、再版にあたって多言語版として発売される。