『ミステリウム』日本語版、10月1日発売
ウクライナのゲームデザイナーがデザインし、『ディクシット』で知られるフランスのリベル社が今年発売する作品。日本語版は英語版、フランス語版などと同時発売となる最新作だ。
1人のプレイヤーが幽霊役となり、ほかのプレイヤーは霊能者となって、幽霊の死にまつわる奇妙な事件を解明し、その魂を安らかに眠らせることを目指す。
幽霊は話すことができない。そこで集まった霊能者たちに幻視を送って(幻視カードを提示して)意思を伝え、霊能者たちはこの霊的なメッセージを正しく解釈して、運命の夜の事件を再構成する。限られた時間の中で、協力と直感による推測で、真犯人を明らかにすることはできるか?
『ディクシット』のような不思議な絵柄のカードをヒントに謎を解くというコミュニケーションゲームの要素ももった、新感覚の推理ゲームだ。
内容物 幽霊用:ついたて1枚、幻視カード84枚、幽霊用カード54枚、幽霊トークン6枚、犯人トークン6枚、カラスマーカー3枚、砂時計1個
霊能者用:霊能者カード54枚、直感トークン6個、スリーブ6枚、洞察力トークン36枚、進行ボード4枚、洞察力レベルマーカー6枚、洞察力トラック1枚、時計ボード1枚 ほか
『アルケミスト』日本語版、10月10日発売
『ダンジョンロード』『ダンジョンペッツ』など変わったファンタジーテーマで知られるチェコゲームズ出版から発売され、スカウトアクションで4位になった作品。ホビージャパンが『工房の錬金術師』という邦題で発売する予定だったが、取り扱い中止になったままとなっていた。国内での一般発売は初めてとなる。
マンドレイクの根、サソリの尾、スカスカのキノコにイボだらけのガマ……プレイヤーは錬金術師となって、材料を調合して実験を行い、情報を集め、その情報を組み合わせて成分を特定していく。そしてその推理結果を論文に発表して名声点を稼ぐ。しかし名声点はさまざまな方法で得られ、推理が正しいだけでは勝利できない。ときには間違った論文を発表したり、他人の論文に賛同して一緒に名声点を得ようとしたり、発表会で展示実験をしたり、名声点が得られるアーティファクトを購入したりすることもあり、戦略的な駆け引きが楽しめる。
ゲームのたびに毎回変わる実験の結果は、チャートをもとにゲームマスターが判定するが、スマートフォンの無料アプリを使えばゲームマスター不要で簡単に判定ができる。デジタルとアナログを組み合わせるという新しい試みを行った意欲作だ。