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やさしい魔物と酒場の英雄(Kind Monsters and Tavern Heroes)

やさしさにつけこんで
やさしい魔物と酒場の英雄
ファンタジー世界の領主となって名声を競うボードゲーム。一枚一枚描き分けられた細密なイラストに心奪われるTAGAMI GAMESのワーカープレイスメント第2弾(第一弾は『オレカジ』(TGiWレビュー))で、今回は心優しいモンスターたちがゲームの面白さを導く。心優しいといえども、倒せば手柄になるのだ。
手番には手持ちのキューブを使って、プレイヤー共通のアクション(早い者勝ち)や自分が雇っている英雄たちのアクションを行う。共通のアクションの多くはリソース(資源カード、領地カード、軍備カード、情報、万能資源)を手に入れるもので、これらを集めて都市を作り、英雄を雇っていく。
都市はマイラウンドはじめのリソースを増やし、英雄たちはコストを払うことでさまざまな技能を発揮する。さらに毎ラウンド手に入る方針カードを併せて、臨機応変なコンボを考えていくのが楽しい。英雄は21人、都市は7種類、方針は12種類もある。
このゲームの最も面白いところは魔物が、交易することも討伐することもできるところだ。交易・探索すると、お金や情報の代わりに得点やお金が手に入る。コワモテだけれども根はいい奴らのようだ。しかし、その陰で私たちは、戦技や攻撃魔法をもった英雄を雇い、討伐の準備を進める。
エイヤ! 叫び声とともに倒される魔物。心が痛まないわけではないが、討伐すると入る高い名声点には替えられない。そしてまた次の魔物が出てくる。交易するか、やっつけてしまうか……。「ゴースト」や「マミー」といったおどろおどろしい魔物たちでも、交易をしていると愛着が湧いてくる。殺さないで!
4ラウンドで名声点の最も多いプレイヤーが勝つ。後になるほど、アクションのコストが上がっていく仕組みなので、成長しても成長してもさらに高い壁が立ちはだかる、やりごたえのあるゲームだ。
3人プレイで90分ほど。序盤はキューブを獲得してアクション回数を増やし、その余力でお金を増やす作戦。しかし軍備増強が出遅れて、弱い魔物しか倒せなくなってしまった。たまに出てきた弱い魔物も倒す準備をしているうちに先を越された。中盤から軍備に力を入れたkarokuさんが強い魔物を倒して1位。中盤は交易にいそしんでいた魔物を、終盤は競って倒しまくるところに人間の性を感じた。
やさしい魔物と酒場の英雄
田上雄一/TAGAMI GAMES(2015年)
2~4人用/12歳以上/60~90分

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第2回東京ドイツゲーム賞開催

テンデイズゲームとニューゲームズオーダーは26日、第2回東京ドイツゲーム賞を開催することを発表した。
90年代から隆盛を誇った「ドイツゲーム」というジャンルをリスペクトしたゲームデザインコンテスト。2012年に行われた第1回では大賞となった『枯山水』が今年一番の話題となり、特別賞の『曼荼羅』も製品化されている。
今回から一次審査にゲームの概要説明(400字以上)とルールブック、登録料として2000円(以上)を日本赤十字社に寄付した証明を、住所・氏名・電話番号を添えてメールまたは郵送で送る。二次審査に試作コンポーネント(返却不可)を提出する。日本語のみ。
作品は未発表のものに限り、すでにゲームマーケットなどで発表している作品や、研修などで使用している作品は応募できない。審査後の発表は自由。
応募締め切りは3月31日(必着)。メールはcontest(アットマーク)tendays.jp、郵送はテンデイズゲームズ(〒181-0013東京都三鷹市下連雀3-42-13園田ビル2F)まで。賞金や日程などの詳細は後日、テンデイズゲームズのブログでまとめられる予定。3ヶ月ほどあるので、じっくりアイデアを練って応募しよう。
B2FGames:第2回東京ドイツゲーム賞、開催。