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『チケット・トゥ・ライド:ドイツ』日本語版、9月下旬発売

ホビージャパンは9月下旬、鉄道旅行ボードゲーム『チケット・トゥ・ライド:ドイツ(Ticket to Ride: Germany)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.R.ムーン、イラスト・C.ドゥジャン&J.デルヴァル、2~5人用、8歳以上、30~60分、6000円(税別)。拡張セットではなく、単体でプレイできる。

世紀の変わり目のドイツにて……

秋雨が降る中、ミュンヘン中央駅にニュルンベルク発4:15着の列車の到着を、立ち上る煙が告げた。力強い蒸気機関の響きは徐々に大きくなり、プラットフォームへ到着し、停車した蒸気機関車が立てる間延びした蒸気音が最後には響き渡り、周囲に勢いよく噴き出されていた。すでに制服のポーターたちが、乗客たちの荷物を運ぶために乗車口に集まっている。反対側のプラットフォームでは、運転手が操作索を引いて3度警笛を鳴らし、別の列車は軽快な蒸気音をたてながら次の目的地であるドイツ帝国首都、ベルリンへ向け動き始めた。

『チケット・トゥ・ライド』は2004年ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したフランスのボードゲームで、これまでアメリカ、ヨーロッパ、北欧をはじめ世界各国のマップが発売されている。ドイツマップは2006年にメルクリン版として、2012年にシステムを簡素化してドイツ限定で発売されていたが、拡張セットの『ドイツ1902年』(2015年)と併せて今年リメイクされた。
舞台は世紀の変わり目のドイツ。自分の所持する行き先チケットに記載されている都市間に鉄道を敷設して、ネットワークを作り上げる。それと同時に、都市間のルートを作ったときにその両都市から乗客コマ(ミープル)を取る。こうして集めた乗客の数でボーナスが入る仕組みだ。
ベルリンやミュンヘンなどの大都市では乗客が多いため、自分のチケットカードとは別にとりあえずルートを作っておいたり、その都市が使えるようにチケットカードを増やしたりするという作戦もできる。さらに南北に長いドイツマップならではの状況もあり、アメリカマップとは違った展開が楽しめるだろう。
内容物:ゲームボード(ドイツのマップ)1枚、列車コマ225個、列車カード110枚、行き先チケットカード89枚、布袋1枚、ボーナスカード1枚、乗客コマ60個、得点マーカー5個 他

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ワードスラム(Word Slam)

たったこれだけのヒントで!
ワードスラム
限られた単語を並べてお題を当ててもらうコミュニケーションゲーム。『脱出:ボードゲーム』など新ジャンルに挑戦続けているブラント夫妻の作品で、今年のドイツ年間ゲーム大賞で推薦リストに選ばれている。
2チームに分かれ、各チームから親を1人ずつ出す。2人の親は、お題カードを引き、サイコロで振って今回のお題を決める。このお題を、相手チームより早く、自分のチームメンバーに当ててもらうのが目的だ。
親はそれぞれ、名詞、形容詞、動詞、その他(前置詞など)の4カテゴリーに分けられたカード数十枚をもつ。そこには「男」「大きい」「作る」「の上で」など基本的な単語が入っており、これをカードホルダーに並べてお題のヒントとする。一斉にスタートして、カードを出したり引いたり並べ替えたり。親は喋ったりジェスチャーしたりしてはならず、純粋にその基本的な単語だけでお題を表現する。
今回の例
「東」「西」「冷たい」→◯「冷戦」
「食べる」「透明」→×「ゲロ」◯「唾液」
「職業」「文学」→◯「詩人」(写真)
先にお題を当てたチームがカードを獲得し、親を交代して次のラウンドに進む。規定ラウンド数でカードを多く獲得したプレイヤーが勝ち。
6人で45分ほど。親ははじめ手探りだったが、次第にカード内容が分かってきてヒントの出し方が早くなる。そうなると、親のヒントの出し方よりも、チームメンバーのひらめきが勝敗を左右するようになっていく。相手チームの回答がヒントになることもあり、インタラクションも強い。限られた単語からお題にたどり着くには空気を読む力も必要。少ないヒントで見事正解して、相手チームから「あ~そうかー!」などと言われたときの気持ちよさがたまらない。
Word Slam
I.ブラント&M.ブラント/コスモス(2016年)
3人以上/12歳以上/45分