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シュピール’19:開幕

10月24日(木)、ドイツ・エッセンにて、世界最大のボードゲームメッセ「シュピール(Spiel)」が開催される。日曜日までの4日間で20万人(前年比+1万人)の参加を見込む。
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36回目を迎え、ボードゲーム・カードゲームメインとしては世界最大のイベント。出展者数も昨年の1150団体から1200団体(53カ国)に増え、新作は昨年の1400タイトルから1500タイトルに増加。会場面積も80000㎡から86000㎡へと拡大し、2006年と比べて2倍になった。この間、出展団体数は倍増していないが、これは面積の大きいブースを取る団体が増えているためである。
新作の急増を受けて今年初めて、新作を試遊できるイベント「プレビューナイト」が行われる。65団体が参加し、開幕前日の18時から25時まで行われる。また金曜日を「教育者の日」として教育におけるボードゲームの可能性を探るフォーラムが開かれ、教師を始めとする教育関係者や専門家が議論を行う。
ほかにも土曜日には図書館など公共施設でのボードゲーム、イランのボードゲーム事情(関係者は入国許可が降りなかったが決行)、ユーチューブやポッドキャスト、ポータルゲームズの20年、ボードゲームは世界をいかに豊かにするかという5つのテーマでパネルディスカッションが開かれる。
革新的なボードゲームを顕彰する「イノシュピール(innoSPIEL)』は3回目。『マジックメイズ』『クールランニングス』に続いて今年選ばれたのは『壁をぬけて』。ツォッホ社の製品で、ゲームボードを回転させ、下にある磁石によって盤上を変化させることができる。メビウスゲームズで取り扱い中。ノミネートは『ディテクティブ(Detective)』『キーフォージ(Keyforge)』。


さらに今回初めての試みとして、4日間にわたってストリーム配信が行われる。専用の会場を用意し、ダイスタワーのT.ヴァーセル氏などが新作を紹介する。撮影で使われる特製ボードゲームテーブル(5000ユーロ相当)はwww.gleam.ioの賞品として提供されることになっている。
最後に、ボードゲーム出版社協会がボードゲーム市場を報告。前年比4%増、5年前と比べると4割増となっており、ファミリーゲーム、大人向けゲームが14%増と高い伸びを見せている。ジャンルとしては脳トレ&論理ゲーム、脱出ゲーム、カードゲーム、ダイスゲーム、ワードゲームが人気で、コンポーネントが豪華な50ユーロ(国内価格7000円)前後の高価なボードゲームもよく売れている。一方キッズゲーム、未就学児向けゲームははやや減少傾向であるという。

Posted in 日本語版リリース

『グレンモアⅡ:クロニクルズ』日本語版、11月28日

Engamesは11月28日、『グレンモアII:クロニクルズ(Glen More II: Chronicles)』を発売する。ゲームデザイン・M.クラマー、イラスト・J.コーテス、2~4人用、12歳以上、90~120分、9900円(税別)。
2010年にアレア(ドイツ)から発売された作品のリメイク。ファンテイルズ社(ドイツ)がキックスターターで資金を募集し、3700人が19万ユーロ(2300万円)を出資して製品化される。
各プレイヤーはスコットランドの一族を率い、中世から19世紀にかけて領地と富を増やす。そのため牧場を作り、ウィスキーの原料となる麦を育て、商品をいろいろな市場に売り、お城などの特別な景観を手中に収めていく。
時間トラックにはタイルが並んでおり、コマが一番後ろにいるプレイヤーが好きなだけコマを進めてタイルを取る。獲得したタイルはコストを支払って自分の領地に並べると、そのタイルと隣接するタイルが稼働し、資源を生み出したり、次にタイルを置ける場所を変えたり、勝利点を得たりできる。
タイルの山がなくなったらラウンド終了で、手持ちのウィスキー樽などを比べて、一番少ない人との差分で得点が入る。4ラウンドの後、金貨や景観でボーナス、領地の大きさでペナルティーを受けて勝敗を決める。
アレア版と比べてタイルが大きくなり、コンポーネントやアートワークも一新。新しいメカニズムとバランス調整を加えている。新しいメカニズムというのは8つの拡張(「クロニクル」)のことで、小舟で領地にある川でレースしたり、時間トラックに中立のコマが登場したりする拡張から、1つか2つを選んで自由に組み合わせることができる。また、人物タイルに投資して勝利点や特殊能力を得られるという追加要素も加わる。
Engamesのサイトで予約するとプロモーション類が付属するほか、限定生産メタルコインやサードパーティー製インサート(別売)のアドオン権も得られる。
Engames:グレンモアII:クロニクルズ