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2021年年明けの新作:ツォッホ

おばけキャッチダイス(Geistesblitz Würfelblitz)
ゲームデザイン・J.ゼメ、イラスト・G.シルヴェーラ、2~8人用、8歳以上、20分。
日本語版として定番化しているパターン認識ゲームのダイス版。5個のダイスを振り、シンボルが2・1・1・1ならば2個出たシンボルの色に対応するダイスを見て、そのダイスのシンボルのコマを取る(下の写真だと最も多く出たシンボルは「ビン」で、ビンは緑なので緑のダイスを見て、「ネズミ」なのでネズミを取る)。2・2・1ならば1個出たシンボルのコマを取る。1・1・1・1・1ならばオバケの色のコマを取る。正解すれば1点のコマを受け取り、不正解ならば正解だった人が1点。全員間違ったらジャックポットになり、次に正解した人がもらう。

甲板上のケンカ(Gezanke auf der Planke)
ゲームデザイン・B.ヴェーバー、イラスト・M.カヴァロティ、2~4人用、6歳以上、30分。
不安定な船の上で海賊たち獲物を奪い合うバランスゲーム。2個のダイスを振って出目の色のうちどちらかを選び、その色の甲板タイルを左右どちらか好きな方向に、その甲板にいる海賊コマの数だけずらす。そしてもう1個のダイス目の色の甲板に自分の海賊コマを端から投入する(そこにいた他の海賊は内側に押し出される)。こうしてバランスを崩した甲板タイルが船から落ちたら、船上のお金マスにいる海賊はお金を獲得できる。甲板タイルが規定回数落ちるか、ストックのお金がなくなったらゲーム終了で、最もお金を多く獲得したプレイヤーが勝利。

風のフクロウ(In Windes Eule)
ゲームデザイン・A.コンノフ&A.パルセフ&A.シュクリャロフ、イラスト・A.ユング、2~4人用、8歳以上、10分。
動物たちをお城や村にどんどん送り込んで魔法ポイントを競うリアルタイムゲーム。各自同じ組み合わせのカードデッキを混ぜ、山札にしておく。一斉にスタートして、自分の山札から1枚ずつめくって場に出す。どこに出してもよいが、ほかのプレイヤーの動向を見る必要がある。誰かが山札を出し終わったら得点計算。お城はカード枚数勝負、港は動物の種類ごとに一番先に出したプレイヤーに得点、森は自分が1枚だけ出した動物の種類、村は最も多い種類の動物が得点になる。村ではネズミが一番多いと誰も得点できなくなるが、ネコがいるとネズミ退治のボーナスがある。3ラウンドの合計で勝負。

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セメタリーセメラリタリー(Cemetery Conqueror)

攻められまくりー

墓石を並べてパターンマッチングとエリアマジョリティーを競うオークションゲーム。有限浪漫からゲームマーケット2020秋に発表された。オールペイ(落札できなくても支払う)による封印入札オークションがゲームの緊張感を高める。

オークションで使うコインカード(1~7金)は、ダイスを2個振って取る。12を出せば1と5と6というように、場札を組み合わせて獲得できる。ゾロ目だと、先着1名でオークションで必ず勝てる「虹コイン」カード。順番にダイスを振ってはコインカードを獲得し、出た目に対応するカードがなくなったらいよいよオークション。

オークションで競るものは、アクションである。墓石を2個置く、ほかの墓石を差し替える、場所を交換するなどのアクションカードがめくられ、手番順に枚数だけ宣言してコインカードを裏にして出す。パスも可能だが、勝っても負けても入札したコインカードは捨て札になる(オールペイ)。

オークション回数はプレイヤー人数分。余ったコインカードは持ち越し。1ラウンドに1回勝てればよいわけだが、オールペイなので僅差で負けたときは厳しい。

さて墓石を置いたとき、指定されたパターンに並んでいると得点が入る。こちらは早いもの勝ちだが、ゲーム終了時に自分だけが得点できるパターンもある。墓地すべてが埋まったらゲーム終了。墓地ごとにエリアマジョリティーの得点も入れて合計点を競う。

アクションがプレイヤーによって欲しくないという場合はあまりないため、「虹コイン」カードの持ち主の動向と、先手プレイヤーの枚数を見て、全力で行くか、パスするかという選択を迫られることになる。1や2のカードを多く持っていて、枚数が多い割には金額は少ないんじゃないかとか、1枚だけだしているのは虹コインなのだろうかとか、ブラフ的なオークションになった。読みがことごとく外れ、攻められっぱなしの圧敗(写真の白キューブ。1個しか残っていない)。

セメタリーセメラレタリー
ゲームデザイン&イラスト・マサノフ
有限浪漫(2020年)
3~4人用/8歳以上/30分