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ボードゲームのメカニクスと社会

(月報司法書士2023年7月号掲載) ゲームメカニクスで実社会を捉えてみる 筆者が翻訳した『ゲームメカニクス大全―ボードゲームに学ぶ「おもしろさ」の仕掛け』(著・G.エンゲルステーン&I.シャレブ/翔泳社)の第2版が発売された。ボードゲームのデザイン方法について203項目に分類・考察したもので、読み…

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夏休み小学生ボードゲーム教室の回し方

日本全国非常に暑い中で夏休みに入り、学童保育は熱中症にならないようエアコンの効いた室内で行われている。そこでボードゲームを遊ぼうということになり、例年よりも多くお声がけ頂いて参上している。 以前「小学生向けボードゲーム教室を頼まれたときの10のポイント」というエッセイを書いたが、子どもの人数やスタッ…

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ボードゲーム作家逝く

(月報司法書士2023年6月号掲載) 代表的なドイツのボードゲーム『カタン』の作者であるクラウス・トイバー氏が4月1日、70歳で逝去した。日本のボードゲーム愛好者は、「『カタン』がなければ今の人生はなかった」などと哀悼と感謝の言葉を次々と表明している。 ボードゲーム展示会でサインに応じるクラウス・ト…

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ドイツ年間ゲーム大賞2023ノミネート作品を比較する

ドイツ年間ゲーム大賞2023の発表と授賞式が、本日18時(日本時間25時)に行われる。今年はたまたま発表前にノミネート3作品を遊ぶことができたので、発表前にそれぞれの特徴を比較し、受賞可能性を考察する。 まずはここ5年の受賞傾向から。 2018年 大賞:アズール ノミネート:ルクソール、ザ・マインド…

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ボードゲームと宗教

(月報司法書士2023年5月号掲載) ポッドキャスト(インターネットラジオ番組)「Board Game Faith(ボードゲーム信者)」にて、「ボードゲームと仏教」について話した。アメリカの牧師さんが運営する番組で、これまでイスラム教徒やユダヤ教徒も出演したことがある。インタビューは英語で行われたが…

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尖ったテーマのボードゲーム

ボードゲームを紹介する一般書籍で問題作・珍品・奇品を紹介することになり、「尖ったテーマ設定のボードゲーム」をツイッターで尋ねてみたところ、多くの推薦を頂いた。 尖ったテーマ設定とは、他に類を見ないような独特のテーマで、プレイすることで特別な経験が得られ、「ボードゲームってこんなもん」という世間一般の…

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東日本大震災とボードゲーム

(月報司法書士2023年4月号掲載) 2011年3月11日の東日本大震災から今年で13年目となり、死者・行方不明者の十三回忌が各地で行われている。この東日本大震災が、実は日本のボードゲームシーンに大きな影響を及ぼしたことはあまり知られていない。ボードゲーム店も被災し、ボードゲームが散乱して売り物にな…

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遺産相続のボードゲーム

(月報司法書士2023年3月号掲載) 司法書士業務のなかに遺産相続に関するものがあるが、今回は相続争いをテーマにしたボードゲームをいくつか紹介しよう。相続できるかもしれない立場になった人間のむき出しの欲望を、当事者の身になってうかがい知ることができる。 ◆遺産相続(Die Erbraffer) ラベ…

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小学生向けボードゲーム教室を頼まれたときの10のポイント

小学校や公民館などから、春休み・夏休みなどイベントでボードゲーム教室を定期的に依頼されるようになって何年にもなる。子どもたちに楽しんでもらうため、気をつけるべき点をまとめてみた。 1.「参加者数÷8」のスタッフ 子どもたちにルール説明をして、ルール通りに遊ばれているか目配りするには1人につき2卓8名…

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ボードゲームにおける「自己の無意識化」

「ボードゲームカフェをテーマにした卒業論文を書く」というので情報を提供した関係で、その卒業論文(非公開)を拝見させて頂いた。北海道大学で文化人類学を学ぶ学生によるもので、札幌のボードゲームカフェ「ゆこる」でのフィールドワークの結果がまとめられている。 ボードゲームカフェでは全く知らない人と相席するこ…