忍者刀(Ninjato)

虎穴に入らずんば虎児を得ず

ときは12世紀日本。源氏と平氏と後白河上皇が三つ巴の勢力争いを繰り広げる中、暗躍する忍者となって屋敷の宝物を盗み、その宝で権力者に取り行って、勝利点を競うアメリカのゲーム。絶体絶命こそチャンスだ。

自分の番にはどでかい手裏剣コマを好きなところに置いてアクションを行う。「手裏剣プレイスメント」などといわれるが、カードを早い者勝ちで取るところ以外は、何人でも入ってよいので、ワーカープレイスメントのようなプレイ感はない。ほしい宝物がある屋敷を狙っていこう。

忍者刀
やりたいことはたくさんあるのに、1ラウンドに置ける手裏剣はたったの3つ

屋敷には護衛がおり、武力で制圧するか、忍びで暗殺するか選ぶことができる。この戦いがゲームの中心だ。武力を選んだら護衛の数字より大きいカード、忍びを選んだら護衛の数字より小さいカードを出して倒す。倒したらその屋敷の一番安い宝物をゲット。

屋敷にはもっと宝物がある。これがほしければ「バンザイ」宣言(笑)すると、次の護衛が出てくる。その護衛も、武力か忍びのうち、前に選んだ方法で倒さなければならない。倒せれば宝物をもらってまた次の護衛にチャレンジ。チャレンジは次の護衛が来る前ならばやめることができ、その時点で手に入れた宝物を持ち帰れる。しかし出てきた護衛を倒せないと、宝物は最初の1つを除き、屋敷に置いて帰らなければならない。手札が徐々になくなっていくチキンレース。バンザイ宣言するかどうか迷う。

護衛カードの中には赤いのがいて、これが出てくると、高い宝物に熟練の護衛がつく。これを倒すのは容易なことではない。そこで予め師範のところに行って、カードの数字を変える忍術を身につけておくのが吉。

さて集めた宝物だが、御所に行って貴族たちにプレゼントすることにより、味方になってもらえる。この貴族たち、「わらわは壺と翡翠を所望す」などとプレゼントを指定してくるから揃えていかなければならない。貴族たちは源氏、平氏、後白河のグループに分けられ、一番多く集めた人が得点計算でポイントを獲得できる。同数の場合は、お年寄りがいる方が得点。カードに書かれている数字は何かと思ったら、年齢だった。「11歳の式部に扇子を3枚贈ろう」「私は34歳の政子に」「妙齢ですなあ」・・・まるで源氏物語の世界のようだ。


年寄りのほうがゲームでは有利だが、若いのも捨てがたい

ポイントマーカーは屋敷に置かれており、宝物が全部取った人が交換できる。せっかく貴族たちを集めていても、屋敷にポイントマーカーがなければ何にもならない。競争しつつ、協力してその勢力のマーカーを出しておきたい。

2人で平氏の勢力を伸ばしたcarlさんが大量得点で1位。その分、後白河は閑古鳥が鳴いて、虚しい勢力争いとなってしまった。東屋で手に入れた風説カードで大量得点したが及ばず。バンザーイ!、バンザーイ!と威勢のいい声で盛り上がった。

Ninjato
D.シュネーク、A.ウェスト作/ズィーマンゲームズ(2011年)
2~4人用/12歳以上/60分
ショップ検索:忍者刀

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