Öデッキは、2008年のオーストリアのボードゲーム祭の訪問者向けに制作された24枚のカードセットである。3000部限定でドイツ語版が作られたが、後に英語版も作られている。作者にはローゼンベルクをはじめ3人のデザイナーがクレジットされている。
テーマは全てオーストリアにちなんだ名物で、このデッキが生まれるもととなったボードゲーム祭(Ö14)、最近スタバに席巻されつつあるというウィーンのコーヒーハウス(Ö13)、名物料理のシュニッツェル(カツレツ)の下ごしらえをするハンマー(Ö18)、作曲家モーツァルト(Ö12)などが登場する。
入手方法はドイツのゲームショップSpiele-Offensiveなどからで2.79ユーロ。ネット通販で入手できる。詳細はこちらを参照のこと(ドイツ語)。あるいはBoardgame Geekに英語版の画像(4枚組)がアップされているので、印刷して切り取り、スリーブに入れれば遊べるだろう。
カードテキストの和訳は以下。
職業カード
Ö01 Großsponsor 大パトロン
ほかのプレイヤーが同種の家畜を2頭以上手に入れるたび、そこから1頭だけ買い取ることができる。羊は食料2、猪は食料3、牛は食料4
Ö02 Aktionskünstler アクションの達人
「小劇場」のアクションを行うたび、自分の好きな家畜を1頭ストックに戻して食料4にすることができる(調理の進歩カードは不要)
Ö03 Therapeut セラピスト
このカードを出したとき、食料2を払えばすぐにもう1枚職業を出せる。ほかのプレイヤーが職業を出すたび、そのプレイヤーに食料1を払えば、出せる限り別の職業を出さなければならなくなる
Ö04 Skilehrer スキー教師
ほかのプレイヤーに子孫ができるたび、そのプレイヤーから食料1を受け取る。支払えなければ物乞いカードを受け取る。自分に子孫ができたらすぐにスキー教師を裏返す。効果はなくなるが、職業には数えられる
Ö05 Liebenswerter Sandler 愛らしいザンドラー君
収穫の食料供給フェイズで食料が全て払った上で足りなくなるたび、受け取る物乞いカードが1枚少なくなる
Ö06 Meinungsmacher 世論誘導者
毎ラウンドのはじめに好きなアクションスペース1つに矢印マーカーを置く。このアクションスペースは全員が1回ずつ使えるようになる(品物が置かれるスペースは除く)。毎ラウンドの最後に矢印マーカーを取り除く
Ö07 Baulöwe 建設の獅子
ほかのプレイヤーが増築するたび、そのプレイヤーに食料1を払えば自分が1部屋だけ増築できる(ただし増築に必要な資材は払うこと)
Ö08 Umweltschützer 環境保護者
進歩カードを出すたび、好きな資材1つを木材1で代用できる
Ö09 Sängerfamilie 歌手の家族
アクションフェイズのときに、自分の家族を好きなだけアクションスペースの代わりにこのカードの上に置ける。置いた数だけボーナス点になる。
Ö10 Walzertänzer ワルツの踊り手
同じボードで隣接(斜めは除く)している2つのアクションスペースに、家族2人を連続して置ける
Ö11 Magnat 大地主
このカードを出したとき、すぐに石材2を受け取る。ゲーム終了時に、手持ちの資材の合計が最も多いプレイヤーは(全員)3点ボーナスを得る
Ö12 Wunderknabe 神童
子孫を得るたび、すぐに木材最大2を払えば、払った木材の数だけボーナス点を得る
進歩カード
Ö13 Kaffeehaus コーヒーハウス
このカードは全員が使えるアクションスペースになる。コーヒーハウスを使うと、使った人と持ち主はそれぞれ食料1を得る(自分で使えば食料2を得る)。ここに置かれた家族は、次のラウンドにスタートプレイヤーより先に置くことができる
Ö14 Spielfest ゲーム祭 職業3
このカードは全員が使えるアクションスペースになる。ゲーム祭を訪れると、食料1を持ち主に払って2点ボーナスを得る(自分で使うこともできる)
Ö15 Bauernball 農家の舞踏会 職業3
このカードを出したとき、食料5を払えば誰でも3点ボーナスを得られる
Ö16 Neutralität 中立 職業2
次のラウンドは、ほかのプレイヤーが全員家族を置いてから自分の家族を置く。その代わり家族の数だけボーナス点を得る
Ö17 Gastarbeiter 出稼ぎ 家族より部屋が多いこと
ゲストマーカーを取り、次のラウンドからゲーム終了まで家族として使うことができる。出稼ぎは、一番新しいラウンドカードのアクションを、ほかの人が使っていても使える。出稼ぎは1部屋を占領し、食料供給では食料2を与えなければならない。
Ö18 Schnitzelklopfer カツレツハンマー 職業2
調理の進歩カードで牛を食料にするたび、牛1頭につき追加で食料1とボーナス1点を得る(ボーナス点は記録しておく)
Ö19 Allgemeine Schulpflicht 義務教育 職業1
子孫を得るたび、食料1を支払えばすぐに職業カードを1枚出せる
Ö20 Notunterkunft 避難小屋 厩1
厩を1件、家族1人分の住まいとして使えるようになる。厩の機能はなくなるが、柵で囲えば通常通り1点になる
Ö21 Weinberg ワイン山
種をまくアクションのたび、このカードに食料を3つまで植えられる。このカードには合計3食料まで植えておける。ここにある職業は小麦のように扱い、畑フェイズで収穫する(このカードは畑に数えない)
Ö22 Seltsame Architektur 珍しい建築物
増築するたび、新しい部屋1つにつき食料2を得る
Ö23 Lederhose 革ズボン 職業3
羊を食料にするたび、羊1頭につき食料1を共通のストックから取ってこのカードに置く。ゲーム終了時に家族の数以上の食料があれば2点ボーナス、家族の数の2倍以上の食料があれば3点ボーナスを得る
Ö24 Steirische Eiche シュタイアーのオーク樹 職業1
食料5を共通のストックから取ってこのカードに置く。毎ラウンドの始めに食料1を共通のストックに返す。ゲーム中1回だけ、このカードにある分の食料を払えば、木材6を得る