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オランダゲーム賞に『キューバ』

先月発表されたオランダゲーム賞のノミネート作品から、一般投票による最終結果が判明した。大賞の座には『キューバ』が輝いた。オランダ語版はザ・ゲームマスター社が手がける。
オランダゲーム賞は選考委員会によるノミネートの後、一般愛好者が投票するという仕組みになっている。今年は565名が投票した。3タイトルまで投票でき、上位から4点、2点、1点として集計する。『キューバ』を1位に挙げた人は186人で、3人に1人の計算になる。
各国で旋風を起こしている『アグリコラ』は、選考対象となる期間から遅れて発売されたため、来年の候補になる。
【オランダゲーム賞2008ノミネート作品】
1位:キューバ(Cuba / M.リーネック、S.シュタドラー)910pt.
2位:イスファハン(Yspahan / S.ポーション)850pt.
3位:ズーロレット(Burgers’ Zoo / M.シャハト)623pt.
4位:リーグ・オブ・シックス(League of Six / V.ズキー)494pt.
5位:順風満帆(Voor de Wind / T.ランズヴォークト)367pt.
6位:テーベの東(Thebes / P.プリンツ)227pt.
7位:ツァール(Tzaar / K.ブルム)217pt.
Nederlandse Spellenprijs:Cuba wint de Nederlandse Spellenprijs 2008

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チョコレート会社(Schoko & Co.)

チョコレートが食べたくなる

チョコレート会社の経営を描いたボードゲーム。1988年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。入札あり、競りありの通好みなゲームだ。

はじめは社員の雇用から始まる。カカオからチョコレートを生産する労働者、契約を取ってくるセールスマン、契約を実行する秘書、収入を受け取る簿記の4種類を、好きなように雇って給料を支払う。私は最小人員でスタートしたが、おとなりのストーンRさんは思い切った人材投資を行った。

「社長、カカオの在庫がありません!」 さて次はカカオの仕入れ。5つの都市から入札で購入する。何マルクで何十トン買うかを用紙に記入。ここで思いっきりケチった私とストーンRさんは全然カカオを手に入れられなかった一方、米出さんとかゆかゆさんはスタートプレイヤーの権利と高値で買い占めた。

カカオを仕入れると、社員が1人につき30トンまでチョコレートにしてくれる。そして契約。次々と出てくるチョコレートの注文を競りで手に入れる。最安値からスタートして、少しずつ値をあげていき、最初に落とした人が受注するという仕組みだ。ここでカカオと買い占めた米出さんとかゆかゆさんが談合。「この契約は降りますから、次お願いします。」競る相手がいなくなると、自動的に最高値で受注できる。大儲けする2人を、指を加えて見ているストーンRさんと私。

この儲けで、次の月はカカオの値段も上がる。ストーンRさんは一か八かの借金をして大きく出たが、差を縮めることはできず、私は人件費が支払えず全員解雇してしまった。そんなわけで明治と森永に大きく差を広げられたまま4月で協議終了。カカオが来ないばかりに開店休業で、社員も自宅待機である。

プレイヤーにゲームバランスが委ねられるとはいえ、慣れないがゆえのミスもあった。1月のカカオ仕入れは、せめて1箇所くらいは高値をつけておくと安全である。2月以降は、負けている人がカカオをたくさん市場供給して、自分の取り分を確保する必要があった。また、相手を妨害する凶悪なカードがあるので、それを使うという手もある。慣れないがゆえにこんな結果になってしまったが、今度はもう少しうまくやれそうな気がする。

Schoko & Co.
G.モネ、Y.ヒルシュフェルト / シュミット(1987年)
2~4人用/12歳以上/120分
絶版・入手難