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11ニムト(11 nimmt!)

じっくり考えてバースト回避
順番に1枚ずつ、手札を場に出す。出し方は前に置かれているカードの数字より+1〜+10まで。+11以上しかなくて出せなかったら場札を引き取って手札に入れる。バーストするたびに場札は1つずつ増え、出せるカードも増える。そして最初に手札を出し切った人の勝ち―。
発売16年、日本語版も発売されている人気カードゲーム『ニムト(6ニムト)』の姉妹編として、今年発売された『11ニムト』はシンプルなバーストゲームである。『ニムト』のような盛り上がりはないが、その分じっくり考えさせる。
『ニムト』は一斉に出すが、『11ニムト』は順番に出すので、その後が読みやすい。バーストしないようにするには、次の手番に自分が出せるような布石を打っておくのがよい。例えば数字が近いカードが続いていれば、下から出す。そうすればほかの人が出さなかった場合、自分がその次を出せる。また、場に似たような数字が複数あるときは、そこに出せるカードを後回しにする。次の手番もそのままになっている確率が高いからだ。
もちろん、この戦略だけではないし、戦略がいつも成功するとは限らない。戦略をいろいろ考えたくなるのは『ニムト』のようだが、手番順があることで先が読みやすく、戦略が実りやすい(『ニムト』の戦略は、じゃんけんの攻略法みたいなものである)。手札の構成と場札の状況を見て、ベストな選択をしたい。
残り2枚になったところでバーストし、取った札を覚えられてしまった。でもその札を先に出し、もう1枚はどうにも防ぎようがなくなって勝利。上記のような戦略が奏功したのが嬉しい。箱の基調である水色のイメージ通り、クールなゲーム。『ニムト』と比べて盛り上がらないというのは、欠点ではない。
11 nimmt!
W.クラマー/アミーゴ(2010年)
2〜7人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズ:11ニムト

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入手難ゲームの紹介

ボードゲームは絶版になるのが早い。また絶版でなくとも、未輸入だったり、輸入ゲームの場合どのショップも品切れで再入荷未定だったりすることも多い。年間500タイトルという新作が出るのだから仕方がないことだが、明らかに絶版で入手難のゲームを紹介するときは、少なくとも「オススメです」「遊んでほしい」というような推薦文句は書かないことにしている。
推薦文句を書かなくとも、入手難ゲームの紹介自体を快く思わない人もいるだろう。それだけなら読むほうの僻みとも取れるだろうが、さらに「オススメ!」なんて書いたら、その言葉を信じてほうぼう探し回り、結局見つからなくて落胆する人に申し訳ない。
歴史的に重要な作品が入手難になっていることは多いし、執筆時点では入手しやすくとも、すぐ後に入手難になることだってざらにある。それに長らく入手難だったゲームが突然か再版されることもあるだろう。だから紹介自体はかまわない。でも、少なくとも執筆時点で入手難であることが分かっているならば、お薦めまではしない。
それでも入手難ゲームがほしい方は、ネットオークション、ボードゲームギークのリスト、5月のゲームマーケット、エッセン国際ゲーム祭の中古屋さんなどで探してみるとよいだろう。
入手難易度の目安。当サイトでは◎か○ならオススメ可。△か×なら不可。
◎国内ショップで販売されている
○国内ショップで品切れだが、新作で人気があるため再入荷が見込まれる。あるいは発売準備中である
△国内ショップで品切れが続いているが、海外のショップではまだ販売されている
×海外ショップでも品切れで、再入荷しそうにない。メーカーのリストにない(絶版)。ただし有名な作品なのでオークションや中古市場ではよく見かける
××BGGマーケットなどでも滅多に入手できない激レアもの