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自宅ゲーム会

日曜日に今月2回目となる自宅ゲーム会を開き、tomokさん、くさのまさん、Psy+さんにお越しいただく。2月はこのほかに秋葉原ゲーム会と市民講座もあり、20タイトル遊ぶことができた。いつも遠くからいらっしゃるゲーム仲間の方々に感謝。
遊んだゲームは以下の通りで個別のレビューは後日の予定。このほかに、さとーさんの新作トリックテイキングの試作品を遊んだが好感触だった。
モンド(Mondo)
シャフトが今年のニュルンベルクで発表した地球創成のタイル配置ゲーム。付属のタイマーをセットして、7分間に同時プレイで絵が合うようにタイルを並べる。初級・中級・上級とレベルが上がるにつれて得点(失点)パターンが増え、時間が短くなる。得意不得意のはっきり分かれるゲームで、トップにつくハンデをものともせずくさのまさんの1位。
トレーダー(Trader)
知られざる名作『コンビット』(2001年)をフランスのカクテルゲームズがリメイク。場に並んだカードを買って、2枚の掛け算で売って儲けるカードゲーム。短時間ながら厳しい資金繰りと、買わせたくないカードに置く市場封鎖カードで、先の先まで考えなければならない。最高の儲けが出る5×6を何とかものにしたものの、くさのまさんが安定した売り買いで1位。
明王朝(Ming Dynastie)
ハンス・イム・グリュック社の作品ながら、今ひとつ話題になっていない陣取りゲーム。数少ない移動で諸国を漫遊し、一族のコマを置いてチップを集める。かつてはドイツゲームの王道だったエリアマジョリティも、近年はすっかりなりを潜め、かえって新鮮に感じられた。じっくり考えるゲームで3時間くらいかかったが、終盤になるほど楽しさが増す。選択と集中で中盤に抜けだした私が逃げきり1位。
投げ縄名人ラリー(Larry Lasso)
サイコロで出た目のコマに縄を投げてつかまえ、自分の陣地に引っ張ってくるアクションゲーム。なかなか縄がかからず、大人が遊んでもエキサイティングである。投げ方を誤った私以外は順調に得点を重ね、終盤に調子を上げて頭ひとつ抜け出たtomokさんが優勝。
カタンの開拓者たち新カードゲーム(Die Siedler von Catan: Das schnelle Kartenspiel)
先日レビューしたカードゲームを4人で。騎士と街道は持っている人から持っていない人へどんどん流れていくので、序盤で調子がよくても必ず失速し、いい勝負にもつれこむ。騎士3枚で磐石だったtomokさんがあと1点というところで騎士や街道を失い、2周足踏みする間、怒涛の追い上げでPsy+さんが逆転優勝。今回も30分では終わらなかったが、その分遊びごたえがあった。
くさのまのボードゲーム&その他日記:一期一会ゲーム会(11−2−27)

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ビーンストーク(Beanstalk)

落として揃えて建てて

『ぷよぷよ』のような落ち物パズルをもとにした建設ゲーム。昨年のゲームマーケットに『テラフォーマー』で注目を浴びた寺島由人氏が、秋のテーブルゲームフェスティバルに発表した作品である。カードゲームが多い同人ゲーム界において、デビューした年にボードゲームを2タイトルも発表したことから、急激に注目されている。落ち物パズルを建設ゲームにしてしまう発想がすごい。
舞台は地球上のある島。宇宙からの貿易品が落ちてくる軌道エレベータ、ビーンストークがある。ビーンストークでは、落ちてくる商品タイルが4つつながると、各プレイヤーに分配される。商品はそのまま得点にしてもよいが、さらに建物を作ればその効果でゲームを有利にすすめることができるだろう。
手番にはランダムに商品タイルを2枚取り、縦につなげてビーンストークの上から落とす。同じ商品が4枚つながると分配。建物の効果によって取れる枚数が異なり、なくなり次第終了なので全く取れないことも。ビーンストークに残った商品は下に詰めるので、いわゆる連鎖も起こる。分配が起こっても商品をもらえなさそうなときは、わざとタイルを離して置く。
そのあとで建設。コストとなる商品を支払って、建物タイルを取る。以降、取れる商品が増えたり、エレベータや捨て札から取れるようになったり、タイルを交換できるようになったり、得点パターンが増えたりする。建物の種類は17種類。出てくる順番や組み合わせによって戦略も変わるが、建物自体は全く得点にならない。後半になると、建てるか商品を貯めるかが悩ましい。
補充する商品がなくなるか、建物タイルがなくなるか、商品タイルがエレベータの一番上までいったらゲーム終了。この3つの終了条件は、商品集めまくりか、建物建てまくりか、お互い邪魔しまくりかという全く別の展開を生む。最後は、商品4種類1セットで1点、寺院という建物があれば、黄色の商品3枚で1点で、合計点数の多い人が勝ち。
手に入る商品は建物によって決まり、また建設で使ってしまうので、4種類集めることが難しい。どうしても偏ってしまうものを、建物の効果で多種類にできるかがカギ。鴉さんがどの商品でも取れる研究所でリードし、そのまま黄色のタイルを2枚取れるバイオ農場と、黄色のタイルが得点になる寺院のコンボで1位。私は青の商品を2枚にできるナノマシン工場で商品を増やしたが、偏りを解消できなかった。
商品分配を起こすべきか、建物を建てるべきかなど、考えることが結構あって重めだが、建物が増えてできることが多くなっていくのが楽しい。オリジナリティあふれるシステムが印象的な作品である。『テラフォーマー』と共に、海外進出も狙ってほしい。
Beanstalk
寺島由人/遊星からのフリーキック(2010年)
2〜4人用/8歳以上/30分
遊星からのフリーキック:ビーンストーク