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リサイクル(Lixo?)

ごみ処理法の理想
リサイクル
競りでごみをリサイクルするカードゲーム。『ヴィンテージ』をリリースしたポルトガルのメサ・ボードゲームズから発売された。タイトルはポルトガル語で「ごみ」の意味。
毎ラウンド、コンテナカードが1枚めくられる。コンテナはプラスチック+金属(黄色)、古紙(青)、ガラス(緑)、電池(赤)、燃えるゴミ(灰色)の5色。これを、手札のゴミカードで競る。コンテナカードに対応する色のゴミカードしか出せないが、1枚で2色かねるゴミカードもある。好きな枚数だけ自分の前に出して競り、一番多く出した人がリサイクル成功。ゴミカードを捨ててコンテナカードを手に入れる。
競りの特色は3点。1つは競り負けたとき、リサイクル失敗となって出していたゴミカードが全て失点になってしまうこと。2つ目は、パスをしてもまた復帰できること。3つ目は、終了時に残った手札も全て失点になること。この3つのルールで、お互いの顔色を伺いあう心理戦とブラフのゲームになる。
出すからにはいっぱい出して勝ちたい。でもほかの人がもっと出しそうなら早めに降りて次のチャンスにかけたい。あの人は手札が結構あるけど、赤は何枚くらいあるんだろう? さっき赤の競りをしたときは最初から降りてたな……。
枚数が少ないと思ったら早めに降りるのも手だ。何人かが激しく競り合ってたくさんカードを出してくれれば、次に同じ色が出たとき確実に競り落とせるだろう。ただし同じことを考えている人がいなければの話。本当に持っていないのか、持っていないふりをしているのか、よく見極めなければならない。
ゲームを盛り上げるのが山札に何枚か入っているストップカード。これが山札から出たときだけ、全員手札を5枚ずつ補充する。それ以外に補充はない。自分だけ手札が多くて競り落とすチャンスだと思っていたら、ストップカードが出て補充されてしまうことも。
ゴミ問題を考える教育ゲームだというが、教育ゲームに特有のゲームとしてのつまらなさは全くないどころか、近年稀に見る競りゲームの傑作の域に達している。
Lixo?
G.ドーレイ/メサボードゲームズ(2011年)
2〜6人用/6歳上/20分
テンデイズゲームズより発売予定
テンデイズラジオ:第40回「エッセンお土産話スペシャル」

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ラック・オブ・ザ・ドロー(Luck of the Draw)

奇抜な絵で運試し

与えられたお題に奇抜な柄を描いて、後から発表される審査基準で1位を目指すお絵描きゲーム。審査基準が後から発表されるというのがポイントで、どんな風に描いたらいいか分からず、とにかくインパクトを狙ってヘンな絵が続出する。アメリカのゲームライト社から発売された。
最初に「時計」「万里の長城」「幸福」などのお題が与えられ、各自絵を描く。描き終わったら、誰が描いたか分からないように混ぜて並べる。ここでいよいよ、審査基準発表。「最もロールシャッハテストっぽい」「最も悲しい」などの審査基準が発表される。
この基準を見て、自分の主観で投票する。最多投票が得点。同じ絵に対して複数の審査基準で投票を行うので、うまくいけば1枚の絵で何点も取れるかもしれない。こうして規定点を集めた人が勝つ。
はじめは写実的に書いていたみんなも、やがてデフォルメしてインパクトをもたせたほうが投票してもらいやすいことに気づく。しかし実直に可笑しい絵を描くtomokさんを超えることはできなかった。不思議と、どんな審査基準にも選ばれ圧倒的な勝利。『イラスト募集中』以上に、絵の上手い下手は本当に関係ない。
Luck of the Draw
D.スコット/ゲームライト(2006年)
4〜8人用/10歳以上/30分
ゲームストアバネスト:ラック・オブ・ザ・ドロー 絵画の成果