購入するボードゲームを選ぶ10の方法
昨日は漠然とした中から、面白そうなゲームをピックアップする方法を紹介した。今度は、いくつかの気になるタイトルの中からさらに絞り込んで、実際にどれを購入するか選ぶ方法を考える。
1.国内在庫はあるか
欲しいゲームでも、入手できなくては意味がない。まずはアマゾンやショップ検索で国内在庫の有無を確認しよう。国内で入手できない場合は中古市場やネットオークションで探すか、個人輸入を試みることになるが、サイクルの早い昨今は海外でも見つからないことがある。まず入手できるかによって相当絞り込まれるはずだ。これと共に、各ショップが用意しているゲームの概要説明にもよく目を通しておく。
2.レビューサイト検索
レビューサイト検索にゲーム名を入れれば、紹介しているサイトがいくつか出てくる。これを見て、実際にどのようなゲームか、自分たちに合いそうかを調べよう。
3.play:gameでの評価
日本語で読めるボードゲームデータベースplay:gameでは、ユーザーが10段階評価を行なっており、その平均や評価コメントを見るのも参考になる。ただし評価数が少なくて偏っていることもあるので、鵜呑みにしないほうがよい。
play:game:ゲーム検索
4.BoardGameGeekでの評価
世界最大のボードゲームデータベースBoardGameGeekでも、ユーザーが10段階評価を行なっている。原題で検索して、個別のタイトルを表示させると、評価の平均と順位が各ゲームの右上の欄に表示されている。評価者は非常に多いが、アメリカのヘビーゲーマーが主であるため、ゲーマーズゲーム・長時間ゲームの評価が高くなりやすく、ライト~ミドルゲームの評価はあまり当てにならない。
BoardGameGeek
5.spielboxでの評価
ドイツのボードゲーム専門誌spielboxでは、新作のレビューとともに複数の評者の10段階評価が掲載されている。ドイツのボードゲームジャーナリストたちの評価は出版社やデザイナーへの遠慮がなく、それゆえ信頼性が高い。英語版もあるので興味があったら定期購読してみてはいかが。
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6.価格で絞る
予算が限られている以上、価格も重要な要素である。ゲームの面白さと価格を天秤にかけたときに、自ずと絞られてくるだろう。通販ならショッピングカートに片っ端から入れて、総額を見ながら1つ1つ削除していくという方法もある。
7.実際遊ばせてもらう
近くにサークルやプレイスペースがあれば、リクエストして遊ばせてもらうのが一番である。そこで繰り返し遊ぶに値すると思えば購入を検討してもよいし、一度遊んで満足ということであれば候補から外してもよい。当然のことながら同じゲームでもメンバーによって雰囲気が変わる。楽しかったと思って買ってもほかで遊んだら今ひとつであることもあれば、その逆もあるので、想像力を駆使して検討しよう。
8.ゲーム仲間の口コミ
実際遊ぶことがかなわなくても、いつも一緒にボードゲームを遊んでいる仲間や知り合いの中に、そのゲームを遊んでいる人がいれば感想をきくのがよい。正直なところどうだったか、自分にオススメかどうかという生の声は役に立つだろう。
9.ショップで相談
ショップの店長・店員は物知り。「○○っていうゲームが気になっているんですが、どうでしょうか」「○○と△△でどちらを買おうか迷っているんですが、どちらがオススメですか」と尋ねれば、売れ行きやオススメかどうかを教えてくれるだろう。そのショップで取り扱われていない場合でも、前に取り扱っていたり、これから取り扱うかもしれなかったりするから思い切ってきいてみよう。
10.実際に遊ぶかどうか
どんなに面白いゲームでも、自分のプレイ環境に合わなくて出番がなければ宝の持ち腐れ。多人数で軽いゲームを数多く回すところに、2~4人のゲーマーズゲームを用意してもなかなか遊ばれないだろう。これを考えたときに候補から除外されるゲームは相当あるはずだ。所要時間、プレイ可能人数、難易度(=対象年齢)は、上記のデータベースで確認できる。
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面白いボードゲームを探し出す10の方法
来月まで投票が行われている日本ボードゲーム大賞。新作リストに挙がっているのは235タイトルにのぼる。これは一般発売(複数店舗で取り扱われた)されたものに限っての話で、単独店の独自輸入ゲーム、ゲームマーケットで少数販売された同人ゲームを含めれば、300~400タイトルになる。世界のボードゲーム市場ではさらに多くの新作がリリースされており、さらに過去にリリースされた作品も含めれば、一生、毎日遊び続けても全く追いつかない数になる。
そのような中、何を頼りにしてボードゲームを選ぶかがより重要になってきている。もしかして面白いゲームを見逃しているのではないか、逆に自分に合わないゲームに手を出してしまったのではないかという心配は誰にでもあるだろう。そこでボードゲームの探し方を紹介しよう。
まずは漠然としたところから面白そうだなと思うタイトルを見つけるところから。次のような調べ方が考えられる。
1.ショップの入荷情報を見る
多くの国内ショップでは、入荷案内メールサービスを行なっている。メールアドレスを登録しておけば、ゲームの概要説明つきで入荷案内が送られてくるだろう。ここから気になるゲームを見つければ、入手も容易である。入荷案内メールが迷惑メールフォルダに入っていないかときどきチェックするのも忘れずに。入荷情報をブログでお知らせしているショップもあるので、そちらもチェックしておきたい。
メビウスゲームズ:e-mailによる入荷案内
ゲームストア・バネスト:会員登録
テンデイズゲームズ:メールサービス参加
ジョイゲームズ:メールマガジン登録
ゲームフィールド:会員登録
2.ボードゲーム賞の受賞作品をチェックする
国内外で評価の高い作品は、必ずボードゲーム賞にノミネートされたり、受賞したりする。個人的に合う合わないはともかく、水準以上の作品であることは間違いない。特に、複数のボードゲーム賞で取り上げられた作品はチェックしておこう。受賞ニュースは当サイトで取り上げているほか、賞ごとにまとめているサイトもある。
世界のボードゲーム賞
3.ニュースサイトのリリース情報を見る
日本語版のリリース情報は、当サイトでできる限り全て取り上げるようにしている。日本語版が出るということは、それなりに売れる見込みがあってのことだろうから、その中から選ぶのも確実な方法といえるだろう。これを見て、気になったタイトルをチェックしておく。発表から発売までは時間がかかるので忘れないように注意したい。海外のリリース情報は、次のサイトが詳しい(英語)。
BoardGameGeek News
4.レビューサイトを定期巡回する
実際に遊んだレポートほど役立つものはない。はてなアンテナなどのサービスを使って、レビューサイトやショップのブログを訪れよう。レビューサイトによって得意なジャンルが違うので、自分が好きなジャンルを多く紹介するサイトをお気に入りに登録しておくのもよい。
Table Games in the Worldアンテナ
5.データベースで検索
国内ボードゲームデータベースのplay:gameではテーマや人数で検索する機能がある。発売年、プレイ時間、プレイ人数など、自分の好みを入力して検索すれば、その条件に合ったゲームが出てくる。
play:game:ゲーム詳細検索
6.2ちゃんねるで尋ねる
匿名掲示板の2ちゃんねるには、オススメをボードゲームを尋ねる質問テンプレートがある。一緒に遊ぶメンバーの人数や年齢、予算、好みのジャンル、メンバーのゲーム経験などを記入の上、尋ねると親切に教えてもらえるだろう。匿名ゆえ荒れることもあるので、過去の書き込みをよく読んでから書き込むことを勧める。
2ちゃんねる:ボードゲーム・カードゲーム総合
7.ツイッターでよく言及されるタイトルを調べる
ツイッターでボードゲーム愛好者をフォローしておくと、今の旬が分かるかもしれない。遊んだゲーム名や簡単な感想をつぶやいている人をチェックしよう。ボードゲーム愛好者は、ハッシュタグ「#ボードゲーム」「#boardgamejp」などで検索すれば探せる。
8.ショップに行く
百聞は一見にしかず。近くにあれば、実際に足を運んで現物を見るのがよい。専門店であれば、店長や店員さんが相談に乗ってくれる。最近の売れ筋だけでなく、自分の好みを伝えればコーディネートも。このときも、漠然と「面白いゲームありませんか」と聞かずに、「5,6人で軽く盛り上がれるゲームを探しているんですけど」というように具体的に聞くのがベター。
9.サークルで生の声をきく
近くにサークルがあれば、そこで話を聞いたり実際に遊んだりして生の情報を集めるのが一番だ。自分へのオススメを聞くもいいが、その人その人の個人的な最近のお気に入りを尋ねると、気になるタイトルが出てきやすい。
10.専門誌・書籍を読む
『ボードゲームナビ』『アメージングテーブルゲーム』『ボードゲームカタログ』『ドイツゲームでしょう!』などのボードゲーム専門誌・書籍に目を通すのも、新しい発見があってよい。あまり興味がなかったジャンルでも、写真を見たり説明を読んだりしているうちに興味が喚起されることもあるだろう。
このようにして、気になったタイトルを探し出すが、それでもいっぱいありすぎて(調べれば調べるほど増えるかも)途方に暮れることと思う。今度はその中からどれを購入するかを考える(つづく)。
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