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『マンション・オブ・マッドネス:禁断の錬金術』日本語版、3月22日発売

アークライトは3月22日、クトゥルフ神話のボードゲーム『マンション・オブ・マッドネス』の拡張セット『禁断の錬金術(Forbidden Alchemy)』日本語版を発売する。2~5人用、14歳以上、120~180分、4200円。プレイするには『マンション・オブ・マッドネス』本体が必要となる。
昨年7月に日本語版が発売された『野生の呼び声』に続く7番目の拡張セット。「クトゥルフ神話」の登場人物である死体蘇生者・ハーバート・ウェストが登場。彼を中心とした恐怖のシナリオに加えて、さまざまな時代が交錯する時空を超えたシナリオや、隕石から発見された奇怪な物質を巡るシナリオと、バラエティーに富んだ3種類のシナリオを収録した。
さらに、今作では新しい判定方法として「化学パズル」が導入され、プレイヤーに新たな楽しみを提案するほか、ほかの拡張とも組み合わせられる新しい探索者、新しいトラウマカード・神話カード・戦闘カードも入っている。
アークライトゲームズ:マンション・オブ・マッドネス拡張セット:禁断の錬金術 完全日本語版
マンション・オブ・マッドネス:禁断の錬金術(コンポーネント)

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日本では1年に500タイトル以上の新作が発売されている

昨日の記事では世界で1年に1000タイトル以上の新作が発売されていることを見た。その中には、エッセン・シュピールにヤポンブランドなどがもちこんだ日本の作品も含まれている。海外からも注目される日本のボードゲームが増えている状況である。それでは、日本の新作タイトル数はどれくらいあるだろうか。
資料は日本ボードゲーム大賞(NPOゆうもあ主催)の新作リスト。こちらもドイツ年度に合わせて、前年の秋から当年の夏までを1年としているので、前のエントリーとあわせて見ることができる(ただしこのリストでは拡張セットを含めていないので、拡張も加えれば数はもっと増える)。新作リストでは、国産・日本語版+多言語版・訳つき輸入版を分けており、その内訳を見るのも面白い(内訳がなかった2008年、2009年については独自に調査)。
さらに、当サイトで毎回行っている新作評価アンケートをもとに、ゲームマーケットの新作タイトル数も加えた。こちらも国産ではあるが、当日会場で売り切られ、一般発売されない同人作品が多くの割合を占めるため、日本ボードゲーム大賞のリストとの重複は限定的である。
これらを足し合わせると、この5年、右肩上がりで増え続け、昨年は500タイトル以上の新作ボードゲームが日本で発売されたことが分かる。うち6割がゲームマーケットで発売された新作であり、輸入ゲームより同人ゲームが注目されるのも自然なことといえよう。そして世界で発売された作品のうち、日本に輸入された作品の割合は例年約20%。とても1人では遊びきれない数ではあるが、それでも約8割は日本で一般発売されないままとなっている。

注目は日本語版・多言語版のリリースで、2008年は8タイトルしかなかったのが、2013年には52タイトルまで増加した。6倍以上の伸びである。「日本語版ブーム」といわれた2010年は確かに前年の14タイトルから2倍以上の30タイトルに増えているが、そこから3年連続で30タイトルをキープし、さらにもう一段増えたのはものすごい。2014年も既に半年で30タイトル近くがリリースされており、昨年並みの水準になることは間違いなさそうだ。
日本語版・多言語版の伸びに対応して、訳つき輸入版が減少しているが、これは切り替えの結果であると見られる。従来はあまり売れる見込みがなく、訳つき輸入版が多かったところが、最近は売れる見込みが立って日本語版・多言語版を注文するようになったためであろう。それだけ日本人ユーザーが増えていることを伺わせる。
世界と比べて急激な新作の増加率と呼応しているのが、ゲームマーケットの参加者数・出展者数である。東京で行われている年2回のゲームマーケットの合計を集計したところ、次のようなグラフとなった(ゲームマーケットが年1回だった2010年までは、ゲームマーケットの前身であるテーブルゲームフェスティバルの参加者数・出展者数を加えてある)。
昨年と2008年を比べると、日本で発売される新作タイトル数は2.7倍、ゲームマーケットの出展者数は3.4倍、参加者数は5.4倍となっている。世界で発売された新作タイトル数は1.2倍だったことと考え合わせると驚異的な伸びである。日本は今、ボードゲームの新興国となっている。