シュピール’23:1日目にプレイした新作
4年ぶりのシュピール1日目。10時のオープンから19時まで、飲まず食わず、ほぼぶっ通しで気になっていた作品をプレイした。
ティペラリー(Tipperary / G.ブルクハルト / ルックアウトゲームズ)
ルーレットで指示された2枚のタイルから1枚を選んで自分のボードに配置。ウィスキー醸造所に畑が隣接すると樽ポイントが進み、廃墟が1列に3マス並ぶと塔(空きマスを埋める)が手に入り、湿地が2マスつながると1マスタイルが手に入る。正方形になったマス数、つながった羊の数などで得点。
タイルの形が一枚一枚独特で、なかなか思うように組み合わせられずもどかしい。
タングラム・シティ(Tangram City / U.ローゼンベルク / コーリアボードゲームズ)
カードで指示された形のタイルを全員配置し、1ラウンドごとに隙間なく作った長方形の広さで得点。ゲーム終了時には、緑のマスと赤のマスの差分が少ないほど得点。
どのタイルが配置されるかは、手番によって事前にわからないことがありドラマを生み出している。タングラム状のタイルをうまく組み合わせられると気持ちいい。
テラ・ピラミデス(Terra Pyramides / M.キースリング&W.クラマー / コーリア・ボードゲームズ)
引いたタイルを配置して、そこから一直線上にあるワーカー、石、コインを獲得。ワーカーはつながっているピラミッドに移動させ、3人揃ったら石を払ってピラミッドを上げる。ピラミッドは下の段から積み重ねられていって、頂上までできれば高得点だが、必要な石の数も増えていく。
一度取り組み始めたピラミッドはもう奪われないので、ほどよいインタラクションでじっくり建設に取り組める。
マルディヴィア(Maldivia / R.フラガ / ツォッホ)
移動方向をプロットして順番にオープンし、船をその方向にいくつでも進め、魚を捕る。それから端まで行ってカードに指定された魚をおろし得点。プロットの中に「霧」があり、上下左右のいずれかの端を折ることができる。折られたところにいた船は魚を1匹失い、これによって他のプレイヤーの計画を台無しにしたりもできる。
2人だと結構先が読めるが、人数が多いほど計画通りに行かなくなってパーティーゲームになりそう。
アイスクール・ウィザード(Icecool Wizards / B.ゴメス / ブレインゲームズ)
定番キッズおはじきゲームの新作。カードの上を通過するとそのカードがもらえ、セットを作って部屋の隅にある試験カードを獲得する。他のペンギンにぶつけるとカードを交換でき、セットを揃えやすくなる。部屋は3つで狭くなった。
ナイスショットで一気にカードを集めて試験を達成できると気持ちいい。
おいしい溶岩(Lecker Lava / S.ヴァーグナー / ドライマギア)
8つの穴から溶岩ディスクを入れて、自分のドラゴンがいる穴から落ちるようにするコイン落とし。ボードの下が絶妙にできていて、どこから落ちるかわかりにくいが、ある程度予想できるので、そこでドラゴンを待ち構える。
溶岩は得点が高いものからマイナスになるもの(色分け)まであって、次に出てくるものが小さな窓から見える。高得点の溶岩狙いで口を開けて待っていて、なかなか落ちてこないことも。
ラブホテル・マネージャー(Love Hotel Manager / ヘルトベルクス)
『指詰め』など日本のアンダーグラウンドをテーマにしたボードゲームの最新作は、ラブホテルを1階から5階まで掃除するというカードゲーム。次の階のカードを出せれば得点だが、途中でカード補充ができなくなると、出せない時点で脱落となる。
ヘルトベルクスのハバーマス氏は奥さんが日本人で知り合いだった。将来鹿児島に移住したいという。
シュピール’23:ドイツゲーム賞授賞式&プレビュー
シュピール会期前日の水曜日には、恒例の記者会見が行われた後、新作のプレビューが行われた。希望する出展者が有料で新作を展示し、記者に紹介する。
はじめにドイツゲーム賞の授賞式が行われた。コロナ前は夜に夕食会を兼ねて行われていたが、今回はいたって簡単で、デザイナーもほとんど出席しておらず、出版社の代表がトロフィーを受け取った。
今年のドイツゲーム賞1位は『プラネット・アンノウン』、2位は『ドーフロマンティック』、3位は『ヒート』。ベストキッズゲームは『ミステリウム・キッズ』である。『プラネット・アンノウン』はもともとアダムズアップルゲームズ(アメリカ)のゲームで、ドイツ語はストローマンゲームズが手掛けている。日本語版はEngamesから発売予定。回転台のギミックが特徴の大箱ゲームだ。
新作プレビューは会場が狭いのか、出展者が多いのか最初は非常に混雑していたが、2~3時間くらいかけてゆっくりとチェックすることができた。
日本からも多くの出展者がプレビューに参加していた。
ヤポンブランドの法被を着た秋山さんと、モグラゲームズのウンコマン(テリテリマンではない)
プレビューが終わってからは会場を一巡。ディーププリントゲームズのブースにP.エッガート氏の知り合いが集まっていて、再会を喜びつつビールをごちそうになった。