財宝争奪カードゲーム『てのひらダンジョン』12月9日発売
Studio GGがゲームマーケット2021秋に発表した『きけんなさいくつ』をリメイク。冒険者をダンジョンに送り出し、より多くの報酬を持ち帰ることを目指す。
各自2枚の冒険者カードが配られ、1枚を選んでスタート。手番には場の冒険者カードを1枚を手札に加え、1枚プレイする。その効果によって、ダンジョンカードから財宝を獲得したり、他プレイヤーを邪魔したりする。
18人のキュートで現代風な冒険者たちのイラストも見どころ。手軽ながら白熱したお宝争奪戦が繰り広げられる手軽なカードゲームだ。
内容物:冒険者カード 18枚、ダンジョンカード 36枚
ファイブタワーズ(5 Towers)
欲しくないカードも取るかどうか
場に並んだカードを1周オークションで獲得して降順で高い塔を作るカードゲーム。エッセン・シュピールでディーププリントゲームズ(ドイツ)が発表した新作で、スカウトアクションでは6位につけている(スカウトアクションの中間結果を見て会場で購入してきた)。
場に5枚のカードが並び、スタートプレイヤーから「このうち何枚取るか」をビッドする。1周で一番多い枚数を言ったプレイヤーが、その枚数だけカードを取って自分の前に並べる。
カードは5色あり、色別・降順に並べていかなければならないルール(ただし「8」の上には9以上を置いてもよく、「9」は9以下の上に置ける)。そのため、カードを並べるに従って大きいビッドがだんだん言いにくくなる。カードのめくり運も大きいが、序盤からカードを獲得してじっくり育てていく手と、後半になって他のプレイヤーが大きい数字がいらなくなってから一気に育てる手がある。
取られなかったカードは流れ、山札2回切れでゲーム終了。カード枚数が点数になるが、一番上に「0」を置いた塔は2倍、一番高い塔(複数ある場合はそのうち1つ)はその枚数だけボーナスがつく。合計得点の最も高い人が勝者。
めくり運で手なりにビッドしていくゲームかと思いきや、「カードを引き取る前に塔を1枚崩せる」というルールが効いている。絶対欲しいカードがあって、余計にビッドして要らないカードも引き取るという場面があるからだ。崩したカードは終了時に1枚目マイナス1点、2枚目マイナス2点……と累積していくが、それを補って余りあるカードが出れば、崩すのもやぶさかではない。ただし中盤では将来性に賭ける状況もあり、崩してもその後得点が思ったほど増えないかもしれない。
あとゲームに慣れてくると「8」「9」「0」のカウンティングも意識されてきて、「あと1枚あるはず!」と攻めたり諦めたりといった駆け引きも生まれる。手軽に遊べるのに考えどころもしっかりあるカードゲームだ。イラストにカービィ・トトロ・パックンフラワー・アラジン・くまのプーさんなどが描かれているのも楽しいが、日本語版が出るとしたら権利関係で苦労しそう。
5 Towers
ゲームデザイン:K.ラップ/イラスト:A.ヘラー
ディーププリントゲームズ(2023年)
2~5人用/7歳以上/15~30分