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ハンズ(Hands)

必死になっているのを嗤う
ハンズ
カードに書かれた手のサインを作って、ペアを探すリアルタイムアクションゲーム。ホワイトゴブリンゲームズ(オランダ)の缶入り作品である。時折出てくる「ダブルハンド」が不思議な間を生み出し、大笑いして遊んだ。
手札には、片手でできるサインがイラストになっている。グーだったり、チョキだったり、サムズアップだったり、OKだったり。一斉にスタートしたら、カードを見て、自分の手でそのサインを作り、ほかの人に見せる。それを見たほかの人が、同じサインのカードを出してきたらペア成立で得点。それぞれカードを自分の前に出して補充する。
しばらくしてみて誰も反応しないとなると、誰も持っていないカードかもしれない。ほかのカードのサインに変えたり、カードを山札の下に入れて引き直したりするのは全くの自由。でもその間にほかのプレイヤーはどんどんペアを成立させていくだろう。乗り遅れるな!
さて、カードの中に黄色のダブルハンドがあり、これは両手でサインを作らなければならない。そして誰かがこのサインを作ったら、全員が同じサインを作らなければならないのだ。一番遅かった人がダブルハンドカードを受け取り、最後に失点になる。
カードを見たり、となりの人にサインを送るのに必死で、ダブルハンドが出ているのに気づかない人もいる。ダブルハンドが来たら、さりげなくそのサインをして、みんなが気付くまで観察しているのがたまらなく楽しい。誰かがダブルハンドを出さないか、たえず全員を見回しておかなければならないので、ますます忙しくなる。
カードが補充できなくなったらゲーム終了で、得失点を計算し、最も多い人の勝ち。
6人で10分ほど。ひんぱんにダブルハンドが出てくるので、そのたびに皆で大笑い。みんなが揃って変なダブルハンドのポーズをするのもおかしかった。
Hands
C.ヴァンデン・バルク/ホワイトゴブリンゲームズ(2015年)
3-8人用/8歳以上/20分
国内未発売

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エイト・エピックス(Eight Epics)

もう無理だと何度も思った

サイコロ8個を全部1の目にする、サイコロ8個の出目の合計を10以下にするといった厳しい条件を、キャラクターの能力を駆使して達成していく協力ゲーム。『ラブレター』のカナイ製作所がゲームマーケット2015春に発表した作品で、カードはたったの16枚しか使わないが、その組み合わせと順番によって多様な展開が楽しめる。
各プレイヤーに1枚ずつキャラクターカードを渡し、お互いの能力を確認してスタート。各プレイヤーは英雄で、これからさまざまな災厄を乗り越えなくてはならない。まずは1枚目の災厄から。今回、最初の災厄は「隕石落下」。サイコロ1個で5回1の目を出した後、サイコロ2個で2回1のゾロ目を出し、サイコロ3個を全て1にすると回避できる。無理でしょ?!
自分の番には、場にあるダイスを3個まで無料で振り直すことができる。ここで狙った出目が出ればラッキーだが、その確率は低い。そこでキャラクターのLP(ライフポイント)を減らして、また3個まで振り直すか、そのキャラクターの能力を使うことができる。例えば「至高の聖騎士」の能力はサイコロ1つを1の目に変更するというもの。「隕石落下」には有効だ。
こうしてキャラクターのLPを減らせば、いくらでも振り直し/能力を使えるが、先は長いので無闇に減らさないほうがよい。適当なところで手番終了を宣言し、次の人に続きを頑張ってもらう。あとは頼んだぞ!
しかし手番が終わったとき、使っていたキャラクター(自分のキャラクターか、共有のキャラクター)は横向きになる。1つの災厄を回避する前に、全部のキャラクターが横向きになってしまうとゲーム終了だ。使えるキャラクターがどんどん減っていく中で、災厄を回避できるか?
災厄を無事回避できると、次の災厄が出てきて全てのキャラクターが再び使えるようになるが、LPはそのまま。LPがなくなったキャラクターは裏返しになり、もう使えなくなってしまう。最終的にはキャラクターが数人、命を落として犠牲になるぐらいの厳しいバランス。ゲームは5ラウンドあり、最後は2枚の災厄を乗り越えなければならない。
どんどん戦況が厳しくなっていく中で、どこまで進めて次の人に渡すかが悩ましい。しかも3ラウンド目からは相談禁止というルールが推奨されており、阿吽の呼吸を早くつかまなくてはならない。今回は1振りで6個のストレートができあがるなど、奇跡のダイス運に恵まれたこともあり最後まで達成できたが、終盤についつい相談してしまったこともあり、もう1度やって達成できる自信はない。マゾヒスティックな作品だ。
Eight Epics
カナイセイジ/カナイ製作所
1-8人/10歳以上/20分